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「もう無理かもしれない」現場責任者になって知った、葛藤の先にあったもの

朝7時。まだ暗い空を見上げながら、私は会場の設営現場に立っていました。まだ周りはテントだけ設置されており、誰もいない。

その日、私は地域のお祭りで初めて「現場責任者」という立場を任されることになったのです。

正直、引き受けたときは気が引けました。今まで何度もイベントの運営には関わってきたが、指示を受けて動いていたので昨年の出店のイメージやどのように運営するか全くわかりませんでした。

依頼を受けたのは、メインサポーターの方が札幌の大きいイベントと被り、そちらに行くことになり、現地イベントを任されることになったのが経緯です。地方のお祭りは、地域の人たちにとって一年の中でも特別な日。その大切な一日のブース出店を任されるということの意味を知ると、プレッシャーが襲ってきました。

でも、実際にその立場に立ってみると、想像していたものとはまるで違う景色が広がっていました。

「決める」ことの重さ

責任者になって一番戸惑ったのは、「決める」という仕事の重さでした。

当日何が起こるかわからないので、事前に起こり得る事項をイメージしておくこと、去年の出店の写真を見返したり、どんな風に進めてたか思い出しながら想像を膨らませました。

これまでは、誰かが決めたことに従って動けばよかった。でも責任者になると、すべての「どうしますか?」が自分に向けられるのです。

しかも、正解がどこにもない。誰も答えを教えてくれない。
そのプレッシャーは、想像以上に重くのしかかってきました。

夜、布団に入ってからも「どんなことが起こるかな」「あれが起こったらどうしよう」と考え続けて、なかなか眠れない日もありました。

想定通りに進むことなど、何一つなかった

当日は、朝の準備段階からつまずいた。持ってきた備品に不備があった。前日は調理用のガスが弱くて時間がかかった。ひとつひとつは小さなトラブルだったが、それが重なると、頭の中が真っ白になる瞬間があった。

一番苦しかったのは、「誰かに聞けば正解が出てくる」という状況ではなくなったことだ。今までなら先輩に確認すれば済んだ。しかし今回は、自分がその「聞かれる側」だった。今回は経験豊富な助っ人の方がいたので状況に応じてアドバイスいただいた。しかし、これが自立した時は常に頭を回転させて、何かしらの判断を下さなければならない。

正直、何度も「これで合っているのか」と自問した。声を張って指示を出しながら、内心では自信のなさと戦っていた。ディレクターとは、正解を知っている人ではなく、不確かな状況の中でも決断を下し続ける人なのだと、身体で理解した瞬間だった。

小さな成功が、支えになった

それでも、時間が経つにつれて少しずつ状況は好転していった。始まると、お客様の喜ぶ顔がエネルギーになって、不安が楽しさに変わってきました。
役割分担を確認し、メンバーにもこまめに声かけて。来場者から「美味しかった」と声をかけてもらえた瞬間、それまでの緊張が少しほどけた。

印象に残っているのは、周りに助けられた部分が見えて、ところどころ任せることができ、一人で抱え込まなくていいんだという安心感ができた。同時に、リーダーの言動は自分が思っている以上に周囲に影響を与えているのだと痛感した。

1日限りですが、非常に大きな経験とちょっと成長を実感できた日でした。

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