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食べ過ぎと断食の免疫学【甲田光雄】

現代日本社会は、
飽食の弊害に直面している
─── 甲田 光雄

医師・断食療法の先駆者であった甲田光雄は、栄養の過剰摂取が生活習慣病の根本原因だと指摘した

風邪や体調不良などで食欲が落ちたとき、「栄養を付けなくては」と無理に食べる行為が、回復を遅らせる逆効果を生むとも警告しています。

食べないことの意義

食欲低下は、35億年の生命進化史の中でDNAに刻まれたサインで、野生動物が病の時に摂食を控えて安静にする行動と同じ。
人間も消化器官への負担を減らし、エネルギーを免疫応答に集中させる適応戦略と考えられます。

現代栄養学が普及する以前の日本では、食欲不振時に「お粥や葛湯で様子見」が自然な対応だった

九州大学心療内科・久保千春教授の研究(1982)
マウスを用いた実験で、3日間の短期絶食によりリンパ球の免疫活性が向上、白血球数が増加、胸腺および副腎の重量増加が確認され、短期断食が免疫機能を高めることがわかっています。

食を断つ効果

断食はマクロファージの貪食能やT細胞を活性化し、免疫力を強化するメカニズムと考えられます。

現代栄養学の情報氾濫

最近は、「何を食べれば効く」という過剰摂取思考を助長し、サプリメント、栄養ドリンク、漢方、スタミナ食の連鎖を生んでいます。

結果、身体本来の自己治癒力が麻痺し、慢性炎症や代謝異常を招く栄養の罠に陥っているのです。

ノーベル生理学・医学賞を受賞(2016)した大隅良典博士のオートファジー研究

断食が細胞内老廃物を除去し、免疫系をリセットする効果が分子レベルで解明されつつあります

ただし、あまり痩せ型の人や持病がある場合は医学的指導が不可欠です。

甲田光雄の主張は、単なる少食推奨ではなく、身体の声に耳を傾ける生き方そのものを問い直すものでもあります。

食べ過ぎ社会から脱却し、適切な断食・少食を実践することで、真の健康人生を手にできるでしょう。日本人の未来を守るため、伝統的養生と現代免疫科学の融合が、今まさに求められているのです。

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