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ラクで簡単な家キモノを探したら「丹前」に行き着いた。「羽織るだけ」で成立する話

■家着はふだん着物よりラクじゃないと

ふだんキモノで外出するようになって、「家でも着物を着て過ごしたい」と思い始めました。でも、いきなり家で着物生活に移行するのは正直しんどい。

となると、移行への前提はひとつ。今の部屋着よりラクであること。

締め付けを減らし、化繊を減らし、できれば体にも優しい方向へ寄せたい。そんな条件で、家着として成立する着物をぼんやり探していました。

家着は普段着の延長ですから、やはり素材は絹以外。そこは前に考えた流れと一緒です。

木綿は古着で探すのが難しい。とりあえず入手して試すという意味では、ウールを物色するか…

■「丹前」との出会い

と、最初はウール着物を検討したのですが、家の中で「ちゃんとした着物」を着るのは、やっぱり動きにくい。

手持ちの古いウール着物はスーツのようにしっかりしていて、リラックス感がないのです。もっと柔らかく、体に沿って、着っぱなしにできるものが欲しい…

そんな中で見つけたのが「丹前」でした。

調べると、中綿入りのロング丈・家用防寒着物。浴衣の上から羽織る、いわば“和製ロングガウン”です。半纏(はんてん)やどてらと混同されがちですが、丹前は「丈が長い」のが特徴。

今で言うと、部屋着の上からパフテックを羽織る感覚に近そう。

しかも価格は2000〜4000円前後。試すハードルが異様に低い。これは良さそう!

■昔の丹前、今の丹前

さっそく狙いをウール長着から丹前へ切り替えた私ですが、いざフリマアプリなどで探してみると、思った物とは違う検索結果が出てきます。

  • 調べて出てくる情報としての丹前: どてらのような、ふっくらした中綿入りのロングガウン。

  • 実際に商品として出てくる丹前: 厚手のウール地で裏起毛の「単(ひとえ)」着物のような物。

▲単タイプの丹前のパッケージ状態。
▲Lサイズのタグ表記。当時のLサイズは今のSサイズくらいかなぁ…

あれ、綿入りがない。どうせならあったかい方が良いんだけどなぁ。というか、一見すると「丹前」という名前なだけの、ウールの単の長着です。

これ出してる人、間違えてない?と調べると、理由はシンプルで、現代の住宅だと中綿はオーバースペックなので、単タイプが主流になったらしい。

暖房前提の部屋では、軽くて動きやすい単タイプの方が合理的。なるほど、単タイプの丹前の方が、自分にも適している気がしてきました。むしろ今の生活環境だと、こっちが“正解寄り”なのかもしれません。

■丹前を選ぶ基準

そもそも市場にない物は買えませんから、良くも悪くも単の丹前を選ぶしかありません。選択肢が限られる中での判断軸は3つです。

「単の丹前」を選ぶための3つの評価軸

1. サイズ
:私は164cmなので「身丈144cm」は必要。座った時の防寒に直結します。
実際、寝間着浴衣でワンサイズ小さい物を今着ていますが、なかなかにつんつるてんなので、ここは妥協しない方が良さそうです。

2. 素材
:ウール比率+紡毛(裏起毛)で柔らかさ重視。

3. デザイン・色
:出回っているのがほぼ紳士物なので、色は茶・紺がほとんど。私の場合は紺色の中から、できるだけ彩度の高い物を選びました。


■届いた丹前を洗って準備

カビてなさそう、古着じゃなさそう、サイズと色も合致している…という商品をメルカリとヤフオクと楽天で検索しまくって、これだ!という新古品の一枚を購入しました。

届いた丹前を開封すると、傷みもなく綺麗な状態ではあるのですが、長年、押入れかどこかに眠っていたことがよくわかる、なかなかに強い樟脳の香り。

この手のアイテムは、とにかくしっかり洗わないことには着られませんから、洗濯とオスバンSでの漬け置き洗いを経て、しっかり消毒殺菌された状態まで仕上げます。

▲着る準備のできた丹前がこちら。

それでも匂いはまだ抜けきりませんでした。昔の防虫剤のこの点は本当にニクい。これ以上洗ってもあまり効果はなさそうなので、大雑把な私はあとは着て匂いを飛ばす方向に切り替えました。

■丹前使用レビュー

結論から言うと、かなり当たりでした。

  • 羽織るだけで全身暖かい

  • 締め付けなし(腰元は手持ちのゴムベルトで留めてます)

  • 足首までカバーできる

  • でも暑すぎない

なにより、「何も考えず着られる」のが一番ラク。家着としてちょうどいい「一枚分の防寒」。

裄は短めなんですが、家ではむしろそのくらいが動きやすい。唯一の難点は袖のもたつきと、見た目の“おじさん感”でしょうか(色がね…)。

今現在、パジャマをやめて寝間着浴衣で寝てみているのですが、もうちょっと暖かくなったら、起床後はその上から丹前を羽織るだけでも良いかもしれません。

■結論:家キモノ入門は丹前、おすすめ

いきなり着物生活に移行するのはハードルが高いですが、丹前なら、今の部屋着の延長でそのまま導入できます。

  • 着るだけ

  • 安い(新古品メインだから)

  • 暖かい

  • 失敗しにくい

丹前。見た目がおじさんみ溢れる以外はなかなかに快適、そして気分の良い一枚となりました。羽織るだけで全身をふんわりと寒さから守ってくれる。暑すぎず、寒すぎず、ほど良い部屋着です。

家キモノは「いきなり着物」じゃなくて、「羽織るところから」で良いんです。ガッツリ着物生活にはまだ及び腰だけれど、ちょっと和装寄りの生活をしてみたいなぁ、と家キモノを試してみたい、私のような層には、まずは丹前、オススメできます。

とりあえず、この一枚で「家キモノ」は始められたので、春以降の家キモノも、この延長で探していくつもりです。

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