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小説 高校生戦隊ヒーローズ 2. 朱雀寮

高速鉄道に揺られること1時間半、帝都中央駅に到着した。

帝都中央駅正面には天皇陛下が御在す宮城があり、帝都第一士官学校はその北側にある。僕が向かう朱雀寮は学校の敷地に隣接する南側にあるので、宮城と士官学校の間に位置することになる。

帝都中央駅で路面電車に乗り換えて朱雀寮に最寄りの駅で下車する。そのまま路面電車が通っている大通り沿いに歩くと士官学校の時計台が見えてきた。朱雀寮はこの大通りに面しているはずだから、そろそろ入り口があってもいいはず、と思いながら進んでいくと、掲示板に真新しい青い大きな張り紙があり、「帝都第一士官学校朱雀寮の入り口は、この方向にまっすぐ進んで次の細い道を右に曲がった先」と書いてあった。おお、親切、と思いながら案内に従って次の角を曲がると、寮の門らしき場所の前に、緑色の制服を着た背の高い先輩が立っていた。小走りに近づく僕に気づいた先輩は僕の方を向いて待っている。僕が門の前に到着すると尋ねてきた。

「朱雀寮の新入生かい?」

耳に心地よいテノール。僕は気をつけの姿勢を取って敬礼する。

「はいっ、今日から朱雀寮に入寮予定の、滝川行人です!」

そう言うと先輩は目尻を下げてすごく優しげな表情になった。

「そんな固くならないで、俺は鈴木春行(すずき はるゆき)。これから2年間、滝川の指導役になる。寮の部屋もいっしょだ。よろしく。」

そう言って右手を差し出してくる。僕も右手を差し出すとぎゅっと握られた。痛くはないけど、力強い、握手。

「あ、そうなんですね、はい、よろしくお願いします。ひょっとして、待っていてくれたんですか?」

「ああ、ちょうどひとしごと終わったところだったから、休憩がてらに。荷物はもう部屋に届いているよ、さ、行こうか。」

そう言って先に歩き出す先輩を追う。

「はいっ!ありがとうございますっ!」

士官学校では1~2年の2年間、2つ年上の先輩とペアになり、その先輩から学校生活に関することを教わったり、相談に乗ってもらったりする。3年生に進級したら、今度は新入生とペアになり、その新入生の指導をしたり相談に乗ったりする。そういう制度があることは知っていたが、ペアが誰かは知らされていなかったので、どんな先輩とペアになるんだろうと少し緊張していた。

優しそうな先輩だな。

僕はそう思った。



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