見出し画像

おつくね祭はなぜ続くのか─ 福井大学ラウンドテーブル【中編】

盆踊りは変えていいのか

司会

盆踊りって、今年名前変えたんですよね。スーパーって付けたんですよね。

どんな風に変わったんですか?


酒井

はい。毎年おつくね祭の一日目に盆踊りをするのですが、今年はレベルアップして『スーパー盆踊りフェス』にしました。


司会

普通、盆踊りって伝統行事じゃないですか。

やり方決まってるはずじゃないですか。

そんな大胆に変えて、ぶつからなかったんですか。


酒井

ぶつかりましたよ。

やぐらを前に出すって、今までやったことなかったですし。

正直、怖かったです。失敗したらどうしようって。

でも、やりました。


北川

音響さんも難しくなりましたしね。

やぐらは今まで固定でしたけど、酒井さんが前に出したいって。

音響どうするかもみんなで考えて。

結果、当日はめちゃくちゃ盛り上がりました。


酒井

おつくね祭全体としても、時代と共に変わってきていることが多い中で、盆踊りだけちょっと取り残されている感じがあったんです。

毎年踊ってくれているお母さん方が、それが寂しいって言っていて。


司会

そりゃそうでしょう。


酒井

昔って、村祭りといえば盆踊りが中心だったイメージがあるんです。

みんなで踊って、それが楽しみだった。

でも最近は人が集まらない。

それなら今の音とか光とか演出を使って、もっとワクワクする盆踊りにできないかと思ったんです。


司会

盆踊りって飛び跳ねるもんなんですか。


酒井

飛び跳ねましたね。ちょっと危なかったですけど(笑)


岩佐

酒井さんのすごいなと思ったことは、

盆踊りをリニューアルすることに対して、若い人だけを増やそうというより、どの世代も置き去りにしないように、老若男女が楽しめるように考えたことだと思います。

曲のセレクトも、全世代がわかる曲をリミックスしたり。


司会

どの世代も置き去りにしない。いいですね。


酒井

盆踊りフェスのDJは東郷のお寺の住職の方にしてもらいました。若い頃からDJをやっていて、昔から仲良くしてる人なんです。


北川

盆踊りフェスのあとに花火大会を持ってきたんですよね。


酒井

そうですね、花火は10年ほど前からやってるんですが、やっぱりなかなか高いんですよ。
物価が上がって、花火もだんだん高くなってきて。

段々予算とかの関係でなかなか派手なのもやりづらいっていう昨今の状況で、やるやらないって、これも結構会議とかで議論があったんです。

で、それこそ本当に歴代実行委員長の方々の思いも熱くて、最初はやらない方向で行ってたんですけど、色々な方が動いていただいて。

あの花火は本当にやって良かったです。


北川

あの時も人がたくさん集まりましたし、花火はやっぱ続けていくといいかなと思います。

なにより花火は子供たちが喜びますもんね。


酒井

本当に。俺はもう歴代実行委員長の方々に本当に感謝してます。


やってみな、と言える町

岩佐

世代ごとの役割みたいなのが自然とありますよね。
若い世代がアイデアを出して、それをやってみなって言ってくれる空気があるんです。

若い世代とシニア世代ではどうしても認識のギャップはあります。でも、シニア層の方々は若手をちゃんと見守ってくれる。若手はシニアをリスペクトしている。

中間層の方々は若手に挑戦させてくれ、シニア層と若手の間を取りまとめてくれる。

それが自然にできているのが東郷の強みかなと思います。


司会

若手は挑戦する。

中間世代はつなげて裁量を与えてくれる。

シニアは支えて見守ってくれる。

みたいな感じでしょうか。


岩佐

今の酒井さんとか北川さんらが、その前で言うと若手やったというか。

その時に今のシニア層の方が中間層として持ってくれたから、そういうのを今よくやってくれてるっていうのがあるんじゃないかなって思います。


酒井

そういう先輩たちを見てるから、僕らもそうなりたいなって僕は思いました。


北川

東郷のおっちゃん、おばちゃんはやっぱり優しいし、ずっと本当見守ってくれるし、「こうやってみたら」っていうのをいつもくれるんですよね。


司会

でも、それって祭りの準備だけでできる関係じゃないですよね。

普段どうやってつながっているんですか。


北川

おつくね祭ができる前は、各町内がそれぞれ祭りをしていて、そこまでつながりはなかったと聞いています。

でもおつくね祭ができて、集まる場ができた。

各町内の人が集まって、一緒に準備する。

それが何十年も続いてきた。

だから今、顔が見える関係があるんだと思います。


酒井

祭りで出会って、そこから飲みに行ったり、遊んだり。

仕事だけじゃない関係になっていく。


司会

世代を超えたつながりは、祭りのときだけじゃないんですね。


北川

子どもの頃から参加しているんです。

おつくね祭は、観るものというより、参加するもの。

その感覚があると思います。


(中編終わり。後編に続く)

いいなと思ったら応援しよう!