2026年度 東郷未来プランコンテストを終えて
令和8年7月4日(土)、東郷公民館にて「東郷未来プランコンテスト2026」の公開プレゼンテーション・審査会を開催しました。


東郷未来プランコンテストは、「東郷でこんなことをやってみたい」「こんな東郷になったらいいな」というアイデアを募集し、支援金最大15万円を贈呈し、地域のみんなで応援しながらその実現につなげていく取り組みです。今年で5回目の開催になります。
今年は、これまで実施してきた「企画から実践までを行う一般の部」に加えて、新たな取り組みとして、小学生・中学生が参加しやすい「プランのみの提出部門(小中学生の部)」を新設しました。


子どもたちは、今の東郷をどのように感じているのか。そして、これからどんな東郷になってほしいと思っているのか。
子どもたちにも自由に地域の未来を考えてもらい、その声をこれからの地域づくりにつなげていきたいという思いから、今回初めて実施しました。
一般の部では2団体が公開プレゼンテーション


一般の部には、「小安やんしきの会」と「和太鼓天馬」の2団体から応募がありました。
審査員として、福井大学国際地域学部教授 田中志敬氏をはじめ、東郷地区自治会連合会長、東郷未来プランコンテスト2023グランプリ受賞者で東郷ダンス部創始者の林愛花さん、東郷ふるさとおこし協議会常任理事が同席しました。
小安やんしきの会からは「未来へつなぐ小安やんしき伝承プロジェクト」、和太鼓天馬からは「和太鼓を通して繋がる地域の輪(和)」が提案され、当日はそれぞれが公開プレゼンテーションを行いました。


審査では、「アイディア性」「親和性」「実現性」「東郷愛」「プレゼンテーション」の5項目について、5名の審査員が採点。
審査の結果、「小安やんしきの会」がグランプリ、「和太鼓天馬」が準グランプリに決定しました。


両団体とも、すでに地域の中で継続して活動していることが高く評価されました。
その一方で、これからは団体の中だけで活動するのではなく、さらに多くの地域住民を巻き込みながら、東郷地区全体の活性化につながる活動へ発展してほしいという意見も審査員から寄せられました。
活動を続けるだけでなく、そこで生まれた成果を地域へ還元し、新しい交流や次の担い手を生み出していく。
今回の未来プランコンテストをきっかけに、2つの活動がさらに地域へ広がっていくことを期待しています。

今年初開催!小学生・中学生の部
そして、今年の未来プランコンテストで新たに始まったのが「小中学生の部」です。
東郷小学校の児童、足羽第一中学校の生徒を対象に、6月1日から22日まで、「東郷の未来につながるアイデア」を募集しました。
応募用紙を児童・生徒の皆さんに配布し、思いついたアイデアを自由に記入して、学校に設置した応募ポストへ投函してもらいました。
その結果――
小学生の部 25作品
中学生の部 149作品
合計174作品ものアイデアが集まりました


これほど多くの子どもたちが「東郷の未来」について考え、それぞれの思いを言葉やイラストにしてくれたことを、まず何より嬉しく思います。
「一緒にやってみたい」と思うアイデアに投票
小中学生の部では、一般の部とは異なる方法で審査を行いました。
7月4日の審査会当日、審査員や来賓、応募者、一般参加者など33名の皆さんに、小学生の部3票、中学生の部3票の投票シールをお渡ししました。
投票の基準は、とてもシンプルです。
「このプランなら、自分も一緒にやってみたい。」
そう思った作品に投票してもらいました。

単純に「一番すごいアイデア」を決めるのではなく、「このアイデアを実際にみんなでやってみたら面白そう」という視点を大切にしました。
小学生25作品から見えてきたもの
小学生の部では、25作品の応募がありました。

一つひとつの作品を見ていくと、子どもたちが普段の生活の中で感じていることや、「こんな東郷だったらもっと楽しい」という思いが、そのままアイデアになっていました。
①遊び場・公園
特に多く見られたのが、「遊び場・公園」に関するアイデアです。
・大型遊具のある公園。
・すべり台やトランポリンのある公園。
・みんなで遊べる広い遊び場。
・楽しい公園づくり。
こうしたアイデアからは、子どもたちが「外で思いきり遊べる場所」を求めていることが伝わってきました。
友達と集まって、体を動かして、思いきり遊べる。
そんな子どもたちにとって当たり前のようで大切な場所を、もっと東郷につくってほしいという声が寄せられました。
②イベント・お祭り
イベントやお祭りについても、さまざまなアイデアがありました。
・ダンスイベント。
・パレード。
・「逃走中」のような体験型イベント。
・巨大おつくねづくり。
どれも「自分も参加してみたい!」と思えるものばかりですね。
子どもたちの提案から感じられたのは、「見るだけのイベント」ではなく、自分たちもその中に入って楽しめるイベントを求めているということでした。
「楽しさ」や「にぎわい」を大切にした、小学生ならではの自由な発想が多く見られました。
③体験活動
・料理教室。
・スイーツづくり。
・仕事体験イベント。
・絵画教室。
こうした「やってみたい」をそのまま形にしたような体験型のアイデアも数多く寄せられました。
学校や普段の生活ではなかなかできないことに挑戦してみたい。
自分の知らない世界を体験してみたい。
そんな子どもたちの好奇心が感じられる提案でした。
④自然・環境・まちづくり
遊びやイベントだけではありません。
・花畑をつくりたい。
・みんなで花を植えたい。
・災害に強い、安全なまちにしたい。
・きれいで明るいまちにしたい。
そんな「自然・環境・まちづくり」に関する意見も寄せられました。
子どもたちなりの視点で、「安心して暮らせる東郷」「きれいな東郷」を考えてくれていることが分かります。
⑤交流・つながり
高齢者との交流サークルや、みんなが仲良くなれる活動など、「人とのつながり」に目を向けたアイデアもありました。
子ども同士だけではなく、地域のおじいちゃん、おばあちゃんや大人たちとも関わりたい。
そんな「人と関わる場」を求める声も、今回の作品の中から見えてきました。
小学生25作品を全体として見ると、
「遊び」
「楽しさ」
「やさしいまち」
を中心とした、自由で素直な発想が多く寄せられたことが特徴でした。
小学生の部 グランプリは「東郷米のお料理教室」
投票の結果、小学生の部グランプリに選ばれたのは、5年生が考えた「東郷米のお料理教室」でした。
20票を獲得し、小学生の部で最多得票となりました。
準グランプリには、4年生の「東郷逃走中おつくね1,000コつかみ取れ」と、6年生の「みんなの笑顔!まちの交流ならいごと」が選ばれました。
さらに、「東郷公園」「キャラクター作り」「ミニミニスーパーマーケット」の3作品がチャレンジ賞に選ばれました。
公園、料理、イベント、交流、キャラクター、お店。
受賞作品だけを見ても、子どもたちが思い描く東郷の未来が実にさまざまであることが分かります。
中学生149作品から見えてきたもの
中学生の部には、なんと149作品もの応募がありました。
応募数が非常に多かったため、まず一次選考を実施し、5つのジャンルからそれぞれ5作品、合計25作品を選出。

その25作品を7月4日の審査会で展示し、来場者による投票を行いました。
①イベント・にぎわい
中学生で多く見られたのが、「イベント・にぎわい」に関するアイデアです。
・おつくね祭をもっと充実させたい。
・屋台を増やしたい。
・花火をもっと楽しめるものにしたい。
・有名人を呼んでみたい。
・花火大会やマルシェを開催したい。
・冬祭りや雪まつりなど、季節ごとのイベントを開催したい。
まったく新しいものをつくるアイデアだけではなく、すでに東郷にあるお祭りやイベントをさらに発展させたいという提案が多かったことも特徴です。
「今ある東郷の魅力を、もっと面白くしたい。」
そんな思いが感じられました。
②体験・チャレンジ
・農業体験。
・田植えや収穫体験。
・仕事体験・職業体験。
・スポーツイベント。
・ゲームや企画イベント。
中学生からも、「自分でやってみる」「実際に参加してみる」体験型の提案が数多く寄せられました。
ただ何かを用意してもらうだけではなく、自分たち自身が参加し、新しいことに挑戦できる機会を求めていることが分かります。
③交流・居場所・つながり
そして、中学生のアイデアの中でも特に印象的だったのが、「交流・居場所・つながり」に関する提案です。
・親子で参加できる地域交流イベント。
・子どもと大人が交流できる機会。
・世代を超えた関わりづくり。
・勉強スペース。
・フリースペース。
・誰でも利用できる居場所。
「人が集まれる場所がほしい」という声が、さまざまな形で寄せられました。
単に建物や施設がほしいのではなく、その場所で誰かと出会い、話したり、一緒に何かをしたりできる。
そんな「人と人とのつながりを生み出す場所」を求めていることが感じられました。
④暮らし
中学生になると、より日常生活に近い「暮らし」についての提案も多くなります。
・コンビニがほしい。
・商店街などの生活利便施設を充実させてほしい。
・駅前をもっと活性化してほしい。
自分たちが普段東郷で生活する中で感じている不便さや、「こうなったらもっと暮らしやすいのに」という思いが、そのままアイデアになっていました。
子どもたちが地域を見る目は、私たち大人が思っている以上にしっかりしています。
⑤地域資源の活用
そしてもう一つ、東郷にすでにあるものを生かして地域を盛り上げようという「地域資源活用」の提案もありました。
新しいものを外から持ってくるだけではなく、東郷に今ある魅力を見つけ、それを生かす。
地域づくりを考える上でも、とても大切な視点です。
中学生の部 グランプリは「仕事体験 in 東郷」
中学生の部では、各ジャンルの最多得票作品を準グランプリとし、その中から全体で最も評価された作品をグランプリとして選出しました。
投票の結果、「仕事体験 in 東郷」「おつくね祭について」「勉強の応援!」の3作品が、それぞれ10票で並びました。
そのため、一般の部の審査員による協議を行い、中学生の部グランプリには、3年生の「仕事体験 in 東郷」が選ばれました。
「仕事体験 in 東郷」は、体験・チャレンジ賞も兼ねての受賞となりました。
イベント・にぎわい賞には「おつくね祭について」。
交流・居場所・つながり賞には「勉強の応援!」。
暮らし賞には「コンビニ」。
地域資源活用賞には「スタンプラリーで『東郷』の魅力再発見!」。
中学生の部では、それぞれ違った視点から東郷の未来を考えた5作品が選ばれました。
174作品を通して見えてきた、子どもたちが望む東郷
今回、小学生25作品、中学生149作品、合計174作品を見ていくと、さまざまな「東郷の未来」が描かれていました。
・遊べる場所がほしい。
・もっと楽しいイベントがほしい。
・おつくね祭を盛り上げたい。
・料理をしてみたい。
・仕事を体験してみたい。
・農業を体験してみたい。
・みんなで集まれる場所がほしい。
・勉強できる場所がほしい。
・コンビニがほしい。
・駅前をもっと元気にしたい。
・東郷にある魅力をもっと知ってほしい。
一つひとつを見ると、まったく違うアイデアですが、その中には共通するものもありました。
小学生からは、「外で思いきり遊べる場所」へのニーズ、「やってみたい」を形にした体験への関心、「楽しい・にぎやかな東郷」への期待が多く寄せられました。
その一方で、花を植える活動や防災、高齢者との交流など、「やさしく、安心して暮らせるまち」を考えた作品もありました。
中学生になると、イベントの充実だけでなく、農業・仕事などの体験、人と人との交流、居場所づくり、生活利便施設、駅前活性化など、より幅広い視点から東郷を考えた提案が多くなりました。
小学生、中学生で表現や内容は違います。
しかし、どちらにも共通しているのは、
「東郷でもっと楽しいことをしたい」
「いろいろな人と関わりたい」
「もっと暮らしやすい東郷にしたい」
という思いでした。

子どもたちの声を「応募作品」で終わらせないために
今回寄せられた174件すべてが、これからの東郷を考えるための大切な声です。
「公園がほしい」という声。
「勉強できる場所がほしい」という声。
「仕事を体験したい」という声。
「お祭りをもっと盛り上げたい」という声。
「コンビニがほしい」という声。
こうした一つひとつの意見には、子どもたちが今の東郷で暮らす中で感じていることが表れています。
だからこそ、今回の結果を「面白いアイデアがたくさん集まりました」で終わらせるのではなく、これからの地域活動を考える材料として大切にしていきたいと思います。
すぐに実現できるものもあれば、簡単には実現できないものもあります。
それでも、「なぜ子どもたちはこのアイデアを書いたのだろう」と考えてみることで、これまで大人だけでは気付かなかった地域の課題や可能性が見えてくるかもしれません。
「やってみたい」が、東郷の未来をつくる
東郷未来プランコンテストは、単にアイデアの順位を決めるためのコンテストではありません。
一般の部では、地域で活動する人たちの「こんなことをやってみたい」を、実際の活動につなげていく。
そして小中学生の部では、子どもたちの「こんな東郷だったらいいな」という声を集め、地域のみんなで共有していく。
今回集まった174件のアイデアの中から、いつか本当に実現するものが生まれるかもしれません。
数年後、「あれ、中学生のときに未来プランコンテストで書いたアイデアなんや」と話す子がいるかもしれません。
そして今回応募してくれた子どもたちが大人になったとき、今度は自分たちが東郷の未来をつくる側になっているかもしれません。
今回寄せられたたくさんの「やってみたい」を大切にしながら、これからも地域のみなさんと一緒に、東郷の未来を考えていきたいと思います。
たくさんのご応募、そして投票に参加していただいた皆さま、本当にありがとうございました。
