内耳炎とわかるまで
10月11日 突然の異変
夜に仕事を終えて帰宅すると、普段ではありえない場所でトンパがうずくまっていた。うちの場合、ごはん水トイレが設置してある(出入り口の扉を外した)ケージと、ケージの前には少し広めのマットを敷いていて、トンパはケージとマットの上を24時間自由に行き来できるようになっていた。なのでいつもはケージの中かマットの上でくつろいでいるのだが、その日はマットから少し離れた、トンパの大嫌いなツルツル滑るフローリングの上でうずくまっていたから驚いた。どうしてこんなところにいるのだろう?と不思議に思いつつも他に変わった様子はなく、その後はごはんもモリモリ食べていたので、予定のあった私たちは家を留守にした。数時間後に帰宅すると、トンパの様子がおかしい。何かに支えられていないと発作的にぐるぐると右回りが止まらなくなったり、なんだか頭も右に傾いている。止まっている間もふらふらと頭を揺らしながらどうにかバランスを保っているような気がした。おそらくフローリングの上でうずくまっていたのも、実はその頃すでに発症していて、ぐるぐる回った拍子にマットから飛びでてしまったのだと思う。
10月12日 近所のかかりつけの病院へ
朝一番で近所のかかりつけの病院へ電話をして、午前中診てもらえることに。わずか4日前に健康診断をお願いして「まだまだ元気だね!」なんて褒めてもらったばかりだったので、あまりの急変に先生も驚いていた。先生は「この症状は高齢になると多いんですよ」と前置きをして、おそらく原因は脳もしくは内耳・中耳に炎症が起こり神経障害が出ているが、うさぎの場合、具体的にどこが原因というのは特定が難しいと説明してくれた。血液検査はせずレントゲンも撮らなかった。トンパの年齢や現状、ストレスなどを考えてそうしてくれたのだと思う。一般的な治療の内容としては抗炎症薬と抗生物質の投与になるが、そもそもトンパには効果があるかどうか・・特に抗生物質の投与に関しては私たち飼い主の判断に委ねられ、もしも脳が原因の場合は、最悪1週間で亡くなってしまうこともあると。頭が真っ白になりつつも、可能性を信じて点滴と抗炎症薬・抗生物質の注射2本を打ち、1週間分の薬をもらって帰宅した。先生は「誰のせいでもないんですよ」と優しく声をかけてくれたけど、私はこの日、トンパの死というものをこれまでで一番近くに感じて「もっとこうしておけばよかった」「まだやれることがあるんじゃないか」と、どうしても考えてしまう。もしかすると血液検査やレントゲンの情報によって、治療の幅が広がるんじゃないか・・それにもう一つ別の疑わしい病気があった。エンセファリトゾーン症という、寄生虫による感染で起きる脳炎で、これは抗体検査をしないと判断できないらしい。エンセファリトゾーン症の場合は治療方法が少し異なり、原因の寄生虫を薬で駆除することが必要になる。過去に一度お世話になったうさぎ専門の病院でセカンドオピニオンを受けるか・・。トンパにはストレスがかかるし、もしも本当に残りわずかの時間なのであれば、ゆっくりと過ごしたいだろうな・・。私だって片時も離れず抱きしめていたい。だけどこのままもしもの事が起きればきっと後悔する。悩んだ結果、翌日にセカンドオピニオンを受けることにした。辛い思いをさせてごめんよトンパ。頑張ってくれてありがとう。
10月13日 セカンドオピニオンを受ける
前日と特に変わった様子はなく、やはり何かに支えてられていないとぐるぐると回り続けてしまい自由に歩くことができない。回り続けてしまうと眼振が起こり、吐き気などの症状がにつながるため常に側で支えるようにしていた。トンパの場合、私たちの腕や足、相棒のぬいぐるみなどでからだを支えられている間は安心するようで、ぐるぐると回ることもなく、基本的には食欲旺盛でトイレも問題なかった。先生によると、逆に触られることでパニックになってしまうパターンもあるみたいで、なにより「食欲があるということがとっっっても救い!!」らしい。トンパが根っからの食いしんぼうで本当に良かった。とはいえこの状態でごはん水トイレの場所まで辿り着くのは少し難しいみたいで、ある程度サポートが必要ではある。午後中に予約が取れたのでセカンドオピニオンを受ける。先生の見立ては前日と同じく、脳もしくは内耳・中耳になにかしらの問題が起きていて、年齢的にもエンセファリトゾーン症の可能性は低いだろうとのこと。とにかく血液検査とレントゲンを撮りましょうとのことで、その結果、トンパは内耳炎だとわかった。心配していた脳の方は問題なく、食欲もあるなら最悪の事態にはならないだろうと聞き心底ホッとした。幸い発症した翌日から抗生物質の投与を始めていたので、長期戦にはなるが投与を続けることで効果は期待できる(発症してからすぐの対応が大事)。例え治療をしなくても、トンパの場合サポートがあれば今の状態でも暮らしていけると説明を受けたが、少しでも可能性があるなら、好きな時にごはんが食べられて、自由に歩き回れる生活に戻ってほしいと願った。ちなみにこの症状の原因は脳や耳に限らず、内臓疾患の場合もあるので気をつけないといけないらしい。もし同じような症状を訴えている子がいれば、その子へのストレスを考えて気が引けるだろうけど、やっぱり詳しい検査をした方が安心だと思う。
そんな感じでまずは1週間。
家で粉薬を飲ませつつ様子をみて、また来週病院へ行くことになった。
