満員電車で少し顔を上げたら、なんだかちょっと頑張ろうと思えた
私は今日も満員電車に揺られてる。
ガタンゴトン。揺られながら仕事に向かう。
電車の中って面白い。
満員だと、混んでるなあとか、苦しいなあとか、
あんまり良い気持ちにならないもので。
良い気持ちにならなかったりもするけれど、
いろんな人の人生が
そこには集まっていて面白いなと思う。
平日の朝の電車は、今から仕事が始まる、
なんとも言えない鬱々とした空気が充満してる。
周りをちらっと見ると、
どんよりした顔ををしてSNSをスクロールする人、
お世辞にも、輝いてる、とは言いにくい目でゲームらしきものをしてる人、
見てるのか見てないのかわからない顔でスマホを眺めてる人たちの顔が一番目に入る。
このあと、きっと、
『おはよう』と、挨拶をして、笑顔になって、
一日の戦いが始まるのだろうなあ、とぼんやり思う。
私たち、みんな頑張ってるよなあ、と思う。
昔、一度、電車に乗るのが
怖くなった時期があった。
仕事の忙しさ、人間関係の複雑さ、
業務の難易度の高さに、
ぱたっと動けなくなって。
わずか30分の道のり、
電車を何度か乗り降りしながら
必死の思いで会社に向かってた。
がんばってたなあ、と思う。
結局そこでの仕事はうまくいかなくて、
そこで一度立ち止まることになったのだけれど、
それでも、『私なりにがんばってた』なあ、と思う。
満員電車で、うつむいて
スマホを眺めてる人たちを見るたびに、
大変だよね、うんうん。そうだよね。
なんて。
勝手に少し思ったりする。
最近、電車に乗るときに、
時折上を見てみるようにしてる。
都内の電車の多くは、
トレインチャンネルといって、
電車内のCMが流れているし、
クスッと笑える広告が目に入ったり、
へー、と思う言葉が目に入ったり。
今日目に入った広告は、
『サントリー 角ハイボール』。
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うちには、
年代物の角がある。
父の日に娘から
もらった角瓶を、
夫は大事に
眠らせていた。
その年代物を、
今年、ついにあける。
私と夫と、娘とその夫で。
味わい深い、
父の日になりそうです。
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ふふっと、口角が上がる。
暖かい光景が頭に浮かんで、
ふわっと顔が緩んだ。
私も父に、今年はお酒を送ろう、
と、そんな気持ちを心にそっと置く。
空いている日だと、
端から端まで見渡せるぐらいの
小さな鉄の箱の中で、
今日もいろんな人生の物語が紡がれてる。
できれば、今日私が紡ぐ物語が、
ほんの少しで、優しくて柔らかくて
ちょっとホッとするような時間を
紡げる時間になればいいな、と思う。
今日も笑顔で。
いってきます。
行ってらっしゃい。
