【3者対談|税金コツ】独立前後での心境変化|お金税金 への向き合い方
「会社を辞めてフリーランスになれば、理不尽な人間関係から解放されて自由に稼げるはず」――そんな希望を抱く人は少なくありません…
👦 人物紹介

山下 健二_ケンジ (31)|「ヤマケン」の愛称で学生時代から呼ばれがち
経歴: 中堅IT企業「S社」の営業職(勤続8年)
家族構成: 妻(時短パート)、息子の3人家族。
性格・現状: 平均的な会社員。「会社の将来への不安」と「自由への憧れ」から漠然とフリーランスを考えているが、お金の防衛策や家計の細かい計算は苦手。
明石家 タカシ (42) |強面ベテラン先生
経歴: 独立して10年目以上 のベテランWebコンサルタント。
性格・現状: 数々の修羅場をくぐり抜けてきた現実主義者。かつて資金難で深夜のコンビニバイトを経験。数字と法律に非常に強く、口調は厳しいが面倒見が良い。
西蓮寺 優香_ユウカ (24) |典型的な「繊細さん」
経歴: 大学卒業後、就職活動がうまくいかず現在は実家でフリーター(ほぼニート)。
家族構成: 両親と同居。
性格・現状: のんびり屋だが「このままではマズイ」という強い危機感を持つ。趣味のイラストやデザインの副業から一歩踏み出し、開業届を出したいと夢見ている。
勢いだけで飛び出した人の多くが、
最初の1年で「お金と税金」の猛烈な洗礼を受け、
志半ばで撤退していきます。
その現実がどうなのか。深掘ります。
😭独立のリアルと「生存資本」の罠・・

ケンジ:「タカシさん、実は僕もそろそろ会社を辞めて、フリーランスの営業コンサルとして独立しようかと思ってまして。今の会社の人間関係にも疲れたし、自分の力でやっていきたいんです」

タカシ:「ほう、いい心意気だなケンジ。で、準備金はいくら貯めた? 自分の生活レベルを維持するのに、月次・年次でいくら必要なのか、完璧に把握しているか?」
ケンジ:「えっ、いや……なんとなく通帳に100万円くらいはありますけど。生活費は妻が管理しているので、正確には……」
タカシ:「甘い。甘すぎる。フリーランスの準備目安は半年〜12ヶ月分の生活費が相場だ。なぜなら、僕らの仕事は現金商売じゃない。言わば『信用取引』だ。納品してからお金が入るまでには凄まじい入金ライムラグがあるんだよ」

ユウカ:「入金ラグ……ですか? 働いたらすぐにお金はもらえないんですか?」
タカシ:
「そうだ。下請法という法律で『納品日から60日以内の支払い』というペナルティ付きのルールが制定されていて、期日遅延には延滞違反金もつく。しかし、出版業界のようにさらにタイムラグが長い商慣習もある。」
「つまり、今月必死に働いて納品しても、口座にお金が入るのは2ヶ月後、なんて普通だ。駆け出しの時期の不安定さは避けられない。だから、自分の生活費をマネーフォワードやエクセルで可視化して、半年〜1年耐えられる『生存資本』がないと、そもそも生存ができないんだよ」
ケンジ:「うっ……。でも最悪、会社を辞めたら『失業保険』をもらいながら準備すれば大丈夫ですよね?」
タカシ:
「それも大いなる勘違いだ。フリーランスを始めてる、あるいは始める準備をしているということは、そもそも『再就職する気がない』とみなされる。つまり失業保険の対象外だ。」
「ハローワークに定期的に通って面接実績を作れば受給許可が下りる可能性も一定あるが、どっち付かずでかなり危ない。ましてや、税務署に個人事業主の『開業届』を提出した時点で、失業保険の受給資格は完全に消滅するからな」
☹️知っておくべき「扶養の壁」とリスクヘッジ
ユウカ:「あの……私みたいに実家暮らしのフリーターや、ケンジさんの奥さんみたいなパートの場合、『扶養』に入ったまま個人事業主になることってできるんですか?」
タカシ:
「良い質問だ。結論から言うと、収入が低いうちは個人事業主のまま扶養に入ることは可能だ。」
「ただし、扶養には『税制上の扶養』と『社会保険制度上の扶養』の2つがある。ここを混同すると痛い目を見るぞ」
タカシ:
「まず①の『所得税/住民税(税制上)』の扶養だ。養う家族がいる納税者が配偶者控除などを受けられる制度だな。アルバイトの『103万円の壁』は給与所得の話だが、個人事業主は給与ではない。」
「判断基準は『年収』から『控除額』と『経費』を引いた【課税所得】だ。所得が48万円未満なら『配偶者控除』、48万〜133万円以下の範囲なら『配偶者特別控除』が受けられる。ただし、扶養している側の納税者の収入が1000万円以下であるのが条件だ」

ケンジ:「なるほど。じゃあ夫婦の場合、どちらか片方が雇用されている会社員だと、安定性の観点からかなり有利ってことですね」
タカシ:「その通り。税理士の見解でもそう言われている。育休中の人がフリーランスとして仕事復帰する場合や、ユウカちゃんみたいな実家暮らしの若者が独立する場合も、最初は有利だ。そしてもう一つの大きな壁が、②の『国民健康保険(社会保険上)』の扶養だ」
ユウカ:「健康保険の扶養ですか?」
タカシ:
「そうだ。普通、個人事業主になると国民健康保険(国保)に加入して自分で保険料を払う義務がある。これが高くて、平均年収400万だと月3〜4万円程度も飛ぶ。」
「しかし、個人事業主としての収入が130万円未満であれば、会社員の夫や親の健康保険の『被扶養者要件』に当てはまるケースがある。資金繰りが厳しいフリーランス初期において、この社会保険の恩恵はデカイぞ」
タカシ:「まとめると、所得税の『48万・133万の壁』、健康保険の『130万の壁』だ。とはいえだ。個人事業主として飯を食っていこうとする人間が、わざわざこの壁を意識して仕事をセーブするなんてのは本末転倒。どんどん稼いで早く壁を突き抜けるべきだというのが大前提だけどな」
🙈「開業届」と確定申告の誤解を解く

ユウカ:「あの、そもそも『フリーランス』と『個人事業主』って何が違うんですか? 私、まだ全然稼げてないんですけど、開業届を出さなきゃダメですか?」
タカシ:
「『フリーランス』は働き方の総称。『個人事業主』は税務署に開業届を提出した人の税制上の呼び方だ。開業届は事業開始後30日以内の提出が原則だが、”すぎても罰則はない。”」
「ただ、『所得が安定していないから確定申告は不要』というのは大間違いだぞ」
ケンジ:「えっ、稼げてなくても確定申告しなきゃいけないんですか?」
タカシ:
「年間所得が48万円(基礎控除)以上なら確定申告は必須だ。じゃあ48万未満なら? 所得税が発生しないから法律上の義務はない。だが、申告をしないと行政が君の収入を把握できない。」
「結果として、生活保護や国民健康保険料の減額といった行政の恩恵自体が受けられなくなる。だから低収入でも確定申告はした方がいい、というのが税理士の見解だ」

ユウカ:「開業届を出さないと、どんな不利益があるんですか?」
タカシ:
「山ほどある。最大65万円の控除ができる『青色申告』が不可(白色申告になる)。赤字の繰越も不可。事業用クレジットカードや『屋号』を使った事業用銀行口座の開設もできないし、補助金や助成金も受けられない。」
「ちなみに『屋号』は提出時点では空白の未決定でOKだ。後から確定申告の時に記載すればいい」
ケンジ:「開業届の『事業概要』って、細かく書かないと後で違う仕事を始めた時に経費にできなくなりますか?」
タカシ:
「結論から言うと、YESだ。だから『こんな事業をやるかも』と思ったら、事前に可能性のあるものはザックリでもいいから書いておくこと。損はない。もし後から完全に別の事業内容に変わっても、わざわざ変更の届出は不要だ。」
「毎年の確定申告の時に、職業欄に書き足せばいいだけ。例えばYouTubeを始めたら『広告業』と追記する。ちなみにYouTubeの広告収入は米国Google社から入るから消費税は『不課税』だ。これも覚えておくといい」

😑資金調達とどん底の公的セーフティネット

ケンジ:
「もし、独立して仕事が全く取れなくて、手元の資金が目減りして家賃も払えなくなったら……って考えると恐ろしいです。何か救済制度はありますか?」
タカシ:
「実際にある状況だな。その時のために2つの公的防衛策を教えておく」
タカシ:
「1つ目は国民年金の『保険料の納付猶予・免除制度』だ。会社を辞めると厚生年金から国民年金に切り替わるが、失業や収入激減のタイミングで市役所に申請すれば、全額免除や猶予(4分の3、半額、4分の1免除)の選択肢がもらえる。仮に『全額免除』になっても、将来の年金は半分(50%)支払った扱いにしてくれるんだ。」
「ただし、これは将来の自分へのツケ。ある種の借金だということは忘れるな。受給額は目減りする。ただ、国民年金は10年間まで遡って保険料の追納ができる。猶予承認から2年以内なら金利もゼロだから、軌道に乗ったら一気に支払えばいい」
ユウカ:「2つ目は何ですか?」
タカシ:
「2つ目は『住居確保給付金』だ。離職・廃業から2年以内、あるいは休業中で、貯蓄が100万円未満の人が対象になる。これは無職である必要はなく、フリーランスを続けながらでも申請できる。」
「承認されれば、原則3ヶ月〜最大9ヶ月まで、自治体が大家へ直接、上限つきで家賃を支払ってくれる制度だ。自立相談支援機関が窓口になっている」
ケンジ:「そんな制度が……! 少し安心しました。資金調達に関してはどうですか? 銀行からお金を借りたりとか」
タカシ:
「融資や補助金を受けるには『事業計画書』が必須だ。自己資金だけでなんとかなるならいいが、店舗ビジネスなどは初期資金がいる。切羽詰まってから作るのでは遅い。遅すぎる。」


「厳しいことを言う。
事業計画も立てられないような人間は、そもそもリスクの大きい開業をすべきではない。」
「失敗しても致命傷にならないスモールスタートから始めるのが要諦だ。客観的に良し悪しを測り、キャッシュフロー(CF)を管理することは事業人生の命だからな」
タカシ:
「もし公的に融資を受けるなら、財務省所轄の政府系金融機関である日本政策金融公庫の『新規開業資金制度』を絶対に覚えておけ。」
「金利は1〜3.5%程度、保証人不要で運転資金は4800万円(最大7200万円)まで。ただし、過去10年程度のクレジットカード延滞や自己破産歴があると与信審査でほぼ1発アウトだ。」
「だからケンジ、会社員という『最強の与信』があるうちに、クレジットカードを何枚か作成しておくのは必須だぞ。独立後は一気に審査が厳しくなるからな」

ユウカ:「クレジットカードといえば、リボ払いってどうなんですか?」
タカシ:
「絶対にリボ払いはするな。 投資の世界で『年利4%の運用』が優秀とされる中、リボ払いの手数料は15%〜20%だ。資金繰りが厳しい個人がこれに手を出したら、確実に破産へ直行する。」

「ちなみに、仕事用の車ローンなどの『利息』部分は『支払利息』として経費にできる。用途指定のないビジネスローンは、返済期間に応じて短期借入金(1年以内)か長期借入金(1年以上)で正しく記帳することだ」
🫡これだけ覚えて帰って(結論)
ケンジ:
「タカシさん、お金や税金のディフェンスの話はよく分かりました。でも……色んな制度を知っても、肝心の『どうやって稼ぎ続けて生き残るか』の本質が見えないと、やっぱり不安です。」

タカシ:「よし、じゃあ最後に、僕が10年間見てきた『フリーランスとしてしぶとく生き残り続ける人』の本当の共通点を教えよう。これが今日の結論だ」
タカシ:「特にコンサル、SE、デザイン、編集といったBtoBのクライアントワークにおいて、案件獲得のほとんどは『対人関係からの商談リード』だ。生き残る人間は、以下の4つを徹底的に泥臭くやっている」
①リレーションの数珠繋ぎ:
【超重要】他人から「この人と仕事がしたい」と思われる人間関係の構築
②情報発信と訪問営業:
待つのではなく、自ら攻める発信と泥臭いアプローチ
6大SNS|LINE YouTube X meta…
③ビジネスマッチングの活用:
LinkedInやココナラ等のスキルマーケットの徹底使い込み
④奥義_古巣への出戻り案件:
前職と円満な関係を維持し、最初の案件を引っ張ってくる力。最悪の心の担保
タカシ:
「個人で収入を安定させるには、基本的に最低でも6ヶ月〜1年はかかる。特に最初の半年は死ぬほどしんどい。僕だっていまだから言えるけど、最初の半年は毎月の固定費を稼ぐために、深夜のコンビニでポリッシャー(床磨き機)を回したり、日雇いの清掃バイトをやったりしていたんだ」
ユウカ:「えっ! タカシさんみたいな凄い人でも、深夜バイトを……!?」
タカシ:
「そうだ。でもな、それを僕は『苦労』とは微塵も思わなかった。なぜなら『フリーランスは自分が好きで選んだ道だ』と本心から自然に受け入れていたからだ。」
「僕にとってこれは間違いなく『人生の選択』だった。この泥水をすするようなフェーズを笑って受け入れられる覚悟と、張り巡らせた人間関係(リレーション)こそが、君たちを本当の『自由』へ連れていってくれる。これだけは絶対に忘れるなよ!」
Fin.
特別講義を受けた、2人のその後の未来5/10年後未来は、それぞれにかかっている。
🎁 特典|数字で見るフリーランスの生存指標
項目重要な数値・条件フリーランスが取るべき防衛策・要諦生存準備金
半年〜12ヶ月分の生活費
独立前にマネフォやエクセルで月次・年次の支出を完全可視化する。
入金タイムラグ
納品後最大60日以内
下請法の規定はあるが商慣習による遅延も考慮し、キャッシュを持っておく。
税制上の扶養の壁
所得 48万円 / 133万円
給与ではなく「課税所得」で判定。超えると配偶者控除等を外れる。
社会保険の扶養の壁
収入 130万円未満
会社員の家族の健康保険に入れるため、初期の大きな固定費削減になる。
確定申告の境界線
年間所得 48万円以上
48万未満でも、住民税減額や行政サービスを受けるために申告を推奨。
青色申告控除
最大 65万円 控除
開業届と青色申告承認申請書をセットで出し、複式簿記で記帳する。
公的融資(日本公庫)
金利 1〜3.5%程度
新規開業資金制度。過去10年のクレカ延滞・自己破産は一発アウト。
国民年金追納期間
最大 10年間
免除・猶予申請後、2年以内なら金利負担なしで追納可能。キャッシュ維持に有効。
住居確保給付金
貯蓄 100万円未満
廃業・休業から2年以内なら、フリーランスを続けながら最大9ヶ月の家賃補助。
リボ払い手数料
年利 15〜20%
【絶対厳禁】破産への直行ルート。絶対に利用してはならない。
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