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『コンピュータ ノスタルジア』レビュー!

わたくし、買うかどうかは別として、レトロPC本の新刊はとりあえず興味を示すタイプの人間です。……ですが、この表紙を見て「買うな」というのは無理があるでしょう……! Tonikaku Kawaii!! というわけで、今日はこの本のご紹介です(まるで定期的にレビューをあげているかのような書きっぷり)。

画像はAmazonのサンプルより。

正式なタイトルは『コンピュータ ノスタルジア (デザインで見る黎明期のパーソナル・コンピュータ)』で、著者は長澤均氏とテクノタク飯塚氏。タイトルから分かるようにヴィンテージコンピュータの本です。ただし、それまでのレトロPC本と違って、あくまでレトロPCの「デザイン」に着目して書かれています。これはなかなか面白い試みというか、デザインに惹かれてジャンクのMZ-80Cを買って苦労して修理した私のための本といえるのではないでしょうか……!

こういったコンセプトのため、スペックやソフトウェアに関しての記述は最小限ですが、コンピュータの歴史や、機種が発売された経緯などについては詳しく書かれています。また、デザイナー視点から見たX68000とMINDSETとの関係性や、Osborne 1とXerox NoteTakerとの類似点など、興味深い話もたくさんありました。

似たようなコンセプトの本としては、Gordon Laing氏の『DEGITAL RETRO』がありますが、あちらはどちらかというと「コンピュータの写真集」といった感じですね。また、前田尋之氏監修の『あの頃欲しかったホビーパソコンカタログ』のようにカタログ然もしていません。一番の違いは何かというと、この本にはそれぞれの機種の文章に著者の個人的な思い入れがバチッ!と込められている点です。文体も比較的柔らかく、まるで思い出話を聞いているかのように楽しめるため、純粋に読み物として面白いです。

紹介されている機種については各自で目次を見てもらうとして、この本は主に「海外編」「国産編」「Apple編」「電卓編」の章で構成されています。章の前後には、コンピュータの歴史や文化に関するコラムが挟まれます。Appleだけ特別なのはやっぱりデザインの本だからでしょうね。私はAppleのデザイン好きなので「ありがとうございます!!」と言いたいです。

もう一つポイントが高い点は、国産PCの章がMZ-80Kから始まっていることでしょう。SHARPのコンピュータはデザイン性が高いですからね。これは当然です!(誤植でMZ-80Cの写真がMZ-80Kとなっていましたが……) 残念ながらセパレート型のMZに関しては触れられていませんでしたが、かろうじてMZ-700の広告が掲載されていたので良しとします。ヨシッ!!

実はMZ-700だけでなく、PC-8801やPC-9801などのメジャーどころについても書かれていません。これは機種の選出に著者の意向が強く出ているためです。実際に所有していた人からしたら「なんでじゃ!」と思うかもしれませんが、先ほども書いたように、この本の魅力の一つは著者の生の声ですので、その点はご容赦いただければと思います(非関係者代表)。

まあ、なんといってもレアな海外PCの写真がたくさん見られるのが本当にいいですね。表紙のCBM 8296や画像のCanon Catなんて、この本を読むまで知りもしませんでしたが、見て一発で欲しくなりました! ただ、写真で好きになったパソコンって、実際に実物を見ると予想外に大きくてビビるんですよね。というか、そもそも買ってどうするんだ、何に使うんだ、やめておけ自分……。

さんざん語り尽くしましたが、レトロPCの「デザイン」に惹かれている人には確実にお勧めできる本ですので、興味があったらお手に取ってみてください。非関係者を代表して、よろしくお願い申し上げます。次回作にはMZ-700と1500も入れてねっ!


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