もっちゅりんを10秒だけ温めたら?外国人の夫の思いやり
話題のドーナツ
「ねぇ!もっちゅりん買いましょう!今がチャンスですよ!!」
ふだんは、おだやかな外国人の夫。
めずらしく、目をキラキラ輝かせて、前のめりにお願いするのです。
連日「大行列!即完売!」と騒がれているドーナツ。7月中旬以降、発売も終了するという話題のもっちゅりん。たまたまか、店舗はガラガラ…ということで買ってみました。
夫のプレゼン
「あなた、食べたことあるんだっけ?」
「会社の人と食べました!
モチモチしておいしいですから、ぜひ食べてください!!」
めずらしく熱弁する夫。
「まだ、食べたことないんでしょう?」
そう。わたしは、まだ食べたことがないのです。
そもそも、わたしはお店に並ぶとか、期間限定とか、挑戦しない。
めんどくさがりな性格なのです。
「一緒に食べましょう!」
「うーん……そこまで言うなら、今夜のおやつに買ってみようか!」
夫に、ここまでいわれたら、断る理由もありません。こうして、わが家に、きなことみたらし味の「もっちゅりん」がやってきました。
最近、日本は暑い日が続いています。傷んだら困るので、もっちゅりんは、冷蔵庫に避難させました。

事件はレンジで起きた
子どもを寝かしつけて、夫婦で、ほっ…と一息ついた夜。
ここで、夫が、気を効かせてくれました。
「温めますか?」
冷え冷えのもっちゅりんを少し温めて、おいしくしようというのです。
レンジの扉が閉まり、スイッチON。
設定時間は、わずか10秒。
1秒…… 2秒…… 3秒……
「ぷ、しゅーーーーーーーーっ!!!」
「あ!あぁぁぁぁぁッ!!?」
チーン。
夫が慌てて、レンジを止めて、申し訳なさそうに取り出した瞬間——

あらら…
そこには、立体感を失い、ペッシャンコの「元もっちゅりん」でした。
夫の母国の習慣
夫はバリ島生まれ。
バリ島では、たまごや魚など、食べ物を「生(なま)」で食べません。
また、一般的に冷蔵庫が普及していません。高温多湿な環境。食べ物が傷む前に、かならず火を通します。冷たいものは、その場で、すぐ食べるようにします。
インドネシアで、有名なおやつ「Pisang Goreng(ピサンゴレン:バナナ天ぷら)」も油であげるので、夫のなかでは「ドーナツは温めて食べるもの」という認識なんでしょう。
夫いわく、現地のドーナツ屋さんでは、
「温めますか?」
と、聞かれるそうです。
日本のコンビニで、おにぎりを買うときに聞かれるあの質問と同じですね。
ダメかと思いきや
「こりゃ……やっちまったねぇ〜〜〜!(笑)」
おたがい顔を見合わせて、苦笑い。
文化や言葉はちがうけど、「やっちまった感」の共有は、おなじでした。
「お店で、すぐ食べるべきだったね……」とへこむ、わたしたち。
ペチャンコになった、元もっちゅりをパクリ。
……ん?
「……あ、これ、これはこれでアリじゃない!?」
「おいしいですね!!」
レンジの熱でトロ〜リとろけたおモチ。香ばしく焼けたきなこが、しっとりして、おいしいのです。まさに、怪我の功名です。ちなみに、もうひとつの「みたらしもっちゅりん」は無傷でしたので、そのままモチモチ感を堪能しました。
どちらもおいしかったです。
わが家の週末は、今日も平和でおいしいのでした。
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