とらぶた自習室 (17) 勉強メモ 野口良平『幕末的思考』第2部「内戦」第4章-1~3
勉強メモ 野口良平『幕末的思考』
第2部「内戦」
第4章「未成の第二極」1~3
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(筆)栗林佐知
2023年6月6日のメモ
欧米列強に倣って近代化を進める大久保たち新政府スタッフと、 急激な変化で「取り残される人々を出してはいけない」とする西郷。
その結果、政府を離れた西郷は、新政府のやり方に不満・疑問をもつ者たちの旗印となり、武装蜂起へ。
そして鎮圧されてしまう。
世に言う「西南の役」だ。
この本のこの章を読んで、「西南の役」観が変わった。
西南の役のことは、“武力をふるうしか方法を知らない、時代遅れの人たちの自殺行為"、といったふうに語られることがある。
私も「まーそうなんじゃないのかな、いかんよな、軍隊とかサムライは」と思っていた。
読み込んだあまたの史料から歴史を物語る著者が、珍しく、時代への思いを記した2行にでくわす。
《専制への抵抗を西郷が武力で行ったことには賛成できないが、西郷が「国民抵抗の精神」を発揮してその気脈を保たせようとしたことのなかには、今の世の中に失われつつある大事な契機が宿っている。》p188
西郷はいろんな可能性を秘めていた存在だったのだ。
「幕末の志士」になり遅れた、新世代(1850年前後生まれ)の若者たちは、西郷に時代の難題をとく鍵を見いだし、駆け寄った。
その代表として、兆民中江篤介の思想の足跡と、 彼が倣おうとしたルソーの「社会契約論」の希望と限界を、著者の筆は克明に追う。
そして、中江訳のルソーに感化された同世代の若者たちが、西郷軍に義勇兵として加わった、その思いをたどっている。
小倉処平、宮崎八郎など、何とも惜しい人物の横死に絶句してしまう。
また、時代の迷いを我が身で背負って迷走したかのような増田栄太郎の短い人生。
新聞で報道されたその最後の有様は(本当かどうかは不明だが)やりきれない。長く生きたらどんな答えを見つけたろう。
さらに、この増田栄太郎の年上の又従兄弟、あの、何もかもわかったような顔をしてる(というのは私の感想)上から目線の福沢諭吉が、西郷の死と、増田の問いかけ、そして世論が一いっせいに西郷を賊呼ばわりしたことをうけて、変わったこと。
ここの箇所にはすごく打たれた。
どうしてどんなふうに打たれたのか、説明がちょっと入り組んでしまいそうだ。
細かい備忘録はまた明日……
(やっぱり書き留めておきたくて長くなってしまうなあ)
以下、
■中江兆民とルソー
■西郷に希望を託した若者たち
■会津藩士たち
■増田栄太郎と福沢諭吉
という感じでメモしてゆきます。
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