英語ができる人の頭の中では、読む前に問いが立っている
差は語彙でも文法でもない
英語ができる人とできない人の差は、単語力でも文法知識でもありません。読む前に、次に何が来るかを予測しているかどうかです。この予測の正体は、頭の中で無意識に発している「問い」です。
単語帳を三周した。文法書も一通り読んだ。それなのに、いざ英文を目の前にすると手が止まる。同じ単語を知っているはずの人が、するすると読み進めているのを見て、何が違うのか分からなくなる。
多くの人はここで「自分は語彙が足りないんだ」と結論づけて、また単語帳を買い直します。しかし指導の現場で繰り返し観察してきたのは、語彙量がほぼ同じ二人が、読むスピードも理解の深さもまったく違うという場面です。差は知識の量ではなく、読み方の構造にありました。
なぜそうなるのか
読めない人の多くは、文の最後まで目を通してから、また頭に戻って意味を組み立て直しています。これがいわゆる返り読みです。
なぜこれが起きるのか。日本語は語順が比較的自由で、動詞や重要な情報が文末近くに来ることが多い言語です。だから最後まで見ないと文全体の構造が確定しない、という読み方に体が慣れています。ところが英語は逆で、語順そのものが情報です。前から読んでいけば意味が取れる構造になっているのに、日本語の癖のまま英文に向き合うと、最後まで見ないと不安になり、結局戻ってしまう。
できる人の頭の中では、単語を一つ読むたびに「次はこれが来るはずだ」という予測が立っています。この予測は、文法用語で言えば「主語の次は動詞」「動詞の次は目的語」という規則そのものですが、できる人はそれを規則として意識していません。無意識の問いとして、勝手に働いているのです。
英文で確認する
次の一文で、その問いの連鎖を実際に見てみます。
The teacher gave the students a difficult test in the gym last week.
The teacher(だれが?)
→ gave(どうした?→与えた)
→ the students(だれに?→生徒たちに)
→ a difficult test(何を?→難しいテストを)
→ in the gym(どこで?→体育館で)
→ last week(いつ?→先週)
一つ答えが埋まった瞬間、次の問いが自動的に立ち上がっているのが分かるはずです。gaveを読んだ時点で「与えた、誰に」という問いがすでに生まれている。the studentsを読んだ時点で「何を与えた」が生まれている。誰かに教わったわけでもないのに、英語に慣れている人の頭の中ではこの連鎖が勝手に起きています。これが「予測して読む」の正体です。
返り読みをしている人は、この連鎖が起きていません。gaveを読んでも次に何が来るか予測していないから、the studentsを見た時点で「これは何の話だったか」と文頭に戻ってしまう。一文が長くなるほど戻る回数が増え、読むこと自体が体力を消耗する作業になっていきます。
明日から何が変わるか
ここまで読んで、自分がどこで止まっているか、輪郭が見えてきたのではないかと思います。単語を知らないから読めないのではなく、読んでいる最中に次を予測する問いが立っていないから、情報がバラバラのまま流れていって、結局最初に戻って組み立て直すしかなくなっている。
これは能力の差ではなく、癖の差です。癖は自覚した瞬間から変えられます。次に英文を読むとき、一語読むごとに「次は何が来るはずか」と自分に聞いてみる。それだけで、これまで戻っていた場所で戻らずに済む場面が出てくるはずです。
本記事はAIを活用して構成し、筆者が加筆・確認しています。
