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【覚書メモ】両陛下のオランダ訪問で思い出した「泰緬鉄道で体験したこと」@カンチャナブリ―

天皇皇后両陛下のオランダ訪問でこのポストが流れてきたとき、旅の取材時で思い出したことがあるので書いておこうと思います。
もう何十年も前に体験したことですが、いつか書こう、書かなきゃなと思いながら、ずっとタイミングを失してきたので。


それはタイのカンチャナブリ―の取材で、クウェー川(クワイ川)に架かる泰緬鉄道(タイでは「クウェー川鉄橋」)を訪れたときのことです。

鉄橋は列車が来ないときはひたすらまっすぐな線路の上を歩けるようになっています。クウェー川の緩やかで雄大な川を眺めながら、映画『戦場にかかる橋』の有名なマーチ、日本では「ボギー大佐」(さる、ごりら…♪の替え歌でも有名)という名前で小学校の鼓笛隊でも演奏した記憶があり、フンフンと歌いながら歩いていたら、正面から老齢の西洋人(オーストラリア人かなと推測)の家族が歩いてきました。手に摘んだ花を持っていて、線路上で向き合う形になったとき、家族のおばあちゃんに、静かな怖い目で凝視……にらみつけられました。

あ…と思い、自分がよけて、その家族を通したのですが。

泰緬鉄道は旧日本軍が捕虜を使役して建設しました。当時インドネシアやシンガポールの人々はもちろん、その地にいたオランダ人やオーストラリア人など西洋人の捕虜も架橋に加わっていたので、先の一家のゆかりの人は、もしかしたらここで悲しい目に遭ったのかもしれません。

今でこそ、タイもインドネシアもシンガポールも、マレーシアもミャンマー(ビルマ)も、オランダだってオーストラリアだって、旧日本軍の被害に遭った国みんな普通に日本人を迎えてくれます。それは陛下がおっしゃるように、「過去の歴史から学び、それを繰り返さない」を土台に、先人がコツコツと築いてきた「信頼」なのです。

で、ここで何が言いたいかというと、旅行を機に「正しく知ろうね」ということ。
「だから旅行は怖い」じゃなくて。
先のおばあちゃんの眼差しだって知らなかったら「なに? いきなりにらまれた」になるけれど、知ってたら「ああ、そうか」になるわけですよ。特にこういうセンシティブな場所では。

自分が行った時は多分まだなかったと思うのですが、今カンチャナブリ―には学校では教えない世界の歴史を知る場所がちゃんとあります。こちらも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


自分は旅は平和産業だと信じているし、平和であってこそ成り立つものだと思っています。
先人が築いた財産や文化を守り、未来に引き継がないと歴史は途絶えてしまう。そんなことを考えながら思い出した両陛下のオランダ訪問と泰緬鉄道でした。

カンチャナブリ―はバンコクからバスで2時間くらい。
泰緬鉄道は無論、カンチャナブリ―市内の緩くてエネルギッシュなナイトマーケットや屋台もおすすめです。

映画『戦場にかける橋』 歴史資料としてはフィクションだらけでまったく役に立たないけれど、「ボギー大佐」の音楽や泰緬鉄道とカンチャナブリ―の名を世に知らしめた作品として、割り切って見るならどうぞ。

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