空が高い|鬼死骸村のどこかで
の物語は、実在の土地・史跡を基にした
フィクションであり、神話であり、記録である。
一つの語りとしての記録である。
(鬼死骸村探検隊|実在する旧鬼死骸村を舞台にした物語)
ケンジ
足早に役場に向かう。
空が高い。
洗濯物が、よく乾きそうだった。
「おーい」
香那
庭先で、洗濯物を干し、見上げてみる。
空が高い。
国道の向こうで、
ケンジさんが、手を振っていた。
白いシーツが、
風に大きく揺れている。
胸の奥だけ、遠くに置いていかれる気がした。
響子
祖母の実家に、忘れ物を取りに来た。
窓を開けると、山の上まで空が続いている。
高すぎて、昔の人に近い気がした。
沢渡
空が高い。
山の輪郭だけ、妙にはっきり見える。
秋だけ、空気の距離が変わる。
映美
集会場に向かう途中。
子供の声が、遠くから聞こえた。
見上げると、空が高い。
もう戻らない気がした。
あかり
空が高い。
空だけは、先にこちらに気づいていた。
この物語は、実在する岩手県一関市・旧鬼死骸村を舞台にした、
記録・神話・現代が織りなす物語の一編です。
この村には、フィクションでは作れない地形と歴史があります。
鬼死骸村の全体像は、【鬼死骸村探検隊】(ポータルページ)にて。
地図・動画・神話・怪異記録が重なっています。
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