時の列車
雲の上の待合室で時の列車を待っていると
消えない手紙が届いた
封を開けると木の指輪がコロンと出て来た
これは私が人間だった時の思い出の指輪だ
一人の男を愛するたびに
私は木の指輪を作った
そしてお別れするたびに木の指輪もその男と一緒に埋めた
封筒の中を覗くとあと九つ入っている
私が愛して捨てた男の数だ
そこへ時の列車がホームに滑り込む
私を懺悔の町へと運ぶのだ
私は十個の指輪をポケットに列車に乗り込んだ
木の指輪一つにつき何万年の懺悔をする事になるのか
時の列車は私だけを乗せゆっくりと走り出した
こちらの企画に参加させて頂きました。よろしくお願いします。
