【絵本の紹介】海外の名作絵本の紹介
海外のベストセラー絵本には、成長と変容、親子の愛情、安らぎと就寝儀式、無償の愛といった人間の根源的な感情や経験をテーマにしているものが多くあります。
普遍的なテーマを扱い、それが多種多様な芸術的アプローチによって表現されることで、世界中の読者に受け入れられているのです。
同時に、エリック・カールのコラージュ 、ビアトリクス・ポターの繊細な水彩画 、モーリス・センダックのクロスハッチングと写実的な表現 など、絵の技法や特徴は極めて多様です。
これは、物語の力だけではなく、絵が持つ視覚的な魅力が言語の壁を越えて、感情やメッセージを直接伝える「ユニバーサルな言語」としての役割を果たしていることを示しています。
特に『はらぺこあおむし』の初版が日本で印刷されたという事実は 、作品の国際的な流通と受容の深さを示唆しています。
世界売上ランキング上位の絵本をいくつか紹介します。
『はらぺこあおむし』
(The Very Hungry Caterpillar)
【国名】
アメリカ (1969 年出版)
【作家名】
エリック・カール (作), もりひさし (訳)
【累計発行部数】
推定 6,000 万部
【絵の技法と特徴】
小さなあおむしが食べ続けて美しい蝶になる物語。数や曜日の認識、穴あき仕掛けが斬新です 。
コラージュ技法が用いられ 、作者自身が彩色した紙を切り取り、重ね、組み合わすことで制作されています 。
鮮やかで豊かな色彩、透明感や奥行きのある表現、シンプルではっきりした形、リアルな虫の描写、穴あきや段違いのページによる仕掛けが特徴です。
『どんなにきみがすきだかあててごらん 』
(Guess How Much I Love You)
【国名】
イギリス (1994 年出版)
【作家名】
サム・マクブラットニィ (作), アニタ・ジェラーム (絵)
【累計発行部数】
6,000 万部
【絵の技法と特徴】
親子のウサギが愛情の深さを比べっこする心温まる物語です 。
『おやすみなさい おつきさま』
(Goodnight Moon)
【国名】
アメリカ (1947 年出版)
【作家名】
マーガレット・ワイズ・ブラウン (作), クレメント・ハード (絵)
【累計発行部数】
2022 年時点で 4800 万部
【絵の技法と特徴】
こうさぎが部屋の中のあらゆるものに「おやすみなさい」と語りかけながら眠りにつく物語です 。
英語では韻を踏んでいるのが特徴です 。
『ピーターラビットのおはなし』
(The Tale of Peter Rabbit)
【国名】
イギリス (1902 年出版)
【作家名】
ビアトリクス・ポター (作・絵)
【累計発行部数】
シリーズ累計 2 億 5000 万部以上、この作品単独で 4,600 万部以上を誇る
【絵の技法と特徴】
いたずらっこのピーターがマグレガーさんの畑に忍び込み、食べ物を食べた後にマグレガーさんに追いかけられる物語です 。
鉛筆、ペン、インク、水彩が用いられています 。
繊細な筆遣い、ウサギ特有の柔らかさ、リアルな描写が特徴です 。
『かいじゅうたちのいるところ 』
(Where the Wild Things Are)
【国名】
アメリカ (1963 年出版)
【作家名】
モーリス・センダック (作)
【累計発行部数】
2000 万部
【絵の技法と特徴】
かいじゅうの国を訪れる物語で、子どもの内面のドラマを見事に描いた 20 世紀最高の絵本の一つとされています 。
クロスハッチングが用いられています 。
細かい描写、線の強弱による心情表現、描き方のバリエーションの豊富さ、写実的でありながらユーモラスなタッチ、少し不気味な雰囲気が特徴です 。
『おおきな木 』
(The Giving Tree)
【国名】
アメリカ (1964 年出版)
【作家名】
シェル・シルヴァスタイン (作)
【累計発行部数】
1450 万部
【絵の技法と特徴】
幼い男の子が成長し老人になるまで、1 本の木が自分の全てを彼に与え続ける無償の愛の物語です 。
シンプルな線描が特徴的です。
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