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暮れなずむ街で…

 この6月は、ハロープロジェクト(以下ハロプロ)のメンバーの卒業コンサートが立て続けに4回もあります。みなそれぞれのグループで中心的な役割を果たしたメンバーばかりで、それぞれのファンの思い入れも大きいところだと思われるので、なぜ事務所はこの時期に集中させた!という批判はあってしかるべきです。どこかの単推しならいいけど、箱推ししている人からすると、お金と時間をどう工面するかというのは大きな問題です。(仕事のある人は関係各所に頭を下げて休みを取らないといけないですしね。)
 ではそれぞれのメンバーについてみていきましょう。


つばきファクトリー 新沼希空(6/10@日本武道館)

 まず1人目は、6月10日に日本武道館で行われるコンサートで卒業する、つばきファクトリーの新沼希空さんです。個人的につばきファクトリーは、去年卒業した岸本ゆめのさん以外推していなかったので、彼女が卒業した時点でどうでもいい存在なのですが、新沼さんは、この岸本さんと一緒に卒業した前リーダーの山岸理子さんのあとを受けて、去年の11月にリーダーに就任したものの、今年の1月に卒業を発表します。その間わずか2か月半。しかも卒業後は芸能界も引退するといいます。よほど何かあったのかと思われても仕方ありません。11月の時点で卒業の意思が少しでもあれば、リーダー就任への打診を断ってもおかしくないのですが。(ただ当時彼女はサブリーダーを務めていたので、リーダーに就任しなかったら卒業フラグかといわれそうだけど)ただ、ハロプロ卒業後に芸能界を引退するというケースは珍しくはありません。「ハロプロ以外で芸能活動をするつもりはない。」という、「巨人以外で野球をするつもりはない」みたいな人はたまにいます。彼女は特に「芸能界でないと生きていけない」という感じの人でもないし、今後も何らかの仕事はできるのではないでしょうか。

Juice=Juice 植村あかり(6/14@日本武道館)

 2人目は、6月14日に日本武道館で行われるコンサートで卒業する、Juice=Juiceの植村あかりさんです。Juice=Juiceはもともと5人でデビューしたのですが、その最後の1人で、この卒業までリーダーを務めています。当年とって25歳。満を持しての卒業といえます。今後も芸能活動は続けるということで、おそらくM-line(ハロプロを卒業したメンバーのファンクラブ。このメンバーでコンサートをしたりする。)の対象者になるんでしょう。M-lineもファンとメンバーにとってはwin-winなのかもしれませんが、せっかく卒業したのならもっと幅広く活動してほしいというのが本音です。
 ただJuice=Juiceの初期メンバーで卒業後の仕事が順調な人ってあまりいないんですよね。金澤朋子さんは体調不良で卒業してから音信不通だし、高木紗友希さんは、「ドライフラワー」で知られるシンガーソングライターの優里さんとの写真を撮られて卒業公演もなしに脱退し、その後「さゆべぇ」という、関係者は誰も止めなかったのかという名前で楽曲を発表しているけど、彼女自身がドライフラワーになっているし、元エースの宮本佳林さんはソロで音楽活動継続中だけどパッとしないし。(そもそもアイドル卒業後の歌手活動って正攻法だと無理なんですよね。あのちゃんぐらい変化球でないと。鈴木愛理は歌手に加えて女優とMCとモデルの合わせ技で何とかなっている感じだし。)宮崎由加さんだけ、地元・石川県のローカルタレントとして細々とやっている感じです。既婚者だし。
 植村さんには、この皆さんの無念を晴らす活躍を期待したいものです。せっかくいいビジュアルと名前を持っているんだから、モデルとか女優とかやったらいいと思います。前述のとおりソロでの歌手活動はお勧めしません。別に歌が下手なわけではないんですけどね。ちなみにこのコンサートは、金曜日の夕方という、社会人にとってはありがたい日程になっています。たまにはあの事務所もちゃんとした仕事をします。

アンジュルム 佐々木莉佳子(6/19@横浜アリーナ)

 3人目は、6月19日に横浜アリーナで行われるコンサートで卒業する、アンジュルムの佐々木莉佳子さんです。宮城県気仙沼市出身。東日本大震災の津波で自宅が流され、ふさぎこむ彼女を見かねた父親が地元のローカルアイドルグループのオーディションに応募し、合格。その後ハロプロ研修生になって東京に進出するという経歴の持ち主です。加入当初から最もビジュアルが進化したメンバーといわれていて、Cancamのモデルをやってたりします。アンジュルムといえば、前リーダーの竹内朱莉さんが書道、その前のリーダーの和田彩花さんが西洋美術と仏像に造詣が深く、現サブリーダーの川村文乃さんはマグロを解体できるなど、一癖ある特技の持ち主が多いグループではありますが、彼女はそれほどのこれといった特技はありません。それでも彼女は、彼女しか歩めない道を歩んでほしいと思います。それがアンジュルムイズムだし、それだけの素質がある人です。モデル経験があるので、基本的にファッション関係に携わることになるのではないかと思います。その時は、同期の相川茉穂さん(モデルをやりながら大学で写真を専攻)や、1期上の勝田里奈さん(服飾の専門学校を卒業して自らのブランドを立ち上げ)とのコラボも期待できます。ちなみにこの4回のコンサートで、彼女が最大規模の横浜アリーナ公演となっています。やはりファッション誌のモデルをやっていることもあり、女性ファンが多いからできるんでしょうね。それでも横浜アリーナ1日が限界です。坂道なんか何日もドーム公演をしているというのに。

BEYOOOOONDS 山﨑夢羽(6/27@豊洲PIT)

 4人目は、6月27日に豊洲PITで行われるコンサートで卒業する、BEYOOOOONDSの山﨑夢羽さんです。2019年の結成以来、体調不良のため卒業公演もなくグループを去った一岡伶奈さんを除くと、初めての卒業者ということになります。個人的には、BEYOOOOONDSは一部のメンバーしか推していないので、彼女のことはあまりよく分からないのですが、一応エースとされている人です。ただ弱冠21歳。この21歳というのは微妙な年齢で、学業に専念するというには遅すぎるし(大学には進学していないはず)、他のグループのオーディションに行くのには遅すぎるし(大体のオーディションは対象年齢を10代に限定している)、ソロで歌手デビューするのは無謀だし(それこそ宮本佳林の二の舞になる)、考えられるとしたら、同年代の友人が就職活動に尽力している年代なので、自分も将来のことを考えて焦ったということぐらいでしょうか。しかし彼女はまだいるべきなんじゃなかったのかなぁという気がしてなりません。彼女は今後も大きなステージに立ちたいとのことで、芸能活動継続の意向だそうですが、ここ以上の環境はなかなか望めないと思います。それにしても、なんでBEYOOOOONDS初の卒業公演、しかもエースの卒業公演なのに、会場がライブハウスなんですかね。一応単独武道館公演経験者なんですけどね。

 以上、四者四様の卒業生たちを見てきました。事務所はこんなに一気に卒業をさせて、ファンのメンタルまでは考えなかったんですかね。私はいつまでもアイドルができるわけではないし、アイドル卒業は人生の通過点(だからアイドルに「卒業」という言葉を当てた人は偉いと思う)だと思うので、特に感傷はないのですが。卒業加入のシステムを作った時点で、こういう流れになるのは分かっていたことですし。望むところは、それぞれの人が希望する人生を送ることです。最近はあまり道を外れる人もいないので、安心しています。
 そういえば、ハロプロってサブスク解禁したんですよね。まだM-lineなど、卒業生メンバー中心みたいですが、いずれ現役メンバーにも拡充することが期待されます。やっと重い腰を上げたかという感じですが、アップフロントは音楽事務所なんだから、CDの売り上げに依存するビジネスモデルはやめて、もっと当初からサブスクに放出すればよかったんですよね。昔の曲の方が今の曲よりもきっと需要があります。悲しいけれど。


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