栞で思い出す、古本屋さんとの出逢い
今日、本棚を整えながら、
パラパラと本を捲って見返していた。
これおもしろかったなあとか思い出しながら、
一向に手は進んでいなかった。
その時本に挟まっていた栞に目が止まった。
ん?これがどうしてここにある……?
なぜかというと、
その栞の色違いを僕が最近使っていて知っているから。
「古本屋かえりみち」と書かれていた。
ちょうど最近よく通うようになった古本屋さんなのだ。
この栞とともに本をいつどこで買ったのか思い出す。
……3年前のマルシェだ。
おどろいた。
ここ最近隣町を歩いていてたまたま店舗を見つけた、
ご夫婦で営まれている古本屋さん。
お店の雰囲気もすてきだと思い、
またそこは電車で一本と行きやすい場所にあったので通うようになっていたが、
まさか3年前すでに出逢っていたとは。
また、その栞の住所を見ると今の場所に移転する前のお店の住所が書かれていた。
今の場所に移転して僕にとっては通いやすくなったのだからこれもなにかの運命なのだろう。
その時のマルシェでは古本屋さんの名前はそこまで気に留めずに買っていたが、
絵本がいっぱい置かれていてよかったなあという印象は残っている。
そして、確かにこの古本屋さんは店舗に入ってすぐに目に入る絵本のセレクトにもとっても愛を感じられて、
あの時も今も自分が直感的に好きだと感じた理由も含めて、点と点が繋がった気がした。
栞は再び読みはじめる位置を教えてくれるだけでなく、読み手自身の記憶や思い出の目印にもなってくれていたのだ。
さらに僕がこの古本屋さんにどこか親しみを感じるのは、“恋人”と“詩”も関係していると思う。
まずマルシェに行ったときも、最近店舗に出逢ったときもどちらも恋人と歩いていてたまたま見つけていたこと。
次に詩集もさまざま並べられているが店主さんがきっと長田弘さんが好きなのが分かるラインナップなこと。
そして僕も長田弘さんの作品が好きで、
恋人に想いを伝え告白した時、
長田弘さんの『最初の質問』(絵:いせひでこさん)という絵本を贈っていたこと。
なにかと僕の好きという感情に繋がるこの古本屋さんを好きにならない理由がない。
人と人はいろんな偶然が重なって出逢っている。
書店との偶然の出会いも足を動かすことで生まれていて、これは必然がプログラムされたオンラインショップでは味わえない感覚だと思う。
そして、僕は本屋さんでただ本を買っているのではなく、
本を通じて人生を豊かに生きていくヒントと
自分も含め大切な存在と向き合う時間を買っているのだと感じた。
