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【新章開幕】さよなら六本木、そして「新築そっくり」な我が家への帰還。

人生には、目まぐるしく景色が変わる瞬間がある。 百貨店という組織を離れ、投資という武器を手にサイドFIREを決断してから、私の世界は加速するように変化を続けてきた。

自宅マンションのリフォーム期間を仮住まいとして過ごした六本木の濃密な時間。 すべては、この「拠点」を完成させるための贅沢なプロローグだったのかもしれない。

十二月の冷たく澄んだ空気の中、私は一つの旅を終え、本拠地へと戻るための最後の手続きに向かおうとしていた。 新しい扉を開けるための、その重みのある「鍵」を手に取るために。

1. 鍵の引き渡し、そして予期せぬ「3日間の猶予」

ついに、この日がやってきました。 リフォームを終えた我が家の「鍵」の引き渡し。場所は、仮住まいとして数ヶ月を過ごした六本木のマンションです。

住友不動産の担当者から丁寧に手渡された我が家の鍵。それはこれからの新しい人生を開く「招待状」のように感じられました。

実は、当初の予定ではこの日が引越し当日でした。しかし、季節は年末。世の中の引越し需要はパンパンに膨れ上がり、業者のスケジュールがどうしても合わず、引越しは3日後へとスライドすることになったのです。

結果として、私は実質3日間、六本木の都心ライフと、生まれ変わった自宅の両方の鍵を持つことになりました。それは、激動の「人生の幕間劇」を締めくくる、神様がくれた粋なタイムロスのようにも思えました。

2. 六本木、最後の週末。イルミネーションの中の荷造り

時はクリスマス直前。 六本木の街は一年で最も華やかな輝きを放っていました。街のいたる所で輝くイルミネーションと巨大なクリスマスツリー、そして行き交う人々の高揚感。

ミッドタウン
アークヒルズ
泉ガーデン
六本木ヒルズ
ミッドタウン
麻布台ヒルズ
ミッドタウンのラルフローレン


ヒルズから東京タワー

「この刺激的な景色も、もうすぐ日常ではなくなるんだな」

そんな感傷に浸りながらも、部屋に戻れば現実は「荷造り」です。段ボールを組み立て、数ヶ月間の思い出を詰め込んでいく。

窓の外に見える煌びやかな夜景と、部屋の中に積み上がる段ボールの山。そのコントラストが、一つのフェーズが終わろうとしていることを強く実感させます。

延長された六本木の最後の週末を満喫しながら、少しずつ、でも確実に、心と荷物の整理を進めていきました。

この街で得た刺激や感性は、きっとこれからの生活にも良い影響を与えてくれるはず。感謝を込めて、最後の一箱を閉じました。

3. さらば六本木、そしてトラックを追って

引越し当日。 あんなに賑やかだった仮住まいの部屋から、一つ、また一つと荷物が運び出されていきます。 プロの引越し業者の手際の良さは、まさに芸術的でした。

あっという間に空っぽになった部屋。家具がなくなった空間には、独特の哀愁が漂います。

「ありがとうございました」

誰に言うでもなく心の中で呟き、仮住まいの鍵を返却。私は愛車に乗り込み、家財道具を積んだトラックの後を追うようにして、住み慣れた、そして新しく生まれ変わった自宅へと車を走らせました。

都会の喧騒を抜け、景色が少しずつ馴染みのあるものに変わっていく。 期待で胸が高鳴ります。

4. 養生の森を抜けて、最初の乾杯

自宅に到着すると、そこは「厳重に守られた空間」になっていました。 新築同様に生まれ変わった床や壁を傷つけないよう、業者の手によって隙間なく貼られた養生。

その慎重な作業風景を見ながら、一つひとつの荷物が運び込まれていきます。

数時間後。全ての荷物が搬入され、業者が去った後の静寂。 部屋の中はまだ段ボールの山で、どこから手をつけていいか分からない状態です。

しかし、まずはやるべきことがありました。

クーラーBOXから冷えた缶ビールを取り出し、乾杯。 「お疲れ様。ようやく、帰ってきたね」

一口目のビールの味は、格別でした。それは、百貨店時代から走り続け、投資を学び、サイドFIREを決断し、リフォームという大きなプロジェクトを完遂させた、「最高の配当」でした。

5. 新しいフェーズの幕開け

生活を整えるのは、これからが本番です。 取り急ぎ、リビングのカーテンだけは取り付けました。これだけで、一気に「家」としての温かみが宿ります。

明日からは、息つく暇もありません。 山のような段ボールの開梱、エアコン業者の取り付け立ち会い、そしてこの空間のために新調した家具たちの搬入。

やるべきことはリストから溢れるほどありますが、不思議と足取りは軽いです。

これまで積み重ねてきた全ての経験を、この新しくなった拠点に集約させ、またここから「人生の新しいフェーズ」を歩み始めます。

窓の外は、静かな夜。 生まれ変わった我が家で過ごす最初の夜が、ゆっくりと更けていきました。

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