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『ロングウォーク』試写会/映画感想文

主人公2人がそれぞれ体現する社会正義と愛の果てに待っている、闘争をやめないこと


「すべての瞬間が大切」―― 何が彼をそこに向かわせたのか?闘争をやめないことについての作品だった。タイトル自体が、社会を変えるには長い時間がかかるということを表しているようだ。社会構造自体は変えられないかもしれない。それでも僕らはこの分断された世界で闘わないといけないんだ、だから歩みを止めない。あるいは、体制による監視の中でレールに敷かれた=飼われた人生か?ロングウォークへの参加は、みんな本意じゃない!
レイとピーターがそれぞれ体現する、社会正義と愛。品行方正な主人公然としたレイ・ギャラティ(つまり主人公自体がアンチから入って変化していくのでなく、主人公が周囲に影響を与えていくタイプ)と、更に上を行くような聖人味のあるピーター・マクヴリーズ(推しです)。周囲を積極的に助ける2人のメインキャラクターは、このデスゲームの先に叶えたい未来像が異なる。愛する者を残してきた者と、失うものの無い者。だからこそ、各々に抱えたものがある2人の友情・絆・(疑似)兄弟愛がこんなにもアツくてグッとくるし、エンディングに意味がある。僕に見えない光を、君に見た。正しくあれ。

『ハンガー・ゲーム』シリーズのフランシス・ローレンス監督らしい題材(つまり近未来を舞台に若者が最後の一人になるまで生き死にをかけて戦うデスゲームでありながら青春群像劇)と、若手キャストのアンサンブルによって描かれる、反骨の青春群像劇だった。メインタイトルのショックを最大化して出る衝撃で、観客をロングウォーク参加者同様に、絶望のドン底に突き落とす効果的なタイミング…!シビル・ウォー以降の荒廃した近未来(と同時にアメリカの内陸部の田舎然とした感じ)を表すように彩度の抑えられた色調で、延々と歩く画が続くけど、不思議と退屈はしない恐怖と戦慄 ―― そして思わず胸アツ ―― のワンシチュエーション・スリラー。
ロングウォークは最悪!少佐はクソったれ!キャストは最高!!最初の夜から、予想外に作中何度ウルっときたか?フランシス・ローレンスの演出は、この殺伐とした作品世界に時に残酷なほどの容赦のなさで寄り添いながらも、決して情感やウェットなタッチも忘れることなく、脱落者が出るシーンなど要所要所ではドラマチックに盛り立てることを恐れない。そうした面が、より広い観客にこの社会風刺に感情移入させるだろう。

警告!仮想トランプみたいなマーク・ハミル少佐が嗄れ声で喝を入れる中で『リコリス・ピザ』に『エイアリン:ロムルス』、『ベスト・キッド』、そして『ジョジョ・ラビット』と知った顔の若手俳優たちが、マーク・ハミルに怒号を浴びせられながら歩き続ける。
「三銃士」じゃなくて四銃士?アート・ベイカーとハンク・オルソンも最高だったし、空気の読めない危険分子バーコヴィッチのキャラクター造形も(嫌なヤツではあるが、だからこそ)魅力的だった。それに、ロングウォークのことを本に書こうとしているキャラクターという設定には、他作品にも共通するキングらしさも見て取れるよう。どのキャラクターもひととなりが見えてきて、愛着を覚えたタイミングとかで退場していくのがツラい。特にあのキャラとあのキャラ……あれは引きずる!! 忘れられない、反骨と尊厳(野糞もしていたし)。

P.S. 今年は、同じくキング原作の『ランニング・マン』も命をかけた一攫千金デスゲームであり、また『サンキュー、チャック』ではマーク・ハミルが出演している。という、キング・イヤー。警告!!
そして、この試写会の帰り道に、治りかけていた捻挫の箇所を築いて、痛みがぶり返すというリアルロングウォーク状態。警告!!!

「この友情があと3時間でも30年間でも変わらない。今この瞬間が大切」
「すべての瞬間が大切、特に最後は」
雨が好き
「兄弟よ、もう少し一緒に歩こう」
カービン銃を

勝手に関連作品『ハンガー・ゲーム』『ランニング・マン』『バトル・ロワイヤル』


推しです

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