「KICK」は本当に“蹴る”曲だったのか~日プ新世界 コンセプト評価曲「KICK」を見返して思ったこと~
オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN 新世界(日プ新世界)」。
番組はだいぶ終盤に近付いてきていますね。
そこで行われたのが「コンセプト評価」。
35人の練習生が7人ずつに分かれてパフォーマンスしました。
用意された5曲とダンスの振り付けは、この評価のために作られているということで、練習生も身が引き締まる思いでそれぞれの課題に取り組んだようです。
最終的にアイドルステージさながらのセットを組んでパフォーマンスに臨んだ彼らは、疑似的ではありながらも、実際の「アイドル」に近いものを感じられたのではないでしょうか。
そこで、今回は、私が1番気になった1曲を取りあげた記事を載せたいと思います。
「KICK」
この「KICK」というタイトルを見た時、私は正直もっと「蹴る」曲なのだと思っていました。
激しい足技とか、鋭いキレのある動きとか、そういうものを自然とイメージしていたし、彼ら自身が考えたという冒頭の映像も、なんというか、やんちゃで荒々しい雰囲気のものでした。
だから最初は、「あぁ、これは勢いで押し切るタイプの曲なのか?」
くらいに思っていたんですよね。
回し蹴りくらいは入ってくるでしょ、という感じで。
でも実際にパフォーマンスを見た時、なんだか少し違和感がありました。
あれ?思ったより「蹴って」いない。 なぜ?
と。
うちの子も映像を見た後に、「これ、キックというか、パンチじゃない?」と。
「キック」部分を「パンチ」に代えて歌い始めたので、笑いながらも、あぁ確かにそうだなぁと思ってしまいました。
そんな不思議なパフォーマンスがちょっと気になって、動画を見返しているうちに、今度は、
「これ、太鼓叩いてるようにも見えるな?」
と思えてきまして。
手の動きが多い。打ちつけるような動きが多い。 足技というより、ビートを刻んでいるような感覚です。
あと、わりと落ち着いたBPMなのに、小刻みなステップのあることに気づきました。
そこで、今度は歌詞を読んでみることにしました。
すると、この曲、序盤からやたらと「音」に関する言葉が出てくるなと。
「鳴る」
「独奏」
「タイミング」
・・・???
そして、
「心臓を揺らす鼓動」
おぉ?鼓動で心臓揺れてる?
・・・鼓動?
さらに読み進めると、最初は何となく流していた言葉たちが、急に繋がって見えてきました。
特に気になったのが、「今宣戦布告 スティックを投げ」という部分。
ぱっと見で単純に勢いのある言葉くらいに思っていたけれど、もしこれがドラムスティックだとしたら?
そこから私は、この曲の「KICK」は、何かのものを蹴り飛ばすというものではなく、「バスドラム(キックドラム)、バスドラムをキックする」なのでは?と思い始めました。
もう一度ちゃんと最初から歌詞を見返すと、そのまま
「踏み鳴らすドラム」
と、ちゃんと書いてあるじゃないですか笑
(というか、一番最初に「スネア」もあるからドラムセットだということはすぐに分かるんですけど。妙に抜けているところがあるのですみません。「無難に簡単に叩かない」ってところもドラムですよね笑)
「心臓を揺らす鼓動」の鼓動は、ドラムで刻むビートのことかなと。
「弾け Beat」
「つま先積む熱気」
「踏み込め」
バスドラムという解釈でその後の歌詞を読んでいくと、
「勢いBomb」
「両足は疾走」 (ツーバス?)
「響かせLow」
ここまでくると、一気に色々なものが繋がって見えてきました。
鼓動。Beat。Low。
身体に響く重低音。
「両足は疾走」という歌詞も、ドラムで言えば足で踏むバスドラムのイメージに重なります。
疾走というのは、ただただ走っている、という歌詞ではないことに気付きます。
つまりこの曲は、「蹴る」曲というより、「バスドラムの深くて強いBeat=心臓を揺らす鼓動=KICK」という意味合いの曲なのかなと思えてきます。
パフォーマンスの動きがパンチに見えたり、太鼓を叩いているように見えたりしたのも、全部そこに繋がっていたのかもしれませんね。
そう考えると、この曲の印象が、他の曲と少し違った理由も分かる気がします。
例えばタイトル。
Fuego は「炎」
Dreamer は「夢見る人」
Neko は「猫」
BLACK ANGEL は「黒い天使」
他の曲は、タイトルを見た瞬間に、頭の中にパッとイメージや世界観が浮かびます。(まぁ、Fuegoは日本語ではないので私には何のことやら?みたいな感じでしたが、冒頭の映像で「火」?というイメージを受け取りました)。
歌詞を読んでも、そんなに私の思っていたイメージとの差異はなかったです。
でも「KICK」だけは違いました。
私だけでなく、大体の人はおそらく「何かを蹴る」という動作から想像を膨らませていっただろうと。
そうすると、タイトルから受けるイメージと、実際の振付の方向性が少しズレているように感じてしまいます。(キックなのにパンチが目立ちますからね)
観る側は「何かを蹴る」を期待しているのに、実際にステージで表現されたものは、もっと音楽的なニュアンスを含んだ比喩的要素をからめながらの蹴るイメージでした。
最後の方にある歌詞は、「蹴飛ばせ Rock the world」ですから、ぱっと頭に浮かべるイメージと何となくは合致していますが、やはりここに「バスドラム」というものの存在が分からないことには、パフォーマンスのニュアンスが掴めない、という少し難しい曲だったと思うのです。
まぁ、バスドラのキックをダンスで表現するのも正直難しいでしょうけどね。
ここで改めて、この曲が語りかけてくるものは何だろうか?ということを、何となくですけど考えてみました。
少なくとも普通に「蹴る」という意味合いも感じられはしますが、「踏み鳴らす」「踏み込む」というニュアンスを大事にした上での「蹴飛ばせ」なんだろうなと。
そして、「踏む足 合わせ Hit」ということで、鼓動とビート、タイミングを合わせた雰囲気が出て、チーム感も出ています。
ということで、私はこう解釈しました。
俺たちは軽いビートでは満足しない!
バスドラムのような深くて重く、心臓を打つような強いビート(=鼓動)で世界を震撼させてやるんだ!
短くまとめすぎて意味が分かりにくいかもですが笑
実際の評価のステージの曲順はどうなっていたのかは知りませんが、番組内ではこの曲がトップバッターで流されました。
人の記憶は過去になるほど曖昧になってくるでしょうから、後半になるほど前半のものの味が薄れてきて、1番最後に見たものの印象が強ければ強いほど、最初の曲は埋もれてしまいます。
(というか、パフォーマンスまでのドキュメントが意味不明&長すぎで、パフォーマンスの部分の記憶がない(いわゆる寝落ち))
でも逆に、こうやって色々と書きながら思ったのは、私はこの曲が一番「後から効いてくる曲」なのではということです。
じわじわと理解できてくる中で、味わい深くなる。
だからこの曲を担当した練習生たちは、ある意味当たりくじを引いていたのかもなと思います。
世界観が最初から完成されている曲ではなかった分、彼ら自身で、この曲の「意味」を身体で表現しなければならなかったのですからね(ダンスの振り付けは変えられないでしょうから)。
そう考えると、「KICK」はただ勢いだけの曲ではなく、かなり面白い曲だったのだと思います。
(エンディング妖精、多分一番考えるのが難しかったろうなぁ笑)
以上、「KICK」の考察でした。
他の曲も考察したいところではありますが、1つを書くのに妙に時間がかかりすぎるのでやめとこうかなと笑
でも、下に動画は載せておきますね。
「KICK」を含め、これらコンセプト評価の曲について、またはパフォーマンスについて、はたまた練習生について、何か話したいなぁと思うことがあれば、コメントに残してもらうと、私も反応しますし、読んだ方同士のコミュニケーションの場にしてもらってもいいと思いますので、コメント欄を楽しく使ってみてください。
ではでは
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