【古典邦画】「二十四の瞳」

木下惠介監督の映画にしては、そんなに評価されるほど完成度が高いとは思わないけど、デコちゃん(高峰秀子)主演の、1954(昭和29)年の松竹作品「二十四の瞳」を、図書館のDVDにて再度鑑賞。

理不尽な苦労を強いられ、不幸な目に遭ってる教え子と交流するシーン他で感動して、またしても泣いてしまったが、文部省推薦の作品だからか、全編に渡ってとにかく唱歌(童謡)のシーンが入る。何かと言えば、さあ、唄いましょう、となる。

デコちゃん演じる大石先生と生徒12人が、否応なく戦争の時代に巻き込まれていくという苦難と悲劇の物語であるが、大石先生の、理不尽な目に遭う生徒への共感の姿勢は、この作品で一番のキモだと思う。

「もういいの、何も言わなくてもいいの。先生にもどうしていいかわからないけど、あんたが苦しんでるの、あんたのせいじゃないでしょう。お父さんやお母さんのせいでもないわ。世の中のいろんなことからそうなったんでしょう。だからね、自分にがっかりしちゃダメ。自分だけはしっかりしていようと思わなきゃね。先生、無理なこと言ってるようだけど、先生他に言いようがないのよ。そのかわり、泣きたい時はいつでもいらっしゃい。先生も一緒に泣いてあげる」

「幸せになれる人なんて幾人もいないわ。自分ばっかりが不幸だなんて思わないで」

「私は、ただの人間になってもらいたいと思うな。命を大事にする普通の人間に」

デコちゃん、泣くシーンが多いけど、表情が豊かな、いつもの素晴らしい演技だと思う。戦争で死んじゃう夫は天本英世だったのか。大人になった生徒役で月丘夢路が出てる。井川邦子も小林トシ子もいたのね。男先生役はお馴染み笠智衆。

「悠久の天地、自然の中で、何故、人間は愚かな戦争を始めるのであろうか。何故、いじらしい命を捨てさせるのであろうか」(by木下惠介監督)


いいなと思ったら応援しよう!

TOMOKI 脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。

この記事が参加している募集