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第3回:日立グループから昭和電工グループ、そして「Resonac(レゾナック)」へ

2023年1月、「昭和電工マテリアルズ株式会社」は「Resonac(レゾナック)」として新しい名前でスタートしました。
この社名変更は、長い歴史を持つ2つの企業—旧・昭和電工と旧・日立化成—の統合によるものでした。

日立化成は日立グループの中核を担い、特に電子部品や高機能材料分野で高い技術力を誇ってきました。
一方、昭和電工は化学・エネルギー・電子材料など多彩な分野で成長を続ける総合化学メーカーでした。

そんな両社の統合は、半導体材料やモビリティ、エレクトロニクスといった次世代産業において、より強力な競争力を築くための戦略的判断でした。


「Resonac」に込められた想い

新しい社名「Resonac」は、英語の“Resonate(共鳴する)”と“Chemistry(化学)”の頭文字「C」を組み合わせた造語です。
「技術やアイデア、人と人が共鳴し合い、新たな価値を生み出す」というメッセージが込められています。

ロゴデザインもその思いを象徴するように、共創と共鳴を表現するモチーフで構成されています。
これは単なる名称変更にとどまらず、融合を通じて進化するブランドとしての姿勢の表明です。


新体制と変革への対応

統合を機に、持株会社「Resonac Holdings株式会社」と事業運営会社「Resonac株式会社」の二層体制を構築。
この体制により、グループ経営資源の機能的な再配置が可能になり、より迅速な事業展開が期待されています。

背景には、素材産業全体の高付加価値シフトやエレクトロニクス、脱炭素など社会課題への対応という構造転換があります。
Resonacは、こうした課題に正面から挑む「再構成型素材メーカー」としての位置づけを明確にしています。


ブランドは「結果」ではなく「プロセス」

Resonacのブランドづくりで特に注目すべきは、社員が主体的に参画するプロジェクト形態です。
統合過程で、両社の社員が「私たちはどんな企業を目指すのか」「社会にどんな価値を届けるか」を対話し続けたそうです。

そこから生まれたキーワードが「共鳴(Resonance)」。これは異なる文化や価値観を持つ組織が、共通の言語を見つけるプロセスを象徴しています。
Resonacにとってブランドとは、統合の「結果」ではなく、その「過程」を映すものなのです。


「日立」の名を離れ、独自の旗を掲げるという決断

日立化成として培ってきたブランド価値や顧客の信頼は非常に大きな資産でした。
にもかかわらず「日立」の名前を離れ、独自の旗を掲げる決断は、リスクを伴うものだったはずです。

しかし、Resonacはあえて「過去の延長線上ではなく、未来の共創を掲げる」という道を選びました。
“Re”には「再生」「再結合」「再挑戦」の意味が込められ、過去の技術や人の力を再び響かせる強い意志が表れています。


共鳴で未来をつくるブランドへ

Resonacの誕生は単なる社名変更や再編ではありません。
異なる文化と価値観をもつ2社が「共鳴」というキーワードを通じて融合し、素材産業の新たな形を探る挑戦です。

これはブランドの「分離」ではなく「再構築」の物語。
Resonacは化学の力で、人と社会、技術と未来が響きあう新たな舞台を創り出す、ひとつの答えを示しています。


次回は「日立金属 → プロテリアル(PROTERIAL)」という、素材に“意志を宿す”もう一つの独立ブランドの物語に迫ります。ご期待ください。

おわり


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