1000件営業して月1万円だった僕が、それでも卸をすすめる理由
雇われて1000件の営業DMを送った僕が、自分の報酬を投げ捨ててでも伝えたいこと
先に、僕の立場をはっきりさせておきます。
僕は、この記事に出てくる商品のオーナーではありません。
オーナーから営業を頼まれた、外部の人間です。
ある小さな食品ブランド。
オンライン販売だけで売っていて、
商品には自信があるけれど、売上が頭打ちになっていた。
そんなオーナーから声をかけられて、
副業で3ヶ月、B2Bの開拓を請け負いました。
カフェやコーヒースタンド、飲食店に商品を置いてもらう、
いわゆる卸の販路をつくる仕事です。
報酬の設計はこうでした。
サンプルを送って商談を1件つくるごとに、4,000円
成約後は、その取引先から発生する継続売上の20%
つまり僕は、自分の商品を売っていたわけではない。
他人の商品を、他人の金で、1000人に営業した人間です。
だからこの記事は、成功したオーナーが自分の武勇伝を語る話ではありません。
外から入って、商品も文脈も持たない状態から、
実際に1000件叩いた人間の実測データという感じです。
良いところも、みっともないところも、
僕の取り分がいくらだったかも、全部そのまま書きます。
ここを濁したら、この記事は読む価値がないので数字を出します。
送った営業DM:約1,000件(Instagramとメールを併用)
サンプルを送って商談化した件数:約30件
小売(オーナー)が僕に払った金額:約12万円(4,000円 × 30件)
「確度が高い」と手応えのあった相手:3件
最終的に、確実に決まった提携先:1件
得られたのは、毎月1万円ほどをコンスタントに発注してくれるカフェが、1社。
このマガジンを読んでる人なら分かるかもですが、
最初に僕が掲げていた目標からすると、桁が違います。
見込みが甘かった、というレベルではなく、
そもそも目標の立て方が間違っていた。
ここは本気で反省しています。
僕は知識のないアホでした。
3ヶ月動いている間しんどかった。
返信が来ない日が続く。サンプルを送っても音沙汰がない。
というような渋い日が続いていましたしね。
でもこの結果を、依頼した側の目線に置き直した瞬間、
僕の中で意味が180度ひっくり返りました。
12万円払った側から見ると、これは「勝ち」だった
考えてみてください。
オーナーは、12万円を払いました。
得たのは、毎月1万円を発注してくれる取引先が1つ。
12ヶ月で、投資はまるっと回収されます。
そして13ヶ月目からは、何もしなくても入り続ける。
小売の売上は、天気にもアルゴリズムにも季節にも揺さぶられます。
でも卸の定期発注は、ほぼ固定です。
一度決まった取引は、翌月も、その翌月も入ってくる。
1社1万円は、小さく見えます。
でも3年続けば36万円。
もし提携先が5社あって合計月5万円になれば、年間60万円。
これがオンライン販売とは別に、売上のベースにのる。
僕は本業でB2Bにも触れているので、この感覚が骨身に染みています。
年1回・500万円の取引が1つあれば、
大きな失敗をしない限り毎年入り続けて、3年で1,500万円。
桁は違っても、焼き菓子の卸でも構造はまったく同じです。
「新規を追い続けなくてもいい売上」が、じわじわと体力を底上げしてくれる。
B2Cのように毎月ゼロから積み上げ直す消耗とは、精神的な安定感がまるで違う。
だからオーナーからすれば、
12万円で1年でペイして、その後ずっと残る資産を1つ買ったことになる。
これ、悪くない買い物です。むしろ良い。
そんな商品が売ってたら買いたい人は多いはず。
じゃあ、なぜ僕はこの仕事を「続けない」と判断したのか
ここが、この記事の一番正直なところです。
僕の継続報酬は、成約先の売上の20%。月1万円の取引なら、月2,000円です。
3ヶ月かけて1000件叩いて、手元に残る継続収入が月2,000円。
ビジネスとして、成立しません。
だから僕は、この形でB2B開拓を請け負い続けるのは、僕にとっては合理的じゃないと判断しました。
つまり、こういう非対称が起きています。
同じ結果でも、依頼した小売にとっては"儲かる投資"で、営業を請け負った僕にとっては"割に合わない仕事"だった。
この構造に気づいたことが、3ヶ月で得た一番の学びでした。
そしてこれは、あなたにとってものすごく重要な意味を持ちます。
なぜならこの果実は、オーナーであるあなた自身が動いたときに、まるごとあなたのものになるからです。
僕という外部の営業を挟むと、12万円が出ていって継続の20%も削られる。でもあなたが自分でやれば、そのコストはゼロ。
1000件のDMは、たしかに面倒です。
でも仕組みで回せば、副業の僕でも3ヶ月でできた。
オーナーであるあなたには、僕が持っていなかった「商品への熱量」も「これまでの実績とファン」もある。
そう考えるとあなたのほうが、僕より確実に、良い結果を出せます。
僕は、この仕事はもうやらない。
それでもこの方法を強く勧めるのは、そういう理由です。
厳密に言うと営業は商材を変えれば僕にとっても旨味がある話になるとは思っています。
そして、あの「1件」は「3件」にできた
もう一つ、はっきり言えることがあります。
目標設定は間違っていた。
でも、やり方そのものは間違っていなかった。
3ヶ月やり切ったからこそ、振り返って分かる無駄がある。
順番を1つ入れ替えるだけで良かったところ、
サンプルを撃つ相手を間違えたところ、
返信をもらったのに落としたところ。
それを全部潰せば、あの「1件」は、普通に「3件」にできたという手応えがあります。
1件が3件になれば、月3万円 × 12ヶ月で年36万円。
5件まで積めば年60万円。
景色がまるで変わります。
だからこの記事の狙いは、ひとつです。
オンライン販売で「自慢できる商材」を持っている小売が、それをカフェや飲食店に卸して、"2つ目の収入の柱"を現実的につくる。しかも、1000件送って1件ではなく、3件にするために。
先に、この記事が「刺さる人/刺さらない人」をはっきりさせます。
刺さるのは、すでにオンラインで小売をしていて、これは自信があると言える商材を1つでも持っている人。
そして、多くなくていいので、自分で動ける時間が少しでもある人。
この2つが揃っているなら、この方法は現実的にワークします。
逆に、まだ商品が固まっていない人、実績もファンもこれからの人には、正直まだ早い。
B2Bは「良い商品がすでに評価されている」という前提の上に乗る戦略なので、そこが弱いと、いくらDMを送っても空回りします。
その場合は、まずB2Cで商品を磨くのが先。
ここは正直に書いておきます。
この先で書くのは、僕が3ヶ月・1000件で掴んだ全手順(8ステップ)です。
Gmailで自動送信して実際にアカウントを止められた話、サンプルという名の"経費"を誰に撃つべきかの見極め、そして「相手の希望条件をそのまま飲むと、売れば売るほど赤字になる」という、地味だけど致命的な落とし穴まで、全部書きます。
僕の取り分はもう出ません。
だから、遠慮なく全部渡します。
値段は、僕がスタバでチルするときに頼むコールドブリュー(トール)470円と、ブルーベリースコーン290円を足した760円にしました。
ここから先が、その1杯とスコーン分の価値になっていたら嬉しいです。
具体的には、この先で次のことを書いています。
なぜ「小売こそ」B2Bをやるべきなのか(本業がある人ほど誤解しているポイント)
提携先を1件で終わらせず、3件に増やすための8ステップ(全手順)
僕が実際にやらかした、垢バン・赤字条件・相互プロモの罠という3つの落とし穴
そして、今回の「1件」を次は「3件」にするための、具体的な改善案
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