# 未来へ向けた挑戦(26) ー 大学入試試験 との闘い ー 一期校から共通テストまで、入試制度と英語評価の変遷
私は昭和33年生まれで、18歳は昭和51年であった。当時の大学入試は、現在の共通テストとは異なり、国公立大学の「一期校・二期校」制度が存在した。自分の出身校の先生方が「一期校で受かる方が頭が良い」という偏見を持っていたと記憶しているが、これはあくまで私の記憶であり、必ずしも客観的な事実ではない。
その後、入試制度は全国的に統一される方向へ変化した。1979年に共通一次試験が導入され、国公立大学の入試の統一一次試験が行われるようになった。1990年からは大学入試センター試験が始まり、さらに多くの大学で利用される全国統一試験となった。2021年からはこのセンター試験が改編され、大学入学共通テストとなった。現在の共通テストは、国公立・私立を問わず多くの大学で合否判定に利用されている。
共通テストの作成・運営と文科省の関与
共通テスト(以前のセンター試験を含む)は、独立行政法人 大学入試センターが試験の企画・立案、問題作成、印刷、輸送、採点、成績提供までを担当している。文部科学省は政策や入試制度改革の大枠を決めるが、実務としての問題作成や試験実施は大学入試センターが主体である。
問題作成には、センター内部の委員会に加え、国公立・私立大学の教員や専門家700人以上が関与している。個々の問題作成者の名前は一般には公開されていない。問題案は作成後、何度も検討・修正され、採用されるまで数年かかる場合もある。先輩教授の話では「自分が作った問題が2〜3年後に出題された」と感じることがあるという。
予備校や学習塾は、共通テストや大学入試の制度そのものを作ることはない。しかし、受験生向けの模試・教材・講座を提供することで、学習方法や試験対策の流れに影響を与えている。
英語科目の配点と変遷
英語科目の配点や内容も大きく変化した。
• センター試験では筆記(リーディング)が200点、リスニングが50点であり、英語のリスニングは2006年に正式導入された。導入当初の50点は、試験全体から見れば影響が小さく、ほとんどの大学では読解重視のままであった。
• 共通テストでは、リーディングもリスニングもそれぞれ100点となり、合計200点満点で評価されるようになった。リスニングの重要性は格段に増した。
• しかし、従来のセンター試験では出題されていた文法問題や英文の並び替えなど、読解力の基礎を測る問題は削除される傾向となった。文法や構文理解の力が直接評価されなくなり、長文読解中心の配点になったことで、英語学習の基礎的技能が軽視される形になった。
英語はほとんどの大学で採用される科目であり、受験生数も非常に多い。2025年度の大学入学共通テストでは、外国語(英語・リーディング)を受験した人数は約45万人、志願者総数は約49万5千人であり、受験率は90%以上である。英語は国立・私立を問わず合否判定に影響する科目であり、ほぼすべての大学で採用されている。
こうして振り返ると、私は学校や入試制度との闘いを、制度の不公平さや入試改革の影響を肌で感じながら経験したのである。英語科目の評価や配点の変遷、文法や並び替え問題の軽視を含め、入試制度そのものが常に変化してきたことがわかる。
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