キャッシュレス比率58%。便利になった一方で、「止まる怖さ」も
キャッシュレスって便利だなぁくらいにしか思っていなかったのですが、最近の全東信のニュースを見て思ったこと。
財布を持たない生活が当たり前になった
僕はスーパーへ行くときや、勤務中にランチへ出るとき、ほとんど財布を持ちません。スマホがあれば大体なんとかなるので、現金を使う機会はここ数年で本当に減りました。
家の近くにある個人商店でもPayPayの立札が置かれていて、ここでも使えるんだと思うことが増えました。数年前までは個人商店といえば現金のイメージだったので、便利な時代になったなぁとしみじみ感じます。
その一方で、よく行く銭湯はまだ現金のみ。銭湯へ行く日だけは小銭を用意しないといけないので、少し面倒だったりします。笑(実際、持ってくのを忘れて入れなかったことも…苦笑)
日本のキャッシュレス比率は58.0%
そんな生活を送っているので、僕の中では「もうほとんどの人がキャッシュレスなんじゃないかな」という感覚がありました。
ですが、経済産業省が2026年3月31日に公表したデータによると、2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%だったそうです。(出典:経済産業省HP)
この数字だけを見ると、「もう半分以上がキャッシュレスなんだ」と感じる人もいれば、「意外とまだ4割以上は現金なんだ」と感じる人もいるかもしれません。
僕自身は後者ですね。というのも、普段の生活を振り返ると、体感では9割以上はキャッシュレスで支払っている感覚だからです。もちろん、生活スタイルや住んでいる地域によってかなり違うとは思います。それでも、僕が感じている日常と日本全体の数字には、思っていた以上にギャップがあるんだなと感じました。
とはいえ、政府が以前から掲げていた「2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度まで引き上げる」という目標は、すでに大きく上回っています。そう考えると、日本全体で見ればキャッシュレス化は着実に進んできたことがわかります。
海外ではさらにキャッシュレス化が進んでいる
ちなみに、海外に目を向けると、日本よりもさらにキャッシュレスが浸透している国はたくさんあります。中国ではQRコード決済が生活の一部になっていますし、イギリスやオーストラリアでもキャッシュレスで支払うことが当たり前になっています。
スウェーデンもその一つで、世界でも有数のキャッシュレス先進国として知られています。現金で支払われる買い物は約1割まで減っていて、スマホやカードで支払うのが日常になっているそうです。
キャッシュレス先進国でも現金が見直されている
ちなみに、キャッシュレスがここまで広がると、便利なことばかりではないようです。
僕は普段ほとんど現金を持ち歩かないので、スマホの充電が切れたり、通信障害で決済ができなくなったりすると、非常に困ります。
キャッシュレス先進国として知られているスウェーデンでも、最近は現金の必要性があらためて見直されていて、サイバー攻撃や通信障害、停電などでデジタル決済が使えなくなる事態に備えて、現金を持っておくよう呼びかけているそうです。今年2026年には、成人1人あたり1週間分の生活必需品を買える程度の現金として、1,000クローナ(約16,700円)ほどを用意しておくことが勧められているとも報じられていました。
全東信の破綻で考えたこと
そして日本でも、最近決済に関わる大きなニュースがありましたね。
2026年7月6日、クレジットカード決済代行を手がけていた株式会社全東信が、大阪地方裁判所から破産手続き開始決定を受けました。負債額は約1,259億円で、2026年に入って最大規模の倒産だったそうです。
全東信は、飲食店などがクレジットカードで受け取った売上代金を、カード会社からの入金よりも早く店舗へ支払うサービスを提供していました。
でも、全東信が破産したことで、利用していたお店では決済端末が使えなくなり、すでにお客さんがカードで支払った売上金まで入金されない可能性が出ています。
ニュースでは、突然クレジットカードが使えなくなり、店頭に「現金のみ」と書いた紙を貼って営業している飲食店も映っていました。
どのお店が全東信を利用しているかなんて、外から見てもわかりません。僕のようにほとんど現金を持ち歩かない人だと、お店に着いてからカードが使えないことに気づき、「現金を持っていないから入れない」ということも起こります。そうなると、一定数のお客さんは、カードを使えるほかのお店に流れてしまうと思います。
お店にとっては、すでに販売した分のお金が入ってこないかもしれないうえに、これから来るはずだったお客さんまで逃してしまうことになります。これは本当にきついだろうなと思いました。
そんな状況もあってか、全東信の破綻後は、キャッシュレス決済会社各社が全東信加盟店向けに「乗り換え支援」や「緊急対応」の案内を次々と出していました。
もちろん、突然決済手段を失ったお店を支援するという意味では、とても大切な取り組みだと思います。一方で、その様子を見ていて改めて感じたのは、キャッシュレス市場は今も加盟店獲得競争の真っ最中なんだということです。
キャッシュレス比率がここまで上がり、市場はどんどん大きくなっています。
それでも加盟店の数には限りがあります。
だから、一社が市場からいなくなることは、競合他社にとって新しい加盟店を獲得するチャンスにもなります。
今回の出来事を見て、キャッシュレス決済は単なる決済手段ではなく、加盟店を巡る競争市場でもあることを改めて感じました。
僕はこれまで、キャッシュレス決済を「財布を持たなくていい便利なもの」くらいに考えていました。
でも実際には、お客さんが支払ったお金が、そのまますぐにお店へ入るわけではありません。その間には、カード会社や決済代行会社など、いくつもの会社が関わっています。
今回のニュースを見て、キャッシュレス決済はただの便利な技術ではなく、いろいろな会社の信用や仕組みの上に成り立っているものなんだと考えさせられました。
まぁ、だからといって、これから現金を持ち歩こうとも思わないんですけどね。たぶん僕は、これからも財布を持たずにスーパーへ行きます。笑
ただ、キャッシュレスも絶対に止まらない仕組みではないことと、その裏側でお店が負っているリスクについては、覚えておきたいと思います。
今日もえらいぞ、僕。
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