ゾウはツルの夢をみる
これは、ただひたすらにつる・るるるさんと遊んだことを自慢する長編です。
付いてこれるかな!?
いや。付いて来て下さい。
act.1 つるちゃんへの結婚祝い
初めて彼女と会ったのは、忘れもしない、風鈴の記事の衝撃。
無駄なことにこそ、時間を費やすその面白み。
ああ、いつかあの子に風鈴を贈りたい。
私の贈る風鈴で、真剣に涼を取る彼女を想像する。
リーンリーンと透き通る音色の南武鉄がいいだろうか、それともチリチリ繊細な音を奏でるガラスだろうか。
夏、Marmaladeさんの記事で美しい風鈴を見かけてうっとりしたことを思い出す。
虹色…
私の鼻からも虹が出ている。(象のアイコンの方で実際の私の鼻からファンタジーは出ていない)
店に問い合わせすると、夏しか取り扱いしていなかった。
「風鈴が出会いだったんで、ぜひ、結婚祝いに贈りたいのです」
すると、店舗から返事が来た。
「新郎新婦様の出会いが風鈴なんて素敵なご縁ですね!是非ご用意させていただきます!」
あ。ごめん、新郎1mmも関係ねえんです。
数週間後、店舗から大事に持って帰ったら、夫に「なんでこの時期に風鈴!?」「え、割れ物ってありなの?」
……!!か、考えてなかった…!!
でも。美しい桐の小箱に詰められたあの虹色の風鈴をそっと取り出して、つるちゃんが片手にぶら下げながら
「わぁ〜!」って言ってくれるのを、きっと私は想像できている。
ごめん、新郎様のリアクションは浮かばないけれど。(※結婚祝い)
act.2 つるちゃんと東京ブラブラデート
「とき子さん連れて、絶対に来たかったんです!」
駅で再会を果たし、昼ごはんを食べた後、つるちゃんがスキップせんばかりの軽い足取りで向かったお店はたんぽぽハウス(古着屋さん)だった。
そういえば、広島に来た時に力説していた。
「私105円の服しか買わないんです!」
そ ん な 馬 鹿 な…!!
つるちゃんはお年頃の可愛い娘さんだ。時代がどれだけファストファッションを乱立させようと、1,900円がせいぜいお安いの最高峰だろ!
ワゴンでしわくちゃに買主を待ってるあの子たちだって500円(しかもSサイズのみ)。
オシャレがしたいお年頃の発言じゃないし、しかも目の前にいるつるちゃんが、みすぼらしい服を着ているわけでもない。
その謎が、今、ついに解き明かされる!ゴゴゴゴゴ…!
店内は、所狭しと、ハンガーにかかった服がギュウギュウにぶら下がっていた。
一応カテゴリーは分けてあるようだが、色とりどりのこの山から、お気に入りの服を見つけられる自信がない。
「最近、100円ゾーンがほとんどなくて」つるちゃんはやや悔しそうに言ったが、待て、この店の価格帯はどうかしている。どれを手に取っても、おおよそ500円。
山のようにある服を手に取るうちに、時々800円台が出てくると「これは高いね」なんて会話も飛び出し始める。甦れ金銭感覚!
「明日の文フリで着ていく服、いいのがあれば欲しいんですよ。表紙に合わせて、グリーン系がいいかなぁ」
値段に興奮してフガフガ言ってる私を尻目に、つるちゃんは冷静に一点一点確認していく。
「とき子さんも気に入るのがあるといいんですけど」
「いやぁ、私は荷物増やしたくないk……何この色、素敵!」
「あっ!ほんと、似合いそう!」
「え、待ってこっち、裏地がもっこもこなのにシュッてしてる!」
「あっ!ほんと、あったかそう!」
「……ちょ…ッ!待って、つるちゃんに最高に似合うの見つけてしまったわ!!グリーンじゃないけど!見てこれぇぇぇ!!」
その後、ゾーンに入った私たちは次々に興奮する服を見つけては叫び、試着室でお互いの服を褒め称え合った。
「この服おばちゃん買うてあげるわ!!」意気揚々とレジに行ったら、3着で1,500円だった。どうかしている。
つるちゃんに買ったワンピースは、ずっとつるちゃんを待っていたみたいな服だったし、私が買った鮮やかなブルーのスタンドカラーのコートを着ると吉瀬美智子になれたし(殴られろ)もこもこの落ち着いたチェックのトップスは授業参観に着ることにしよう。学校は寒い。

act.3 つるちゃんちのぬか床と夫さん
「ここが…あの『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』の舞台!!」
『春夏秋冬ビール日和』で一人暮らししていた部屋と比べて(実際行ったことないけど)かなりオシャレなマンションだった。
「私は畳がある方が落ち着くんですけれど、ささどうぞ」
つるちゃんは、私を家に招き入れてくれると、「Kさーん、帰ったよー」と夫さんを柔らかな声で呼んだ。
あああ!!噂の夫さん!!ミッチー似の、カーテンみたいなシャツを着る夫さん!!
大興奮だ。ここで興奮しないでいつするというのだ。
騒がしく挨拶をすると、私は存分にはしゃいだ。
「はい!さっきつるちゃんと買ってきた服でーす!いくらでしょうか!!」
はしゃぎ過ぎである。
「ええと…たんぽぽハウス?」さすが夫さん、つるちゃんの行動は把握している。
「そうでーす!でも、たんぽぽ価格は忘れて、高めの価格帯で答えて!」
「んー、じゃあ2000円」
「いい回答だ!でもなんとぉー!525円!!」
誰やこのおばさん。
ひとしきり騒いだ後、つるちゃんと再度盛り上がり始まると、夫さんは、音もなく風のように消えた。
もしや…忍びの者か!?皆のものであえ!!※本人の家です。
私の夫は客人がくるととにかく会話に参加したがるので、つるちゃんの夫さんの気配を消してシレッといなくなるその技がかなりツボに入った。
しばらくしてつるちゃんが「夕食の準備しますね」と立ち上がると、夫さんはまた風のように現れてつるちゃんの隣でフライパン洗ったりしている。
なんて…なんて素敵な夫婦なの!!
しみじみと2人を眺めながら「そういえば、お気に入りのスーパーは見つかった?」と野菜を切っているつるちゃんに聞くと、急につるちゃんがワタワタと動きを早めた。
「とき子さん!このレシート見てください!」

見ると、たんぽぽハウスでだいぶ金銭感覚が狂った後だというのに、そこからさらに安い価格帯の数字が並んでいる。
「10円って何!?」
「もやしです!」
「きゅうりは?」
「78円のやつかな」
「小さいきゅうり!?」
「いえ、そうでもないんです、見てくださいこれ!」
嬉々として野菜を並べ出すつるちゃん。
「じゃあこの高い398円は!?」
「いちごなんです!!」
「この時期のイチゴがーーー!?」
テンションが振り切る私たち。※会うのはこれが2度目です。
「いい嫁だな!夫君、つるちゃんの価値は相当よ!」
「うん、本当に」
「おお惚気るねぇ!ところで君はブロッコリーがいくらだと買いか分かるかね!?」
「えー、わかんない」
「130円代なら買いだ!150円台だとまぁ悩む。98円だったら、ブロッコリー気分じゃなくても買うんだぞ!!」
「うんわかった」
一体、なんの組織の会話なんだろう。
そして、夫さんはこの騒がしいおばちゃんの取り扱いをすでに心得ている。
男前、そして飄々。つるちゃんが大好き。
さらにオバの襲来に程よく対応。
完璧な夫さんだ!
そうこう騒いでいたら、
「とき子さーん、うちのぬか床でーす!」
つるちゃんが、大きなタッパーを持ってやってきた。
なんなのこの夫婦、可愛すぎんか?
そうして、つるちゃんが用意してくれた食卓には、豪華すぎるぬか漬けと、豚のポン酢炒めと、カレー味のじゃがいもが並んだ。
「なんか普通の食卓ですよね」とつるちゃんは言ったが、そこがまたいいのだ。
つるちゃんが、シャンパングラスに、ナイフとフォーク並べて、分厚い肉を出しながら「普通の食卓ですいません」って言っちゃうタイプだったら、たんぽぽハウスで私と買い物したのは誰だ?ということになる。(偏見)

しみじみと美味しい食卓で、夢にまで見たつるちゃんのぬか漬けを食べる幸せ。
美味しかった!ご馳走様でした!
ああ、東京に来てよかった!!
もう、思い残すことはない、我がnoteに悔いなし!!
うっかりそう言いそうだったけど、忘れてた、私、つるちゃんの本を売るために、明日文フリに行くんだった。
次回予告
・つるが文フリ会場に降臨
・ウリが何かを伝えられなければ、本は売れない
・つる『昔話体質』を発揮
え、いつまで文フリネタやるつもりかと問われたら。
気の済むまで、としか答えられないとき子からは以上です。
お付き合いありがとうございます。(3000文字オーバーしてしまった)
なお、こちら、つる・るるる記事とセットで読まれますこと、強くお勧めいたします。
