「見出された恋」
先日、若き三島由紀夫と東京・赤坂の一流料亭の長女との恋を綴った著作を面白く読んだが、それを小説に仕立てた本。
出会いから別れまで、実話をもとにしてるから、内容は前の著作と変わらないけど、初期の三島由紀夫みたく、既に古くて難解かもしれないが、拡張高く豪華絢爛な文章を駆使して、2人の恋模様を記しており、著者のこだわりを感じる良本であった。
著者の文章を読む限り、三島由紀夫は、男が持つ趣味など各種こだわりを、女もきっとわかってくれると、いろいろな場所へ連れ出す“独りよがり”の面があったようだ。基本的に男の視点と女の視点は異なるものだ。ついぞソレをわからずに、女は疲れて距離を取って別れることになるのだが、ソレは多分、三島由紀夫のおばあちゃん子という育ちからきているものだと思う。女は、男が気にしてるほど、気にしてるわけではないのだ。
ウブな(多分、初めての女性)、三島由紀夫の接吻や抱擁、同衾の様子など、全然いやらしく感じない。
だが、「こんなに薄くてぺちゃんこな中に、心臓や胃や何かが、よく入ってるものだねー」って失礼やろ(笑)。
三島由紀夫はズバリという。 「僕の子を産んでくれないか」。しかし、満佐子は「いやあよ。わたくし、子供は嫌いですもの」。次に家を買ってやろうかといい、「僕とポルトガルに行かないか」と。満佐子は「洋行は嫌い。ご存知でしょ」。満佐子は、三島由紀夫に愛されることに、次第に息苦しさを感じ始めるようになっていた…。
しかし、後に満佐子のモデルとなった女性はいう。「あれほど良い人はいない。3年の間、私は日毎、公威さんの優しさに包まれて、ただの一度もイヤな思いをすることはなかったのですもの」。
若き三島由紀夫は、「昔風の坊ちゃん育ちの、無邪気な、綺麗なもの好きの美青年であり、手先が不器用で、気弱で、臆病で、決して嫌なことをしない、純粋な人柄であった」らしい。


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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。