赤マント 第46.5話
<過去 side>
優太はその日バス停にいた。
青い空。
白い雲。
まさにお出掛け日和と言える日。
しかし、彼は買い物に来たわけではなかった。
優太は修学旅行の日程が決まった時から自殺することを計画していた。
そのために事前に京都の町並みを調べた。
京都で人通りが少なく人に見つからない場所をネットで調べあげた。
修学旅行の日程と照らし合わせ、皆から気付かれずに抜け出す方法を考えた。
母親から修学旅行で使うお金を貰ったが、それは使わずに将来のために貯めていたお年玉を使うことにした。
優太は着々と準備を進めていた。
修学旅行前日。
優太は家族に向けて遺書を書いた。
家族に対する謝罪、そして感謝を書いた。
書いているうちに涙が零れた。
優太は流れる涙を拭いながら遺書を書いた。
不思議なもので、テストや作文よりも悩まずに書くことができた。
30分かけ、優太は遺書を書き終えた。
封筒に入れ「遺書」の文字を書いた。
優太はそれを机の引き出しに入れた。
これなら死ぬ前に見つかる可能性は低いはずだ。
優太は涙を拭くと静かにベッドに入った。
ブロロロロ…。
バスの近付く音が聞こえる。
バスに乗れば後は死ぬだけ。
優太はポケットからキーホルダーを取り出した。
兄とお揃いで買ったヒーローのキーホルダー。
優太はそれを見ると勇気が湧いた。
黒「……」
優太は泣きながら優しく微笑んだ。
プシュー。
バスのドアが開いた。
優太はキーホルダーをポケットにしまうとゆっくり立ち上がった。
<過去side end>
