【うつ病・繊細さん】眠れない夜と、やさしさを失いそうになる心へ—睡眠の大切さ
■ 自己肯定感は「状態」によって揺れている
自己肯定感というものは気持ちの持ちようだけで安定するものではなく、そのときの体調やコンディションに深く影響を受けています。
特にうつ病や繊細な気質を持っている人にとっては、ほんの少しの睡眠の違いが心の見え方を大きく変えてしまうことがあります。
よく眠れた日は少しだけ自分を許せたり、「今日はこれでいいか」と思えたりする。
でも眠れなかった日は、同じ出来事でもまったく違う意味を持ってしまう。
できていないことばかりが浮かび上がり、自分に対してやけに厳しくなってしまう。
それはあなたの本質ではなく、ただ「状態」がそうさせているだけなのです。
■ 睡眠は「心を整える時間」
眠るということはただ体を休めるだけではありません。
眠っているあいだ脳はその日一日の情報を整理し、感情を静かに整え、
過剰になったストレスをやわらげています。
たとえば日中に受けた小さなストレスや違和感も、しっかり眠れたあとには少しだけやわらいで感じられることがあります。
それは眠っている間に「心の後片付け」が行われているからです。
逆に言えば、眠れていないときは——
その整理がうまくいかない状態です。
感情がそのまま残り、頭の中に未処理のまま積み重なっていく。
だから夜になると、それらが一気に浮かび上がってきてしまうのです。
■ 眠れない夜に思考が深くなる理由
夜眠れないとき、どうしてあんなにも考えが止まらなくなるのでしょうか。
それは脳が疲れていることで、「考えすぎを止める力」が弱くなっているからです。
本来であれば、「もう考えても仕方ない」とブレーキをかけられるはずの思考が、そのまま走り続けてしまう。
さらに、眠れていない状態では物事をネガティブに受け取りやすくもなります。
小さなミスが大きな失敗のように感じられたり、些細な言葉が強く刺さってしまったりする。
その結果、「自分はダメなんじゃないか」という感覚が強くなっていきます。
■ 睡眠不足がもたらす「見え方の変化」
私自身、薬を減らしたタイミングで寝つけない日が続いたことがありました。
最初は軽い違和感でしたが、数日後にははっきりとした変化に気づきました。
仕事への自信が持てなくなり、
作業に時間がかかるようになり、
アイデアも浮かびにくくなる。
そして何より、自分に対してとても厳しくなっている。
「なんでこんなこともできないんだろう」
そんな言葉が自然と浮かんでくる。
でも、それは能力が落ちたわけでも、人としての価値が下がったわけでもありません。
ただ、睡眠が足りていなかっただけ。
眠れていないときの心はどうしても「悪いほう」を選びやすくなるのです。
■ 眠れないときは「回復の途中」にいる
もし今眠れない日が続いているなら、それだけで少し不安になるかもしれません。
「このままずっと眠れなかったらどうしよう」
「また調子を崩してしまうんじゃないか」
そんなふうに思ってしまうのも無理はありません。
でも、眠れないときほど無理に立て直そうとしなくて大丈夫です。
眠ることは「コントロールするもの」ではなく、「整ったときに自然と訪れるもの」だからです。
■ 眠れなくても、大丈夫という考え方
「ちゃんと眠らなきゃ」と思うほど眠れなくなることがあります。
そんなときは眠ることを目標にするのではなく、「休むこと」を目標にしてみてください。
横になって、目を閉じて、体をゆるめてあげる。
それだけでも脳と体は少しずつ回復していきます。
そして眠れなかった夜に浮かんだ考えは、少しだけ厳しいフィルターがかかっていると思ってください。
その言葉をそのまま信じなくていいのです。
■ 少し眠れた日の、やさしい変化
ほんの少しでも眠れた日には、少しだけ世界がやわらかく見えることがあります。
昨日ほど気にならなかったり、少しだけ前向きに考えられたりする。
「あれ、思っていたより大丈夫かもしれない」
そう思えるその感覚が本来のあなたの感覚です。
がんばることよりも、まず休むこと。
整えようとするよりも、ゆるめてあげること。
自己肯定感は無理に引き上げるものではなく、整った状態の中で自然と戻ってくるものです。
その「整える力」を持っているのが、睡眠です。
今日はほんの少しでいいので、自分にやさしくしてあげてください。
眠りはあなたを取り戻すための時間です。
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