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【まどマギ】初見の俺は、聡いキュゥべえ派

作画から魅了されてしまった。もちろん、ストーリーも音楽も一級品なんだと思う。それでも萌絵含めてこの策がだからこそ、どんどん引き込まれていく。特に大きなおめめの中に陰る黒い斜線。これが萌絵を越える作品のダークな魅力も最大限引き出してると思う。さらには、魔女の結果以内の戦闘描写が美しすぎる。すべてにおいて背景に手抜きっぽさが一切ないからかな。可愛い絵柄だからこそツラい。近未来設定な牢屋みたいにシンプルな教室も、手書きの可愛さがあるから世界観と外れて見えない。すごすぎる。

てことで、第3話で「マミる」って衝撃の展開で魔法少女ものの歴史を覆すイノベーターアニメになった、ってことと、“キュゥべえ”が鬼畜すぎるってネタバレだけで、今更ながらにTVバージョンの『まどマギ』観てみた。

語り継がれるのも大納得の名作アニメだった。12話に納める密度がえげつない。
もし、今アニメで放送されてたとしても、新しいものすんごいアニメが出てきたぞ!って騒がれるほどの名作だと思う。小賢しい設定にストーリーのアニメ群に対して、キャラ設定も一意性がありつつ、こんなにも感情論全開で飾らない“バカ”な感じ。最高に好みだね。

マギカは登場人物として出てこないんかい!とか、緑髪のひとみちゃんは魔法少女にならないんかい!とか、ほむらの全ループ観れないんかい!とか。良い意味で予想の斜め上を行き続けたからこそ、12話でいったんの区切りを最高の作画でフィニッシュできたんだろうし、詳細にループを描いたまどマギと同じ時期に放送されてた『シュタインズ・ゲート』以上のシナリオとの辻褄のマッチ。これがすごい。

どうせほぼ同時期に『まどマギ』も『シュタインズ・ゲート』も放送されて、タイムリープしてるから比較してみちゃうけど、『まどマギ』はしんどくないのがイイね。無理に凝ってもなくてわかりやすい。
それでも、結末の整合性があまりにとれ過ぎてる『まどマギ』でも、β世界線に無理やり行っちゃって、ほむらの他のループも見たかったって物足りなさもあるから、そこは『シュタインズ・ゲート』で苦しみが故の悦びも含めて補完するのが最善の方法だと思う。てか、『シュタインズ・ゲート』がいちばんおもしろいアニメだと思ってるし。

ともあれ、社会に衝撃を与えたのは3話の「マミる」回だよね。あまりにも美しすぎるフラグと心情描写だったのに、身構えすぎてさほどのショックを感じられなかったのが悔しい。ネタバレ抜きで観たかった。

だからこそ、個人的に衝撃的すぎてドハマりする要因になったのは、あの娘が死んじゃって魔法少女の秘密とキュゥべえの本性が紐解かれ始める、第6話。キュゥべえの言い分がもっともらしくて、しかもカルト宗教染みてて、どことなく『めだかボックス』の安心院さんを彷彿とさせるそこはかとない恐怖とワクワク。

やっぱり、キュゥべえが鬼畜すぎるみたいなハナシをよく聞くけどさ。キュゥべえってヤツは、至極まっとうなこと言ってるなって、思っちゃうんだよね。

AI的な頭の良さを持ってたらそういう結論に落ち着いちゃうもんだよなーって。
キュゥべえにしてみれば、自分たちの未来と地球人のためを思ってちょっと手助けをしたら、最終的に“まどか”と“ほむら”の因果律の関係でワンフォーオールみたいな積み重ねで地球破壊されちゃいそうです。みたいな誤算はあっただろうけど、それも誤算じゃなくて嬉々として予想通りってハナシなのかもだけど、まっとうなことを言い続けてる。正論言ってるのに殺されまくって、アイツもちょっと被害者ヅラして怒ってるのかもしれん。

実際、この世が等価交換だってことを念頭に置くと、人智を越えた力と願いを手に入れられるのに、命の危険を伴う魔女退治をしなきゃいけませんよ程度で終わっちゃったら、魔法少女になるリスクがちょっと弱いんじゃない?とも思う。

キュゥべえは、事前に魂のありかについての情報を出してないのが悪いだけであって、外道に見えちゃうけど。ソウルジェムに魂が込められて、本体が抜け殻になっちゃうリスクがあってこその等価交換が均衡になるんじゃないかな。知らぬが仏だし。いやでも、情報の後出しで等価が崩れちゃってるから、知らぬはダメなのか。

にしても、思春期真っ只中の精神的に不安定な中学生の女の子たちに、「いずれ魔女になる君たちには、魔法少女と呼ぶのがふさわしい」ってのは秀逸すぎる。キュゥべえ好きになっちゃうぞ。

そう、たしかにキュゥべえのこと好きになっちゃいそうな場面づくりも個人的にはある。けど、けどだよ。感情論なんて抜きにして、冷静に考えたらこっちのほうが現実的だよね。なんてちょっと説教じみたキュゥべえ目線のストーリーがたくさん名作アニメとしてほかに語り継がれてて、それも確かに好きだけどさ。

まどマギに今夢中になって、画面に引き込まれてる理由は、
「うるせえ!地球の遠い未来のことなんか知るか!今目の前で死んじゃった友達を助けたいんだ!」って、かわいい萌えイラストだからそんな直接的には言ってないけど。“まどか”と“ほむら”の二大主人公の考え方がそこで一致しているところがイイ。

それを観て、人間は“バカ”でなんぼだと思ったね。「今目の前で困っている人間ひとり救えないクセに、明日世界を救えるワケがない!」って伊坂幸太郎の『砂漠』って小説の西嶋理論の感じが大好き。前向きになれる最高なエンドだね。

『魔法少女まどか☆マギカ』は死んでも観なきゃいけないアニメだとはよく言ったもんだ。劇場版の『叛逆の物語』観た後と、延期になるかもだけど2月に劇場公開の『廻天のワルプルギス』観た後にもまた感想書こうかな。
たのしみじゃあ。

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