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音楽をたくさん聴いているのに、曲名がわからない――シャッフル再生が、曲名を連れて行ってしまった

曲は何度も聴いたことがあるのに、タイトルが分からないことが増えた気がします。

僕の家族がまさにそうで、車での移動中や、自宅のリビングでのBGMとして、十何年もかけ続けている曲なのに、曲名が分からないことがよくあります。

そこで試しに、妻と娘に鼻歌で「イパネマの娘」を歌ってみました。

ちょっとしたクイズのつもりで、
「タイトル分かる? 分かったら“わかった”って言って」
と聞いてみると、

妻は「わかる! 大丈夫だと思う」
娘は「タイトルはわからない」
とのこと。

分かったという妻に改めて尋ねると、

「“じさふぃなーど”みたいなやつ?」

惜しいけれど、違いました。

答えは
「邦題は『イパネマの娘』、英題は The Girl from Ipanema、原題は Garota de Ipanema」
と伝えると、二人とも「あぁぁ、そうか」と、すっきりした反応。

Getz / Gilberto (Verve)

僕自身も似たようなもので、昔からレコードやCDで持っている音楽なら、まぁまぁ分かりますが、特に近年買ったものは少しあやしいです。日本語のポップスになると、子どもの頃から聴いていた曲は分かるのですが、それ以外は心もとない。

子どもの頃、テレビの歌番組では、歌手の紹介と簡単なトークがあり、曲名が表示されてから歌唱が始まっていました。この流れを繰り返し見ていると、自然と曲名が頭に入ってきたのだと思います。

また、コレクションがまだ少なかった頃に買った作品は、腰を据えて、ジャケットを眺めながら聴くことが多くありました。そうして繰り返し聴くうちに、アルバム名と曲名が、少しずつ結びついていった気がします。

一方で、移動中などに音楽が矢継ぎ早に流れると、どうしても「ながし聴き」になってしまいます。自分でセレクトしたカーオーディオ曲でさえ、聴いても曲名が一致しません。

ポップスの場合、カラオケに行って
「あの曲、歌いたいのにタイトルが分からない」
という状況にも、よくなります。

久しぶりにMIX-UPごっこをしていて、ふと気づいたことがあります。
当時買った12インチは、曲名も曲の展開も、思った以上にすぐ思い出せました。さらに、盤面の濃淡を見ただけで、迷うことなく針を落とせたことには、自分でも驚きました。

ただ、中古レコードを買いあさっていた頃に手に入れたソウルミュージックなどは、目当ての曲以外のタイトルが、なかなか思い出せません。

せっかく買って、我が家の棚にあるレコードやCDも、タイトルがすぐに出てこないことが多く、少しもったいない気がしています。

全部覚える必要はないと思いますが、比較的好きな曲なら覚えていたい。

10代の頃、レコードを聴き始めた当初の ”ゆっくりとした音楽鑑賞の時間” は、今思い返すと、とても贅沢な時間だったのかもしれません。

コレクションの枚数が増えることが楽しかった頃には、あまり意識しませんでしたが、これからは少し立ち止まって、曲名や歌詞の内容にも目を向けながら、レコードを聴いてみたいと思います。

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