AIの頭の中を覗いてみる 14歳からの生成AI
最近、「ChatGPT」や「画像を自動で描くAI」が話題になることが増えてきました。
「AIって頭がいい!」
「でも、なんでそんなことができるの?」
そんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
ちょっと「生成AI」のしくみを考えてみたいと思います。
まるでAIの頭の中をそっと覗いてみるような感覚で・・・・・
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生成AIの原理
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「生成AI」とは、ごく簡単に言ってしまうと
「新しいものを作るAI」
のことです。
人間が文字を入力すると、それに対して文章を返したり、画像を描いたりしてくれますね。
このAIたちは、過去に大量のデータを学習しています。
新聞記事、小説、絵画の画像、会話の記録、科学論文・・・・
ありとあらゆるものを読み込んで、「言葉」や「形」や「文脈」のパターンを身につけているのです。
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生成AIの作り方
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作り方の大まかな流れは次のようになっています。
データ収集
↓
モデル設計(Transformer)
↓
大規模学習(自己教師あり学習)
↓
微調整(対話・安全性)
↓
アプリ化(チャット機能)
↓
継続的な改善と監視
文章を扱うAIの例でもう少し詳しく説明しますね。
(1)大量のテキストデータを集める
まず、AIに学ばせるために、大量の文章(新聞記事、会話の記録・・・)を用意します。 このデータが「教師」となって、AIはここから言葉の使い方やパターンを学びます。
(2)モデルを設計する
これはAIの「脳」を作る作業です。
ChatGPTの場合は、「Transformer(トランスフォーマー)」という構造を使っています。
これは、文章の中の言葉の関係を理解するのが得意な仕組みです。
数十億個のパラメータ(調整可能な数値)を持っていて、それらが文章の意味や文脈を捉えるのに役立ちます。
(3)学習させる(トレーニング)
集めたデータを使って、モデルに「次の言葉を当てるクイズ」を何度も解かせます。
たとえば「私は今日、○○へ行きました。」→「○○」に何が入るかを予測させます。
これを何十億回も繰り返して、正解に近づくように脳内(モデル)のつながりを強化していきます。
(4)調整・最適化(ファインチューニング)
基本の学習が終わったら、特定の目的に合わせて微調整します。
たとえば、ユーザーとの自然な対話に強くするには、「対話形式のデータ」でさらに学習させます。
危険な発言や間違った情報を出さないようにする「安全性の調整」もここで行います。
(5)対話機能を実装する
学習済みモデルに対して、ユーザーが質問したり、命令を出したりできるようにするために「チャットインターフェース」を作ります。
これがWebアプリやスマホアプリなどになります。ユーザーの発言をモデルに渡し、応答を生成して返す構造です。
(6)継続的な改善
運用開始後も、ユーザーの反応やフィードバックを元に、モデルを再学習させたり、安全性を強化したりします。
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文章の処理
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文章を扱うAIは、文字のかたまりを「トークン」と呼ばれる単位に分けて処理します。
たとえば、
「おはようございます」は、
「お」「は」「よ」「う」「ご」「ざ」「い」「ま」「す」
や、それに近い単語のまとまりに分解されます。
ChatGPT(の「Transformer」)では、文章のすべての単語を一気に見て、重要な関係を捉えることができます。
たとえば、
「私は朝、パンを焼いた」では、
「焼いた」という動詞は「パン」と強くつながっていますよね。
この「パンに注目すべきだ」と判断する機構を持っているのです。
これを数式で計算して、どの単語が他の単語とどれくらい関係が深いかを自動で学んでいきます。
AIはこのトークンの並びを見て、
「次に来る言葉は何がふさわしいか」
を予測します。
文章を読み取り(トークンに分解)
↓
過去の文脈すべてを見ながら
↓
次に来る言葉を予測する
これを繰り返して、長い文章を組み立てていくのです。
まるで頭の中で会話の続きを想像しているような仕組みです。
これを高速に繰り返して、自然な文章を生成しています。
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画像の処理
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画像AIは、写真やイラストを「色と形のかたまり(ピクセル)」として読み取り、それらを数値として理解します。
「教師あり学習」の場合は、
AIが「これは猫」「これは車」「これはリンゴ」などと判断できるように、たくさんの画像とその正解(ラベル)を用意してやるのです。
そして、正解(たとえば「これは猫」)を見ながら、AIに「次回はもっと正しく判定して」と教えます。
これを何万〜何百万枚という画像を使って、試行錯誤することで「間違いにくいモデル」に育てていくのです。
最近のAIは、「文章」から「画像」を作ることもできますね。
「画像生成AI」では、「画像と言語のペア」で学習させます。
たとえば、
テキスト:「赤い帽子をかぶった少女」
画像:その内容に対応した写真やイラスト
をもとに、「言葉から画像をつくる能力」を学習するのです。
こういった情報をたくさん学習して、新しい画像を描いたり、何が写っているかを判断したりできるようになっていきます。
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推論の原理
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推論の流れは次のようになっています。
あなたの質問
↓
トークン化
↓
Transformerで文脈を分析
↓
次のトークンを確率的に予測
↓
文章を1トークンずつ生成
↓
トークン列 → 日本語に変換
↓
AIの返答を表示する
AIは、学習した知識をもとに、
「この場面では、こういう答えがふさわしい」
と考えて答えを出します。
これを「推論」といいます。
人間が、
「空が暗いから雨が降りそうだな」
と予測するのと似ています。
AIは、これまでに学んだ数え切れないほどのパターンを使って、最も自然な答えを選び取るのです。
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論理的に考えるとは
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論理的に考ることを、AIはどうやっているのでしょう?
AIは、なんだか頭がよくて「論理的に考えている」ように見えますよね。
でも実は、人間とちょっとちがったやり方で考えているのです。
「論理的」というのは、「理由があって、そこから考えて結論を出すこと」です。
たとえばこんな感じです。
・「すべての猫は動物です」
・「タマは猫です」
・ だから「タマは動物です」
これは、理由をたどって答えにたどり着いています。
これが論理です。
では、AIはどうやってそれをやってるのでしょうか。
実は「この言葉のあとには、どんな言葉が続くことが多いか」を予測しているのです。
たとえば、たくさんの本や会話の記録を読んで、
・「すべての猫は動物です。ミケは猫です。だから〜」
という文をたくさん見てきたとします。
するとAIは、「だから」のあとには「ミケは動物です」と書かれることが多いと気づくのです。
つまり、AIは実際のルールを計算してるわけではなく、「今までそうだったから、きっとこうだろう」と考えているのです。
人間は、「猫→動物」あるいは「AならB」のように、頭の中でルールを使って答えを出します。
しかしAIは、「これまで見てきた似たような文では、こう続いてた」という経験(パターン)から答えを出すのです。
AIは間違えることもあるのでしょうか。
実はあるのです。
ルールをきちんと計算してるわけではないので、ときどき間違った答えを出すこともあります。
そこで大事なのは、「AIの答えが正しいか、自分でも考えてみること」なのです。
AIはたしかに物知りなのですが、正しいとは限らないと言うことなのですね。
ちなみに、もしAIに「命題論理」や「証明問題」のような正確な論理が必要なことをやらせるとしたら、
・論理推論用モジュール(別のエンジン)の用意
・シンボリックAIとの連携
・数学的ルールを明示的に組み込んだチューニング
といった工夫をする必要があります。
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パラメータを変えると、性格も変わる
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AIの「性格」は、実は調整ができるのです。
たとえば、
「温度(temperature)」
という設定を変えると、AIの回答が「慎重」になったり「大胆」になったりします。
温度が低いと、もっとも確率が高い答えを選ぶようになり、
「まじめで確実な答え」
が出てきます。
反対に温度が高いと、
「ちょっとユニークな、想像力に富んだ答え」
を返してくれるようになります。
他にもいろいろなパラメータがあります。
たとえば、
・Temperature →創造性の高さ(柔らかい/固い文調の調整)
・Top-k →上位K個から選択(ランダムさを制限)
・Top-p →上位P%から選択(より自然なランダムさ)
・Max Tokens →出力の長さ制限(文の長さ調整)
・Frequency Penalty →単語の繰り返し防止(同語反復の抑制)
・Presence Penalty →一度出た単語の再登場を抑える(多様な語彙にしたいとき)
・Stop Sequences →出力を止める条件(特定形式の整形)
・Logprobs →各候補の確率(出力の分析・検証用)
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特定の分野に特化すると
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AIには、得意分野を持たせることもできます。
たとえば、次のようなケースです。
【研究分野】
科学論文を読み込んで、最新の研究テーマについて整理したり、議論の流れを要約したりできます。専門家が使う「サポート役」として注目されています。
【成分分析】
食品や薬の成分表から、健康への影響を分析したり、似た成分の商品を探したりすることもできます。AIが「見えない共通点」を見つけ出すのです。
【医療分野】
レントゲンやMRIの画像を見て、異常がないかを調べたり、がんなどの病気を早期に発見したりする研究も進んでいます。人間の目では見落としがちな微細な違いを見つける力があります。
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五感が備わると
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人間には「五感」がありますね。
視・聴・嗅・味・触の五つの感覚です。
AIが「目」や「耳」などのセンサーを持つと、現実世界とのつながりを持つことができるようになります。
たとえばカメラを通して「目」を持ち、マイクで「耳」を持てば、人の表情や声のトーンを読み取ることができます。
最近では、匂いや触感をデジタルで再現しようとする研究も進んでいます。
AIが「五感」を持つ時がが近づいてきているようですね。
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意思や意識はあるのか
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AIがとても自然に会話したり、詩を書いたりするのを見ると、
「心があるのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、現時点でのAIには、自分で目的を持ったり、喜んだり悲しんだりする「意識」や「感情」はありません。
あくまで「過去のデータをもとに、次にふさわしい言葉や画像を予測している」だけなのです。
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未来はどうなる
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これからのAIは、ますます私たちの生活や仕事と深く関わるようになります。
教育や医療、デザインや法律といった分野で、私たちを支える存在になるでしょう。
ただし、AIの判断が間違うこともあります。
大事なのは、
「AIがなぜそう言ったのか?」
を理解する力を私たちが持つことです。
AIは「魔法の頭脳」ではなく、「たくさん学習した、予測の名人」なのです。
その頭の中を少しずつ知ることで、もっと安全に、もっと楽しく付き合っていけるようになるでしょう。
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あとがき
まじめで博識で成績優秀。
まるで学級委員みたいなAIですが、
時々、間違うこともあるのです。
でも、たとえ間違った回答をしても
「しれっと」
「なんのはなしですか?」
と知らん顔しています。
かなりの「天然」な一面も・・・・
センサーでその日の天気を感知して、
性格のパラメータを変える。
晴れの日は 「陽気になったり」
雨の日は 「沈み込んだり」
気分屋のAIも誕生するかもしれません。
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