赤マント 第30.5話
トキメキ
渡「……」
一方その頃。
緋梨は携帯を見ながらじっとしていた。
最初に会った日の帰り際、次に調査に行く時は教えてくれと言った時、翼は分かったと言った。
しかし、あれ以来翼から連絡は来ていない。
緋梨は翼からの連絡を心待ちにしていた。
毎日毎日、2時間携帯を見ながら連絡が来るのを待っている。
自分から連絡すれば良いのだが、緋梨にはそんな度胸はなかった。
緋梨はそんな自分にガッカリしていた。
渡「七咲さん……」
プルルルル……。
渡「!?」
突然の着信音に緋梨は驚いた。
携帯のディスプレイを見ると、そこには『音無玲穏』の名前があった。
渡「もしもし?」
音『もしもし緋梨さん? ごめんなさい。急に電話しちゃって 』
渡「あ、いえ。特にすることもなくて暇してたので……」
音『実はさっき先生から連絡があって。今度の日曜日、事件関係者の人たちで集まって話をしないかって……』
渡「事件関係者……」
音『それで、緋梨さんにも来てほしいって伝えてくれって。メールを送っても返事が来ないから、もしかしたら送られてないんじゃないかって』
渡「……電話番号教えてなかった」
緋梨はメールアドレスは教えたが、電話番号は教えていなかった。
しかし、それを忘れていた緋梨は翼から電話が来るのを待っていたのだった。
音『……緋梨さん? 聞こえてる?』
渡「あ、はい。聞こえてます」
音『私も呼ばれたんだけど1人だと不安で……。緋梨さんが良ければ一緒に行ってくれないかなぁって思って』
渡「……分かりました。大丈夫ですよ?」
音『本当? 良かった……』
緋梨は電話越しに安心した声を出した玲穏に心がホッとした。
音『それじゃ、詳しいことが分かったら連絡するね』
渡「はい」
玲穏からの電話を切ると緋梨はメール画面を開いた。
そこには翼からのメールが3件届いていた。
渡「はぁ~……」
緋梨は溜め息を着くと、急いで翼に謝罪のメールを送った。
