40歳からのフリーランス#73「ライターチーム解散です」と言われてZoom越しに号泣した話
「今月のライターMTGは
諸事情により延期します」
あれ?と思った
私が5ヶ月前から所属していた
企業のライターチームでは
毎月1回定例会を開いて
チームメンバーと
Zoom越しに顔を合わせていた
些細な世間話しから始まり
メディアのPV数やCV数などの
月次報告があり
翌月の目標設定や業務フロー確認
スケジュールのすり合わせがあった
定例MTGがないなんて…
翌月はどんなスケジュールなんだろ?
と思っていた数日後
「チームメンバーの皆さんへ
1on1で大切なお話があります」
とチームリーダーからDMがあった
なんとなく
良い話ではないことは想像がついた
1on1の時間になり
Zoomを開くと
いつも笑顔のチームリーダーが
「お疲れ様です。お久しぶりですね」と
俯きながら言った
もう明らかに悪い話でしかない
チームリーダーは続けた
「メディアの更新がストップになりました。
ライターチームは3月で解散です。
契約も終了となります」
うん...何となく察しはついてた
「ライターチームに何か非があるとか
メディアが悪いとか
そういうことは一切ありません。
これは会社の決定事項なので
大変申し訳ないですが
何卒ご了承ください。
もう決まったことなので…
もう決まったことなので…」
チームリーダーの声は細い
「そうですか…分かりました
残念だけど仕方がないですね」と
私は答えた
いつか来ると分かっていたが
面と向かって受け止めると
何とも言えない気持ちになった
メディアの記事は400本
一体何人のライターさんの手を経て
このメディアが作られてきたのかと考えると
なんだか胸がいっぱいになって
私は素直に「寂しいですね」と答えた
ただ仕事がなくなって寂しいのではない
一致団結してメディアを作り上げていく
このチームが
私は好きだったのだ
チームがなくなることが
ただただ寂しくて悲しかった
フリーランスになって
仕事の依頼は基本テキストべ―ス
依頼されて
書いて
修正して
納品して
終わり
それを繰り返しているが
このチームは違った
月1回のMTGで数値に共有をすることで
自分たちのメディアに愛着が沸いたし
リアルでお会いして
「これからメディアを盛り上げていこう」と
握手をした人もいる
私はライターだが
チームリーダー・ディレクターと
コミュニケーションが積極的にあり
仕事が回っている感じが目に見えて分かって
とても好きだった
フリーランスになって
一番会社員っぽい働き方だったんだと思う
たぶん長年会社員として働いてきた
私の感性に響くものがあったのだ
そんな風に思っていると
画面の向こうで
チームリーダーが泣いていた
「残念…本当にその通りです。
一緒にメディアを盛り上げたくて
チームに入ってもらったばかりなのに
こんなことになってしまって…
本当に申し訳なくて…」
そんな涙を見てしまったものだから
私も完全に涙腺が崩壊した
1月はメディアの更新業務で
400本の記事をみんなで手分けして
整える作業をやっていた
毎日2時3時に「更新完了」の
Slackの通知を見て
私も頑張ろうと思えた
まさにチームが一丸となっていた気がした
2月はディレクターさんとライターがペアになり
リライトの構成から一緒に考えた
週1回Zoomをつなぎ
ヒートマップやクリック率を見ながら
あれやこれや
競合記事を見ながら
「この記事は抜きたいですよね」と
色々意見を出し合って構成と執筆に反映させた
誰かと相談しながら記事を書くなんて
ライターになって初めてだったから
とてもとても楽しかった
チームの期待に応えるためにも
ディレクターさんと一緒に
休日に打ち合わせをして短納期にも対応した
数ヶ月前にチームに入った私が言うのも
おこがましい限りだが
ここ数ヶ月で
チームの一体感が増していたのだ
そんな状態から
「チーム解散」という強烈なフレーズは
私の心にもぽっかり穴を開けてしまったらしい
とにかく涙が止まらなかった
何が悲しいんだろうなぁ
・このチームが好きだった
・メンバーが優しくていい人しかいなかった
・会社っぽい働き方が自分に合っていた
・書いた記事に携われないのが悲しい
書いていた記事が
自分に親和性があったので
他のサイトで書いているときよりも
記事に心がこもっていたからかもしれない
「寂しいですね」
「悲しいですね」と
チームリーダーと一緒にひとしきり泣いた
Zoomで泣いたのは人生ではじめてだ
それだけ「チームで動く」ことの楽しさを
フリーランスになって
初めて経験できた場所だったのだ
チームメンバー全員が
このメディアが好きで大切に思っていて
作り上げてきたものだと分かるからこそ
そこから手が離れることが
辛かったのかもしれない
ライターという仕事は
単に文字を打っているだけではない
記事を書くことで
誰かのタメになっている
誰かの行動を良い方向に変えている
日々の忙しさに忘れてしまいそうになるけど
ちゃんと思いがあって書いているんだなぁと
心から思った
出会ってたった数ヶ月
チームメンバーと
今生の別れになるわけでもないのに
こんなにも涙が止まらないのは
このチームに入れてもらったことは
本当に感謝しかなくて
もっと自分のスキルをつけて
いつかチームに貢献したいと
考えていたからだ
チームは解散するけど
ここで学んだ経験は消えない
私はたくさん書いてスキルを上げる
いつかこのチームメンバーと
もし一緒に仕事をすることになったら
恩返しがしたいと思うから
おしまい
