主婦(夫)に贈る、なんのはなしです家電(0)暑い日にクーラー壊れた!?(全文無料)
皆さん、こんにちは。 とこです。
とある家電に15年以上関わってきた設計者です。
その製品はほとんどの皆さんに毎日ご使用いただいています!
その「図面を描く」を仕事にする僕が、家電の裏話をしちゃうよという企画です。
主婦(夫)の皆さん、家守として毎日お疲れ様です。家電はそんな皆さんをサポートし、生活を快適に便利にしてきました。
家電にまつわる「なんのはなしですか」
ところで、家電って突然壊れると困りますよね?特に毎日使うモノの故障は命に関わることもあります。なるべくなら、長持ちする壊れにくいモノを買いたい。
こんな話って聞いたことはありませんか?
例えば…
・初期生産品は壊れやすい
・同じ製品でも大型スーパーやディスカウントストア、ホームセンターの家電は劣等品が回される
・最近の製品は壊れるのが早い
・同じ部品でも個体で蓋の閉まりが違う
・ちっちゃい部品交換の有償修理なのに、めちゃくちゃ高い
・中古品、長期在庫品は安いのでおトク
などなど。
まさに #なんのはなしですか
これらはウソか、マコトか?

実は、それぞれに説明することができます。
これから、「なんのはなしですかの本当のところ」をちょっとずつ紹介しちゃいます。
もちろん、僕が自社の機密を漏らすわけにはいきませんし、メーカーそれぞれが独自の理念、目標、考えを持っています。
従って、ここで解説する内容が全てだとは限らないことはご了承下さい。
【本記事をオススメしたい方】
・家電をよく使用する主婦、主夫の方々
・財布を握る一家の主
※初回となる本記事は、全文無料公開します。
次回以降は有料記事にしますので、ぜひ今回の内容に目を通していただければ幸いです。
都市伝説0:暑い日に限ってクーラーが壊れた!?
早速、命に関わるやつです。
この夏もフォロワーさんで「クーラーが壊れた」と嘆かれた方もいらっしゃいます。
今年も猛暑です。大半の地域はクーラーなしでやっていけません。困りますね。

ただ、「本当に故障の場合」と「自分で何とかできる場合」があるんです。
それはクーラーの原理に秘密があります。
そこで問題です。
救いようのある故障は次のうちどれでしょう?
①室内ユニットからの水漏れ
②完全に停止して何やらエラー点滅している
③風が弱い
答えは
全て何とかなる、かもしれない です。
①室内ユニットからの水漏れ
室内ユニットから出る水の正体。それは「結露水」です。あの冬の寒い日に暖房で温めた部屋側の窓に水滴がつく、アレのことですね。

クーラーは室内ユニットの中をキンキンに冷やして、羽根車(ファン)で回して風を起こし、室温の風を冷やしたユニットに当てて冷風を作ります。
この室温の風とユニットの温度差で結露が起こるのです。
そのため、ユニット内で生じた結露をダクトで外まで誘導し、排水しているのです。
そのダクトが何らかの原因(土や虫など)で目詰まりを起こすと水が逆流し、ユニットから漏れることがあるのです。完全に詰まってなくても排水量が多いと逆流します。
ですので、ダクトが目詰まりしていないか(特に出口側)、中が汚れていないか確認・除去してみるとうまくいくかもしれません。
②完全に停止して何やらエラー点滅している
これは正直申し上げて、だいたいの場合アウトです。ただ、例外があります。
室外機が日射などで触れないほど熱い場合です。
これは原理上クーラーが「冷たい」と「熱い」を両方作る必要があることに関係します。
ヒートポンプといいます。
室外機で「熱い」を作って熱を外に逃がし続ける必要(冷凍サイクル)があるのですが、作り出す「熱い」以上に外気温が暑い場合、冷やせなくなって止まってしまうのです。
対処法としては上部を日陰にすること(下の絵は陰になってない…)、応急的には室外機に水をかけることで室外機温度を下げることが有効です。

側面を塞いでもいけません。排熱ができなくなります
合わせて、側面の網(フィン)の部分に泥やホコリが溜まっているようなら水で洗い流しましょう。ゴシゴシやっては網が傷むのでいけませんが、ホースの水をかける程度で流します。
室外機は基本的に中に水が入っても平気ですが、例のダクトが水に浸からないよう注意して下さい。
③風が弱い
これは室内ユニットの「フィルター目詰まり」、「風車の汚れ」、「風車用モーターの故障」が考えられます。
このうち、フィルター目詰まりは簡単に掃除できますので、取扱説明書で確認して試して下さい。
これで改善しない場合は掃除屋さんか業者さんにお願いするのが無難です。(僕は風車の掃除までやりますが、なかなかにしんどい)

今回は「暑い日に限ってクーラーは壊れる!?」についてお話しました。
意外と自分たちで試せるところはあったのではないでしょうか。
いつも通り動かして絶望を感じる前に、応急的にやれることをやってみるのもいいと思います。
但し、一般論として家電には設計寿命があります。明記しているものもありますが、そうでないものも10年前後がひとつの目安です。
10年経つと省エネ性能が(ほぼ強制的に)改善し、電気代が安くなります。国が省エネ基準を設けているからです。
設計寿命前でも、トラブルが出るようであれば寿命であることも十分考えられますので、オフシーズンの買い替え検討をお勧めします。
また、シーズン前のメンテナンスと試運転は本当に大事です。ここだけは重い腰を上げてやっておきましょう。
こんな感じで週に1度を目安に、記事を投稿していきます。(今回除き、来週から金曜日投稿)
はじめの数回は僕がお題を用意して投稿していきますが、「あの製品のこんな疑問に答えてほしい」というリクエストがあれば、その後のお題として採用、投稿していきます。
というわけで読了いただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
#なんのはなしですか
#なんのはなしです家電
(コニシさんにOKもらえました)
