春の妖精(カタクリの花)を見たことはありますか? - - 写真と街歩き
春の訪れを感じさせる可憐な花、カタクリ。早春の里山にひっそりと咲くその姿は、まるで薄紫の宝石のようです。
カタクリは、日本では本州、四国、九州の山間部に自生していて、特に落葉樹林の林床で群生することが多い植物です。
ユリ科の多年草で、草丈は10~20cmほど。花は下向きに咲き、6枚の花弁がくるりと反り返るのが特徴です。
花色は淡い紫が一般的ですが、まれに白花のカタクリが見られることもあります。
興味深いのは、その成長のスピードです。発芽してから花を咲かせるまでに7~8年もの歳月がかかると言われています。
さらに、開花後はわずか1~2週間で地上部が枯れてしまい、残された球根が次の春まで地中で過ごします。
開花期間が短いこともあり、「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれているそうです。
この「地上での短い命」と「地下での長い時間」という対照的な生態は、カタクリの神秘的な魅力のひとつでしょう。
カタクリは日本のほか、朝鮮半島や中国東北部、シベリアなどの冷涼な地域にも自生しています。
欧米では「Dogtooth violet」 (ドッグトゥース・バイオレット(犬の牙のスミレ))という名で知られています。日本のカタクリが淡紫色の花をつけるのに対し、欧米の種は黄色い花が特徴だそうです。
日本では、カタクリは古くから親しまれてきました。
その名の由来は、片方の籠のような形の花を指す「片籠(かたこ)」に由来するとも、古語で「かたくり(固栗)」と呼ばれていたのが転じたとも言われています。
また、かつてはカタクリの球根から「片栗粉」を作っていました。
現在の片栗粉はジャガイモ由来のデンプンが主流ですが、昔の片栗粉はこのカタクリから作られていたのです。そのため、カタクリは「食の文化」とも関わりがある植物なのです。
カタクリの花は、厳しい冬を乗り越えて春の森にそっと咲き誇る生命の象徴です。
その可憐な姿にぜひ目を向けてみてください。
東京近郊でカタクリを見ることができる場所は、いくつかあるようですが、「城山・かたくりの里」に以前行ったことがあります。カタクリの花30万株の群生地です。
ここで紹介する写真は、「城山・かたくりの里」で以前に私が撮影したものです。






--------
「城山・かたくりの里」
ここは個人の所有地のため、かたくりの咲く春のみの一般公開です。
JR横浜線の橋本駅からバスで約15分&徒歩20分。
なかなか歩きでのある場所にありますよ。
「城山・かたくりの里」
神奈川県相模原市緑区川尻4307
(旧住所:神奈川県津久井郡城山町川尻4307)
2025年の開園期間は
3月8日(土)~4月20日(日)です。
開園時間:AM9:00~日没
入園料:500円
開花情報ブログ(開園時、随時更新)
そろそろ咲き始めたようです。
--------
書籍の紹介
・野草図鑑新装版 Kindle版
ブティック社編集部 (著)
ティック社 (2019/5/10)
日常で出会うことの多い野草200種類以上を掲載した野草図鑑。携帯に便利なポケット版なので、散歩やピクニックの際に一緒に持ち歩くことができる!ボリュームたっぷり、写真やイラストも多用したオールカラー160ページ。
( ※ 書籍の解説等は原則としてリンク先(Amazon)における解説をベースに記載しています。詳細内容はリンク先を参照願います。)
・色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑
高橋修 (著),、藤井伸二 (監修)
ブティック社 (2019/5/10)
ナツメ社 (2014/4/25)
野外で使える野草図鑑の決定版!
身の周りで見られる代表的な野草543種(画像掲載種464種)を掲載! 普段よく見かける野草の名前や、名前の由来、生態の特徴を調べる際に役立ちます。ポケットサイズで持ち運びに便利!
( ※ 書籍の解説等は原則としてリンク先(Amazon)における解説をベースに記載しています。詳細内容はリンク先を参照願います。)
・植物の不思議な生き方 (朝日文庫) 文庫
稲垣栄洋 (著)
朝日新聞出版 (2013/2/7)
なぜ春になると菜の花など黄色い花が咲くのか?
「植物由来の抗酸化物質」入り健康食品が人間の老化を防止するのか?
など身近なテーマを入り口に、植物のちょっと不気味で、ドラマチックな生存戦略を解説したサイエンスエッセイ。
( ※ 書籍の解説等は原則としてリンク先(Amazon)における解説をベースに記載しています。詳細内容はリンク先を参照願います。)
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!