揺れながら生きるということ ― ポジティブとネガティブのあいだで
私たちが日々を生きていくうえで、感情は常に揺れ動いています。
「ポジティブでいよう」「ネガティブも大事だ」という言葉が世の中に溢れているのは、その証拠なのかもしれません。
けれども私は思うのです。ポジティブかネガティブか、そのどちらか一方に偏ることが、必ずしも望ましいわけではないのではないかと。
むしろ、その両方の間を揺れながら歩んでいくことこそ、人間らしいあり方ではないかと。
この記事では、ポジティブとネガティブの役割、両者のバランスをどうとらえるか、そして「揺れながら生きる」ことの価値について考えてみたいと思います。
1. 「ポジティブでいなければ」という強迫観念
SNSや自己啓発の世界を見ていると、「ポジティブでいれば夢は叶う」「前向きな言葉を口にすれば運気が上がる」といったメッセージが数えきれないほど流れています。
もちろん、それらがまったく間違っているわけではありません。
前向きな気持ちは行動を生み、チャンスを引き寄せることもあります。
しかし一方で、「ポジティブでいなければならない」という強迫観念に苦しむ人も少なくありません。
たとえば、失敗して落ち込んでいるとき、本当はただ静かに傷を癒したいのに「笑顔でいなきゃ」「明るく振る舞わなきゃ」と無理をする。
あるいは、心が沈んでいるときに「ネガティブはダメだ」と自分を責めてしまう。
そんな経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
ポジティブは力になりますが、義務になると人を追い詰める刃にもなります。
2. ネガティブにも意味がある
逆に、最近は「ネガティブをもっと大事に」「弱音を吐いていいんだ」というメッセージも増えてきました。
こちらは、ポジティブ偏重社会へのアンチテーゼとも言えるでしょう。
確かにネガティブには大切な役割があります。
落ち込むからこそ、自分が無理をしていたことに気づける
不安になるからこそ、備えや工夫をしようと思える
怒りを感じるからこそ、理不尽に対して声を上げられる
ネガティブな感情は、心のブレーキであり、危険信号であり、時には現状を見直すための大事なサインなのです。
しかし、ネガティブにとどまり続ければどうなるでしょうか。
自分を卑下し続け、過去の失敗ばかりを思い出し、未来に何の光も見いだせなくなる。
そうなれば、心は前に進めなくなってしまいます。
つまりネガティブは「必要」ですが「ずっとそこにいること」は望ましくないのです。
3. 大切なのは「揺れること」
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