【チャレンジ】チョコと卵と、失敗さえも愛しい日―noteのレシピにチャレンジ!
土曜日の午後、甘いものが欲しくなった。
noteの海を泳ぎながら、甘いものを探索する。
ふと、ひとつの記事で手が止まる。
なんて素敵なレシピなんだろう!
卵と板チョコがあれば完成するなんて!
翌日の私は、ウキウキの気分で、スーパーのチョコ売り場にいた。
実は、チョコは苦手である。
だが、チョコ菓子は好きだ。
板チョコや粒チョコのような、チョコチョコしいものは苦手なのだが、ガトーショコラや生チョコのような、蕩けるチョコは好きである。
ぱーちくさんの、夢見るような記事のタイトルを思い返し、うっとりしながら板チョコを手に取った。
準備するものはたった3つ。
・板チョコ 2枚
・卵 1つ
・タッパー
なんてシンプル。

まるで、秘密の呪文みたい。
チョコを割る。

パキッ、パキッ。
音がキッチンに小さく響く。
小気味よい音だ。
古びたレンジに、お願いするようにチョコを温める。

壊れかけのレンジは、レシピよりもゆっくりとチョコを人肌に溶かした。
溶けたチョコに、卵を一つ。

そっと混ぜる。
くるくるとゆっくり馴染ませて・・・
そのとき、不意に、
「これでいいのかな……」
と心に不安の小波が過る。
けれど、心配なんて後回し。
トントンとタッパーの底を軽く叩き、余分な空気を抜いた。

あとは、レンジの中で時間をかけて祈るだけ。
チン、と音がして、小さなタッパーの中に生まれた、ほんのり膨らんだガトーショコラ。
あれ……?
ちょっと控えめな背の高さ。
きっと混ぜ方が違ったのかもしれない。
もしかしたら、気持ちのこもり方も足りなかったのかもしれない。


友達に、「ちょっと味噌みたい」と言われてしまったのはご愛嬌。

濃厚な甘さがふわりと広がって、思わず笑みが広がる。
ああ、これは魔法。
舌の上で丁寧にほどけていく、静かな甘さ。
完璧じゃなくても、ちゃんと魔法はかかっていた。
冷めても美味しかったけれど、ちょっとだけ温めたら、また別の表情を見せてくれそうだ。
たった3つの材料でできた、小さなお菓子。
でも、その中には、午後の優しい時間と、不器用な気持ちと、小さな成功がつまっていた。
次は、もう少し上手にできるかな?
でも、今日のケーキも悪くない。
――これは、私とチョコと、タッパーの、小さな小さな物語。
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