シンカーのPMという仕事—現役グループ長が語る、プロジェクトマネジメントで大事にしている2つのこと
みなさん、こんにちは!マーケティングDX支援のTHINKERです。
シンカーでは現在、プロジェクトマネージャー(PM)を募集中です。
データ基盤構築から施策実行まで一気通貫でクライアントを支援する当社にとって、社内外をつなぎ、プロジェクトを前に進めるPMはまさに事業の要。
とはいえ「シンカーのPMって、具体的に何を大事にして働いているの?」というのは、求人票だけではなかなか伝わりづらい部分です。
そこで今回は、プロジェクトマネジメントグループでグループ長を務める現役PMに、仕事の核心にあたる「PMとして大事にしていること」を語ってもらいました。
「相手のとなりに立つPMでありたい」
生成AIがエンジニアリングや分析といった業務を急速に引き受けていく中で、これから本当に重要になるのは「人と人をつなぐ」役割だと考えています。作業そのものが代替されていくからこそ、その手前にある“人の間”を成り立たせる仕事の価値が増していく。PMはまさにその結節点に立つ存在です。
私がプロジェクトマネジメントにおいて注力すべきだと考えている点が大きく2つあります。1つは「ハイコンテキストな日本文化を捉えること」、もう1つは「思いやりを持つこと」です。
前者は相手を深く理解することであり、後者は理解した相手に対してどう働きかけるかという話です。順番に説明します。
1. ハイコンテキストを掴みにいく
日本はよく「ハイコンテキスト文化」だと言われます。あうんの呼吸、行間、言わずもがな —— 言葉にはしないけれど「前提はみんな分かっているよね」という暗黙の了解の上で、やり取りが進んでいく場面がとても多いです。
プロジェクトが始まったとき、何が一番重要か。
私は、このハイコンテキストな部分を理解し、グリップすることだと考えています。
たとえば、なぜこの分析をするのか。なぜその指標で見るのか。わざわざ説明はされないけれど「うちはこういう見方をするんです」という背景がある。あるいは、図が多い方を好む、パッと見で分かるよう1枚にまとめてほしい、エビデンスを重視するから結果だけでなく根拠も載せてほしい等。
必ずしも言葉にならない要望を捉えた上でやり取りを行わなければ、なかなか噛み合いません。言われたことはやり切っていても「何か違う」「何か足りない」という話になりがちです。
大事なことは、こうした文脈は依頼をこなしているだけでは蓄積されないということです。「なぜその分析をするのですか」「なぜその見方をするのですか」と、能動的に問うことで蓄積されていきます。言い換えれば、暗黙知を形式知に変えていく作業になります。相手の中では当たり前すぎて言語化すらされていない前提を、こちらから問いを投げて引き出し、共有できる形に変えていく。
ただし、踏み込んで問うときには注意が必要です。聞き方を間違えれば「そんなことも分からないのか」と思われ、かえって関係がぎくしゃくしかねません。だから私は、丸腰で聞かないことを意識しています。
営業段階でお客様との間で取り交わされた情報をしっかりキャッチアップし、加えてお客様のHPや業界業種の動向を調べておく。
その上で「御社では当たり前のことであっても、会社によって違うものです。ここを理解させていただくことで、意思疎通がより密に、よりスピーディーになり、御社に沿った対応ができるようになります」—— 問いの目的をセットで伝えてから、深掘りに入ります。なぜ聞くのかを開示すれば、相手も詮索ではなく自分たちのための問いとして受け取ってくれます。
これはお客様に限った話ではなく、社内でも同じです。メンバー同士が共通認識・共通言語で話せる状態になっているか。「お客様が言っているから」と思考停止して手を動かすのではなく、「なぜ必要なのか」と背景まで腹落ちさせてから進める。そうすることで、もし認識がズレていても早い段階で戻れたり、より深い対応が出来ます。深く理解しにいき、ハイコンテキストを詰めにいく。その積み重ねが、相手の文脈に入っていくための土台になります。
2. 思いやりを持つ
2つ目は「思いやり」です。相手を理解した上で、その理解をどう働きかけに変えるか、という話になります。
たとえば質問の仕方です。単に「○○とはどういうことですか?」と聞くだけでは、相手も何をどう答えればいいか分からないことがあります。一方で「私は○○と捉えているのですが、認識合っているでしょうか?」と質問すれば、相手はまずイエスかノーで答えられます。ノーであれば「では何が違うのか」と深掘りもしやすくなります。相手が答えやすい形にする —— これも一つの思いやりです。
質問の場面だけではありません。たとえば「財務関連のダッシュボードを作ってほしい」と依頼が来たとき。「分かりました」で終わらせるのではなく、「○○さんであれば△△という切り口で見たいはず」という部分まで想定して深堀りする。そうすると「ちゃんと分かってくれているんだな」という安心感に繋がりますし、違っていたとしても「いや、そこは□□にしてほしい」と相手もより詳細な要求を伝えやすくなる。より密度の濃いコミュニケーションになります。
これは社内でも同じです。「依頼が来たので、○日までにやってください」だけでなく、「△△という依頼があるのですが、○日までに対応できそうですか」と、期限を先方と握る前に一言確認する。わずかな配慮ですが、受け取る側の心証は大きく変わります。
特にPMは、社外のお客様とのやり取りだけでなく、社内の調整も担います。お客様とだけでなく社内でも良好な関係を築く必要がある。だからこの思いやりは、欠かせないものだと考えています。
寄り添うことと、線を引くこと
ここまで「寄り添う」「思いやり」と書いてきましたが、決して「相手の言いなりになる」「御用聞きになる」という意味ではありません。
私が目指したいのは、どちらが上でも下でもない、対等な関係です。お互いがイーブンで、同じ目標に向かって一緒に動く仲間。その価値観で向かい合いたい。だからこそ、ただ要望を受け取るだけでなく、「いや、そこはこうした方がいい」と提案も行います。
そして、これはきれいごとだけでは語れません。本心を言えば、お客様の成長にフルコミットしたい。しかし、ビジネスである以上は契約があり、金額という枠があります。自社が利益を残して存続できなければ、寄り添い続けることもできません。
なので時には、相手の期待値が上がりすぎないように調整したり、交渉しに行ったりすることも必要になります。お客様の要望に社内で向き合い、本当に対応可能か必要かを見極め、必要な工数とスケジュールをきちんと確保した上で着地点を模索する。要望に100%フィットしていなくても、です。
これは思いやりとは別の、「線引き」の能力だと考えています。そして、線を引けるからこそ、長く健全に寄り添い続けられる。優しさと甘やかしは違う。その両方を持っていたいと思います。
おわりに
結局のところ、この記事で書いてきたことは、すべて「相手にどれだけ寄り添えるか」という一点に集約されるのかもしれません。相手を深く理解すること、理解した上で働きかけること。その両方を支える土台が、対等な仲間としての関係であり、必要なときに線を引く誠実さです。
作業そのものをAIが担っていく時代に、人と人をつなぐこの仕事の価値は、むしろこれから増していくと考えています。シンカーでは今、この姿勢に共感し、一緒にプロジェクトを前に進めてくれるPM人材を探しています。
言われたことをただこなすのではなく、背景を問い、相手の文脈に入り込み、対等な仲間として寄り添っていく。そんな仕事に少しでも面白さを感じてもらえたら嬉しく思います。
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