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朝5分で仕掛ける仕事のテンポ術 - - 仕事の波に乗り遅れないための習慣

はじめに

 毎朝たった5分を投資するだけ。

 もしそのことで、午後の「あと一踏ん張り」の疲れが激減して、定時までにすべてのタスクを美しく着地させられるとしたら。

 その秘密は、技術や根性ではなく、朝の「テンポ設定」に隠されているのです。

 仕事ができる人の動きを見ていると、まるで音楽を奏でているような心地よい「一定のリズム」を感じることがあります。
 彼らは決して常に全力疾走しているわけではありません。
 緩急のつけ方が絶妙なのです。

 そのリズムの源泉を辿っていくと、実は出社してすぐの、あるいはデスクに向かってからの、ほんのわずかな時間に辿り着きます。

 今回は、私たちの1日を劇的に変える「朝5分の調律」について考えてみます。


1.「仕事のテンポ」とは

 ビジネスにおけるテンポには、いくつかの層があるのです。

 まずは「個人の実行スピード」です。
 これはレスポンスの速さや、資料作成の迷いのなさを指します。

 次に「チームとのシンクロ率」です。
 周囲と歩幅を合わせ、滞りなく合意を形成する力。

 そして最後が「思考の回転数」です。
 不測の事態でもパニックにならず、次の一手を冷静に繰り出すリズム。

 これらが噛み合ったとき、仕事は単なる作業ではなく、流れるようなクリエイティブな活動へと変わります。


2.なぜ「朝の5分」が1日のテンポを左右するのか

 人間の脳には、一度動き出した方向に進み続けようとする性質があります。
 朝、いきなり他人の都合(メールやチャット)に反応して始めると、その日は終日「守り」のテンポになってしまいます。

 逆に、最初の5分で自ら指揮棒を振れば、脳は「攻め」のモードに切り替わります。

 この「自分が今日の支配者である」という感覚が、判断を速めて、迷いによるブレーキを外してくれるのです。

 最初の一歩を軽やかに踏み出すだけで、あとの百歩が勝手に付いてくるような感覚。
 それが朝の5分が持つ魔力なのです。


3.実践:テンポを劇的に変える「5分間」のメニュー例

 おすすめするのは、まず「今日の1点」を決めることです。

 ToDoリストを眺めるのではなく、今日これが終われば100点満点だと言えるタスクを一つだけ、強く意識します。

 それから、そのタスクを遂行するための「最初のアクション」を極限まで細分化して想像してください。

 資料作りなら「ファイルを開いてタイトルを打つ」までで十分です。

 また、アナログなメモ帳に、今の自分のコンディションを書き出すのも効果的です。

 「少し寝不足気味だから、重い判断は午前中に終わらせよう」といった自分への申し送り。
 これだけで、午後の失速を未然に防ぐことができるのです。


4.「5分習慣」の効果

 この習慣を続けると、まず「実行のテンポ」が安定します。
 何をすべきか迷う時間が削ぎ落とされるからです。

 次に「思考のテンポ」に余裕が生まれます。
 朝のうちに全体像を掴んでいるので、急な会議が入っても「あ、あそこに差し込めば大丈夫だ」と瞬時にパズルを解くようにスケジュールを再構成できるようになります。

 何より面白いのは、周囲との「コミュニケーションのテンポ」まで良くなることです。
 自分に余裕があると、相手の話を聴くタイミングや、言葉を返すタイミングが自然と整ってくるのです。


5.習慣化するためのコツ

 コツは、とにかく「欲張らない」ことにつきます。

 5分で足りないと感じても、5分で切り上げる。
 あるいは、PCを開く前に立ち寄るカフェの椅子に座った瞬間、といった「場所」とセットにすることです。

 ITツールで管理するのも良いのですが、朝の5分だけは画面から離れることがよいでしょう。
 デジタルな通知は、せっかく整えようとしているあなたのリズムを、いとも簡単に乱してしまうからです。

 自分だけの静寂を5分だけ確保する。

 それだけで十分なのです。


おわりに

 時計の針は平等に刻まれますが、私たちが感じる時間の濃度は、心の持ちよう一つで驚くほど変わります。

 朝、自分のために用意したわずかな「余白」が、やがて大きなうねりとなって、あなたを望む場所へと運んでくれるはずです。

 明日の朝、デスクに座ったら、まずキーボードから手を離して、深く呼吸をしてみてください。

 そこから、あなただけの新しいリズムが始まりますよ。



書籍の紹介

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 かんき出版 (2014/11/17)
 Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務める著者の
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( ※ 書籍の解説等は原則としてリンク先(Amazon)における解説をベースに記載しています。詳細内容はリンク先を参照願います。)

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