同じ桜|鬼死骸村のどこかで
この物語は、実在の土地・史跡を基にした
フィクションであり、神話であり、記録である。
一つの語りとしての記録である。
(鬼死骸村探検隊|実在する旧鬼死骸村を舞台にした物語)
ケンジ
昼休み。
桜が咲いている。
今年も、役場の裏が一番早い。
香那
縁側に、祖母と二人で座っている。
香那は、湯呑みを両手で包んだ。
まだ少し冷たい風が、頬を撫でる。
庭の古い桜が、咲いていた。
風が吹くたび、怖いと思った。
祖母は黙っていた。
湯気だけが、ゆっくり流れていた。
いつの間にか、お茶が冷めていた。
響子
窓の外には、山が見える。
山では、もう桜が咲いてる。
祖母の桜は、咲いただろうか。
沢渡
桜が咲いている。
同じ木でも、毎年少し形が違う。
映美
春の日差しの中、
桜が咲いている。
卒業写真は、いつも曇っていた。
曇り空に散っていく桜が好きだった。
あかり
桜が咲いている。
散る前から、地面は知っていた。
この物語は、実在する岩手県一関市・旧鬼死骸村を舞台にした、
記録・神話・現代が織りなす物語の一編です。
この村には、フィクションでは作れない地形と歴史があります。
鬼死骸村の全体像は、【鬼死骸村探検隊】(ポータルページ)にて。
地図・動画・神話・怪異記録が重なっています。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします!
いただいたチップは探検活動の費用に活用させていただきます。