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クソリプを具現化したようなストーカーを成仏させた話【後編】

前編、中編はこちら。


(つづき)【段階4】クソリプ男の気持ちを受け止める

……もしもし。
「マリナちゃん……もう!なんで着信拒否なんかするの?!もうそんなことしないで!」

電話の向こうのクリ男は、悲痛な声で叫んだ。え、なに、泣いてるの??
あまりにも悲劇的な調子だったので、私はあっけにとられてしまった。
クリ男は堰を切ったように、私に無視をされてどんなに辛かったかを語った。ガチャ切りしたい気持ちをこらえて、駄々をこねて泣きわめく子どもを見守るかのように、私は「うん、うん……」と相槌を打った。

クリ男が言いたいことを言い尽くし、会話が途切れた。
「悲しかったのはわかった。」
「うん。」
「でも、私は怖かったよ。私の気持ちを考えない一方的なプレゼントも、大量の電話も、メールも怖かったです。」(トモ太からの密告は内緒だ。)

クリ男はしばらく黙ってから言った。「ごめんなさい。」
言葉を選びながらゆっくりと、どうしてそんなことをしてしまったのかクリ男は弁明しはじめた。
要約すると、こうだ。クリ男の中で私の虚像を作り上げて、勝手に盛り上がってしまった。生身の私がどう考えているかはあまり見ていなかった。
私は恋愛シミュレーションゲームの登場人物で、プレゼントをあげて甘い言葉をかければかけるほど好感度が上がるシステムだと思っていたのだ。

なるほど、わからん

「クリ男の言いたいことは理解した。このあと、クリ男はどうしたい?」
私の問いかけに、クリ男は言った。
「一回、ちゃんと告白させてください。」

クリ男の熱がこもった告白が終わり、ごめんなさい、と形式的に断る。
クリ男の気が済んだことを確認して、私は言った。もう会うことはないけれど、元気でいてね。
クリ男も、すがすがしい口調で返した。うん、元気でね。

ちなみに「元気でいてね。」は本心だ。私に危害を加えないのであれば、相手も元気に実りある人生を送った方がよいに決まっている。

社会人一年目の秋、ようやく戦いが終わった。
そのあと彼とはリアルでもネットでも会ったことはない。
最初から卒業式の日に告白させていれば、こじらせずに済んだのだ。失敗したな。

前述のクリ男のように、クソリプを飛ばしてくる相手というのは、こちらのことなど考えていない。どのように自分が立ち回っているのかだけが興味の対象で、いまドラマメイキングをしているのは俺(私)だ、という快感に酔っている。

そんな話が通じない相手とすぐに距離を置くのは基本中の基本だと思う。


ただ、そこでクソリプさんのターゲットが他の人に移ればよいのだけれど(次のターゲットはたまったもんじゃないが)、相手が変に一途で、かつ行動力がある場合はちょっと厄介なことになる

恋愛絡みだけでなく、それ以外の関係でも何らかの危害を加えようとクソリプさんが動くかもしれない(ヤマシタさんのいう『無敵の人』状態)。
根も葉もない噂話を吹聴して商売の邪魔をするとか、それこそ住所や生活圏を割り出されて肉体的に暴力を加えられるとか。

断絶を作り出すことで、こちらの身が危なくなる可能性は大いにある。
徹底的に無視されたクソリプさんは、奪われた主導権を取り戻そうとして捨て身の攻撃に出るかもしれない
(もともとクソリプさんに主導権はなかったはずだが……。)

クソリプ系ストーカーのリスクに対しては、男女問わず自分ゴトとして備えておくべきだ。ネットとリアルの境目がほとんどないと言える今、いつでもどこからでもクソリプさんに襲われる可能性はある。どんなに自衛していても、絡まれるときは絡まれる。

私も、あんな怖い目にあうのは二度と御免だ。……ちょっとまだ恐怖心が拭えないのもあって、本名や顔を晒すのをためらっている。


だが、ネット上に身を置くことで得られる何かがあるということは、noteをやっていて確実に感じている。絡まれるリスクと、身を晒すことで得られるリターンは、トレードオフの関係にある。
交通事故を恐れて内にこもるか、事故るときは事故る、と開き直って外に出るか。

私は開き直ってしまった。だからこそこんな文章を書いているのだ。次に何かあったら、すぐ法的手段に訴えるつもり。


結局、クソリプにはどう対処したらよいのか

クソリプ相手がどんな人かによって対処法も変わってくるので、一概に「クソリプする人はこんな人。だから、こう対応しよう。」とは言い切れない。
残念だけど。
だが、もしもクソリプさんが元々知り合い(前は普通だったのに何かがきっかけでクソリプさん化した)とか、今後接点を持つかもしれないと分かっている場合などには、少しだけ耳を傾けてあげるのが相手を成仏させるのに有効かも

画面の向こうには人間がいる、と言われるとおり
クソリプの向こうにも人間がいる。

吉玉さんの仰るとおり、クソリプさんをおもんばかる義務はこちらにはないので、自衛のためにこちらが工夫しなければいけないのは理不尽極まりないですけどね。

クソリプさん、お話聞くよ?!!
ショワァァァ(クソリプが成仏する音)

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