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🌏シンガポール🇸🇬見聞録|都市の二重奏オーチャード・ロード|プラナカン様式という文化のモザイク│クリスマス

Happy 60th Birthday, Singapore!

建国60年を迎えたシンガポールは多様な文化を吸収しながら東南アジアの豊かな森を代表する存在となった。その枝先には「知恵と富」の果実が実り次世代へと受け継がれていく。これからさらに進化していくであろう街の真ん中を貫くオーチャードロード。シンガポールの目抜き通りの名前にぴったりではないか!

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1. Orchardの由来

英語 orchard は「果樹園」。りんごや柑橘などの果物の木を整然と植えた場所をさす。シンガポールのオーチャードロードは19世紀初頭まさに果樹園が広がっていた地域に通じる道であったことから、この名がついたそうだ。当時はナツメグやペッパー、フルーツのプランテーションが広がる農園地帯。果樹園は姿を消したが『オーチャード』という名は残され、代わりに高層ビルが林立して大都市へと変貌をとげた。

2. クリスマスの祝祭

仕事おわりに夜のオーチャードロードを歩いてみた。マーライオン観に行くぞ!と意気込んだがクリスマスイルミネーションに包まれた12月でも熱帯夜。汗だくになりながら南東を目指したが伊勢丹や髙島屋が並ぶブロックであきらめてシャングリラに引き返した。

ルイ・ヴィトンやグッチ、プラダといったラグジュアリーブランドが軒を連らね銀座や表参道を思わせる景観。いや道幅が広く区画も大きいからむしろ日本よりもゴージャスだ。すれ違いに聞こえてくるのは英語のリズム、中国語の抑揚、マレー語の柔らかさ。さらに走り抜けるフェラーリのエンジン音も加わってシンガポールの多様性や豊かさを演出している。

ハワイもそうだが、この街のクリスマスは日本のように商業を全面に押し出してこない。BGMが絶え間なく流れクリスマスセールの呼び込みで賑わう東京とは対照的だ。イルミネーションの華やかさの奥に『祈りの気配』を感じる。

3. 庶民の味ラクサ

ホテルの朝食ビュッフェには世界中の料理が並んでいた。迷いながらも、ふとラクサの屋台に足を止めた。
シェフに注文すると目の前で麺を湯にくぐらせ濃厚なスープを注いでくれる。仕上げにトッピングを散らし、あっという間に一杯のラクサが完成。
クリーミーなココナッツベースのスープにほのかな辛さが広がり、見た目よりもマイルドで朝の胃にもやさしいではないか。

4. スパイス比較論

インドのスパイスは湧きあがるマグマのように痛辛い。唐辛子、クミン、コリアンダー、カルダモン、熱風に吹かれて汗を吹き出しながら格闘することになる。インダス文明以来、数千年の重厚感を感じる。

一方、シンガポールのスパイスはインドから渡ってきたカレーリーフ、マレーのココナッツミルク、中国の八角や生姜、それぞれが主張しながら調和している。国境を超えた出会いと共生を表現する海洋都市シンガポールならではの風味だ。

5. 路地裏の町屋

オーチャードロードの街並みは、〝表面的〟には日本の銀座や表参道、六本木と変わりない。せっかく異国の地を訪れたのに既視感のある光景だけではつまらない。

オーチャードの喧騒を抜け、一本裏通りに入ると、そこには日本の町屋を思わせる家並みが現れる。細長い間口、通りに面した低い庇、1階は商い、2階は住まい。その構造は「日本の町屋」とまったく同じ。

格子の代わりに色とりどりのタイルが壁を覆い、柱には西洋風のコーニスが彫り込まれている。扉の上には中国的な花模様、窓枠にはマレーの幾何学模様。三つの文化が融合した『プラナカン様式』として新しい価値を生み出している。

『地球の歩き方』より

日本の町屋が木と土の色で街並みをつくる『影の美』とすれば、シンガポールは『色彩の美』で街を彩っている。町屋が侘び寂びの空間であるのに対して、ここは祝祭の空間といえるであろう。

同じ暮らしの様式が、場所と文化によってこれほど異なる姿になるのは興味深い。人が「商い」と「生活」を一つの建物に重ね合わせてきた歴史は、東西を超えて共通しているようだ。

Selamat Hari Natal🎄

最後までお読みくださって
ありがとうございましたm(_ _)m


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