シロクマ文芸部 晴れた日に

「真実」


晴れた日に

こんな長閑な

他に何もいらないような

そんな

晴れた日

あなたの笑顔を見なくなって

久しく

まるで

時計が反対を向いているような

そんな

もどかしさ

あなたに

伝えたいこと

あの日突然

言えなくなって

それでも

忘れずにいました

まだ憶えています

一緒に信号を待った

そんな

奇跡のような時間

夕方の太陽は

キラキラと輝いていました

季節が過ぎ去って

あなたは

あのことを忘れてしまったかもしれませんね

あなたに

そっと

ありがとうと言った

それは

自分の精一杯の

壊れゆく心の中で

見つめた

小さな光でした

あなたは

この言葉を疑ったのかもしれません

でも

自分にとっては

嬉しい

ただ

それだけの

大切な言葉でした

まだ思っています

この言葉を

あなたへ贈る

真実の


”ありがとう”