【読書感想文】一穂ミチ『光のとこにいてね』
『友達以上』
同い年で仲のいい友達だったふたりの関係は、いつしか、それ以上の関係に発展していく。
「あなたが絶望の最中で底辺を這いつくばっている時、あなたの隣にいてあげる人は私であってほしい。どんなことがあっても、そのポジションは他の誰にも譲らない」
互いにそんな風に想っていることに気づいてしまった時、それが、ふたりにとっての「友達以上」の始まりだった。
切なかったのは、「(自分を想ってくれる相手が)自分のためなら、迷うことなく、人生のすべてを投げ打ってしまいかねない」と気づいてしまった時に、それがあまりにも不憫に思えて、一方がそっと相手の前から姿を消すことを選択する場面。
相手を大切に想うからこその…二律背反が切ない。
でも、それほどの人に出会えたということだから、きっと、ふたりは幸せだったのだろうな。
