【チェックリスト】取適法・フリーランス新法|発注側が最初に確認する項目
フリーランスや下請事業者へ発注する中小企業では、取適法(改正下請法)とフリーランス新法のどちら(または両方)が関係するかを、感覚ではなく基準で押さえる必要があります。違反時は公取委の勧告や社名公表などのリスクがある一方、現場では「何から手を付けるか」が分かりにくいことも多いです。
この記事では、発注側が最初に確認すると抜けが減る項目をチェックリスト形式で整理します。個別の契約が適法かどうかの断定や法的助言ではなく、社内で揃えておくべき観点の洗い出しです。
1. 自社と相手の「規模・種別」をメモする
適用の入口は、自社の資本金・従業員数と、相手がフリーランスか法人か、相手の資本金・従業員数です。取適法は従業員基準の追加などで対象が広がっており、「昔は下請法の対象外だったから今も大丈夫」は危険です。
最低限メモする項目:
自社の資本金・従業員数(概算でよい。後で正確化する)
相手の種別(個人・法人)
相手の資本金・従業員数(分かる範囲)
取引の類型(製造・修理・情報成果物・役務・特定運送など)
ここが曖昧なままだと、明示や支払期日のルールを「全部やる/やらない」の両極端になりがちです。
2. 適用の当たりをつける(形式判定)
資本金・従業員・取引類型が分かれば、公取委が公表している基準に沿って、取適法/フリーランス新法/両方/対象外の形式判定ができます。個別事情(実態が請負か雇用か等)は別問題なので、ツールや表で出た結果を最終判断にしないことが重要です。
判定のあと、社内では次を残します。
どの法令を前提に運用するか(台帳のラベル)
「対象外」と判断した根拠(後から説明できるように)
3. 発注時の明示事項が揃っているか
取適法・フリーランス新法では、発注内容に応じて、業務の内容・報酬額・支払期日などを書面等で明示する義務があります。チャットの一言や口頭だけだと、後から「何をいつまでにいくらで頼んだか」が追えないことがあります。
チェックの例:
業務内容(何をするか)が書かれている
報酬額(または算定方法)がある
支払期日がある
受領・納品に関する定めがある(取引に応じて)
発注日・相手方が特定できる
不足があれば、次の発注からテンプレを直すだけで事故は減ります。
4. 支払期日と「60日」の起算点
支払遅延は、現場でもっとも起きやすいリスクのひとつです。いわゆる60日ルールでは、給付を受け取った日を起算点として数えるケースが多く、発注日だけを見て安心しているとズレます。
運用のコツ:
受領日(検収日)を必ず記録する
支払期日をカレンダーと請求フローの両方に載せる
期日の7日前・当日にリマインドする担当 or 仕組みを決める
Excel でもできますが、件数が増えると「受領日の未入力」と「リマインド漏れ」が同時に起きやすいです。
5. 取引先ごとに台帳化する
請求書フォルダやメール検索だけでは、「誰に・どの法令前提で・いつまでに払うか」が一覧になりません。最低限の台帳列は次のとおりです。
取引先名 … 氏名 or 法人名
種別 … フリーランス / 法人
適用メモ … 取適法 / 新法 / 両方 / 対象外・要確認
直近発注日 … 任意
支払期日 … 進行中の案件があれば
注意メモ … 明示不足・期日逼迫など
まとめ
最初にやるのは条文暗記より、規模・種別・取引類型のメモ
明示事項と支払期日(60日の起算)をチェックリスト化する
取引先は台帳で一覧化し、期日はリマインドまで含めて運用する
#取適法 #下請法 #フリーランス新法 #発注管理 #中小企業
取適法・フリーランス新法の対応は、条文の暗記より「適用の有無・明示・支払期日」の抜けを減らす運用が現実的です。
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