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内向型|HSP|人並みに働くより、自分並みに稼ぐことにしました。

以前の僕は、人並みに働けるようになりたいと思っていました。

朝、決まった時間に起きる。

電車に乗って会社へ行く。

一日八時間働いて。

週に五日、それを繰り返す。

疲れていても、気分が落ちていても、同じように動く。

周りの人が普通にできているのだから、自分にもできなければいけない。

そう思っていました。

けれど、僕にとっての一日は、人と同じ重さではありませんでした。

誰かと話すだけで、必要以上に言葉を考える。

相手の表情が少し曇れば、自分が何か悪いことをしたのではないかと気になる。

周囲の話し声や足音にも、少しずつ神経を削られる。

仕事が終わる頃には、何も残っていませんでした。

家に帰っても、好きなことをする元気がない。

夕飯を食べて。

お風呂に入って。

明日の仕事に備えて眠る。

休日は、平日の疲れを戻すだけで終わりました。

それでも僕は、もっと頑張れば、人並みに働けると思っていました。

生活リズムを整えればいい。

体力をつければいい。

考えすぎないようにすればいい。

自分の弱さを直して、周りと同じ速さで動ける人間になればいい。

でも、何度やっても続きませんでした。

頑張れる日はありました。

無理をすれば、一週間くらいは周りに合わせられました。

その代わり、あとから何もできない日が来ました。

人並みに働こうとするほど、僕の生活は壊れていきました。

あるとき、ようやく気づきました。

僕に必要なのは、人並みに働ける強さではありませんでした。

自分並みに働いても、暮らしていける仕組みでした。

それから僕は、文章を書くようになりました。

朝、静かな部屋で机に向かう。

言葉が出てこなければ、コーヒーを飲みながら待つ。

体調が悪い日は、少しだけ書く。

元気な日は、未来の自分が休めるように、文章を残しておく。

最初から十分な収入があったわけではありません。

一本書いても、何も売れない日がありました。

何時間もかけた文章が、ほとんど読まれないこともありました。

それでも、会社で働いていた頃とは違いました。

自分の速さで続けることができました。

一日八時間働けなくてもいい。

毎日同じ量を書けなくてもいい。

朝に二時間だけ働き、午後は休んでもいい。

その代わり、今日書いた文章が明日も残るようにする。

一人の読者に届いた言葉を、少しずつ積み重ねていく。

そうやって、自分並みの仕事をつくりました。

今も僕は、人並みには働いていません。

昼までに仕事を終える日があります。

体調が悪ければ、何も書かない日もあります。

平日の午後に散歩へ行き。

眠ければ、少し昼寝をします。

以前の僕なら、そんな自分を怠けていると思ったかもしれません。

けれど今は、その働き方で生活費をつくっています。

文章で家賃を払い。

食事を買い。

また明日も、静かな部屋で暮らしていける。

大きく稼ぐことよりも。

自分を壊さずに、来月も続けられることを大切にしています。

人並みに働くより、自分並みに稼ぐことにしました。

誰かと同じ収入でなくてもいい。

誰かと同じ時間、働かなくてもいい。

自分に必要な金額を。

自分が続けられる方法でつくればいい。

そう考えられるようになってから、仕事は競争ではなくなりました。

以前は、周りより働けない自分を見ていました。

今は、自分の暮らしに必要なものを見ています。

静かな部屋。

無理をしなくていい朝。

仕事が終わったあとにも残っている時間。

そして、明日もまた続けられる心と体。

僕が欲しかった豊かさは、誰かより多く稼ぐことではありませんでした。

人並みになれない自分を、毎日責めずに暮らせることでした。

今も、僕の働き方は少し変わっているのかもしれません。

けれど、この仕事は僕の速さを待ってくれます。

僕はもう、人並みの人生を追いかけていません。

自分並みに働き。

自分並みに稼ぎ。

自分の一日を、ちゃんと自分のために残しています。


文章だけで生き直した過程や、エッセイを仕事に変えていった方法は、別のnoteに少しずつ残しています。

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