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ベッセント米財務長官はわざとTODOリストメモをメディアに撮らせるほどの役者だ(^_^)/

(タイトル画像は油絵風のスタイルのAI生成絵画風イラスト)
日米による協調介入のニュースについて東日本大震災以来の異例なことだとか、報道はされています。一方、米国では週末に面白い報道がありました。

円高時に円安誘導の介入を行うことは米国政府としては貿易収支的に好ましいとは思っていなかった大震災の時と異なり、今回の貿易収支が改善できる為替介入は渡りに船という感じで、ベッセント長官がこんな写真をメディアに撮らせていたというのは、みんなで渡れば怖くないという感じにも解釈できます。

これほど、日米間でコミュニケーションがスムーズに取れている政権もみたことがないので、ここで思惑などを解釈してみたいと思います。

今回の「メモ写真」は実際に起きた出来事のようですね。7月31日、キャンプ・デービッドでの閣議中にロイターのカメラマンがベッセント財務長官の肩越しにメモ帳を撮影し、そこに「To Do」「Buy Japanese Yen (JPY) $5-10 bil.(約7,874億円〜1兆5,748億円)」とだけ書かれていた、というものですこの写真は米東部時間11時33分に撮影され、その2時間ほど前にはロイターが財務省が複数の銀行に対して円買い介入の可能性について警戒するよう伝えていたと報じていました。

「あえて撮らせた」と読める根拠

この解釈を裏付ける材料はいくつかあります。

まず、メモ帳には「円を買う」という一項目しか書かれておらず、しかもベッセント氏の名札がそのすぐ上に置かれていて、誰のメモかが一目でわかる状態だったという点です。財務長官クラスの人物が、機微な市場情報を含むメモを、カメラが入る「オンレコ」の場面で、しかも名前がわかるように無造作に置いておく、というのは通常の情報管理としては不自然です。

さらに決定的なのは、後日の記者会見でベッセント氏自身が、なぜあのメモを書いたのかと問われて「みんなが肩越しに覗き込んで写真を撮って、スクープを掴んだと思えるように」と笑いながら答えたことです。これは半分冗談めかした言い方ではありますが、意図的な情報発信だったことをほぼ認めたに等しい発言です。

狙いをどう読むか

いくつかの角度から考えられます。

公式声明を出さずに市場にシグナルを送る手段として。財務省が正式に「介入を検討している」と発表すれば、それ自体が大きな政策コミットメントになり、失敗した場合の政治的コストも大きくなります。一方、「メモが偶然写り込んだ」という体裁であれば、公式な発表ではないため、政府として正式にコミットしたわけではないという体裁を保ちながら、市場に強いメッセージを送ることができます。

実際、この読みを裏付けるように相場は即座に反応しました。この報道をきっかけに円は午前の取引時間帯に大幅に強含み、午後にも別の大きな強含みの動きがあり、ドル円は158.9円台から157.6円台まで、約0.8%下落しました。介入の「実弾」を撃つ前に、観測気球としてメモの写真だけで市場を動かせるなら、財務省にとっては効率的なシグナリング手段になります。

実弾介入とのセットだった可能性も高いです。FTの報道によれば、ニューヨーク連銀がゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーを通じてユーロを売って円を買う形で、実際に財務省が金曜日に円買い介入を実施しました。これは米財務省として2011年の東日本大震災後のG7協調介入以来、10年以上ぶりの円買い介入とされています。

つまりメモの「予告」と実際の介入がほぼ同時に起きており、「観測気球」というより「事前通告」に近い機能を果たした可能性があります。市場に「これは本気だ」と伝えることで、実弾の投入量を抑えつつ効果を最大化する狙いがあったとも読めます。

日本側との協調を印象づける効果もありそうです。日本当局はこの日の朝方の東京市場ですでに円買い介入を行っており、その後に米側の「メモ」と実弾介入が続いた形になります。日米が足並みを揃えて円安に対応している、という構図を市場と日本国内向けに示す効果もあったと考えられます。

割り引いて見るべき点

一方で、これがどこまで「計算された演出」だったかは慎重に見る必要があります。ベッセント氏の発言は記者会見での軽口であり、額面通りに「意図的だった」と確定させる公式な認めではありません。単なる不注意だった可能性を完全には排除できず、後から「実は狙い通りだった」と装う後付けの説明という見方もできます。実際、批判的な論調のメディアはこの行為を「わざとらしい」と批判的に報じています。

日米が円安に対応する政策を発表する可能性があったと報じており、今回のメモ騒動はこの一連の政策発表に向けた地ならしの一部だった可能性も考えられます。

免責事項:本レポートは情報提供を目的としており、投資助言ではありません。相場の見通しや銘柄への言及はすべて分析上の仮説であり、実際の投資判断はご自身の責任でお願いします。
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